開催中のメジャー二戦目・全米オープン。松山英樹は通算イーブンパーの32位タイで予選を通過。月刊ゴルフダイジェストのツアー担当・ケンジロウは、今年大きく変化したパッティングスタイルに注目。果たして決勝ラウンドで大爆発なるか!?

「今はいい方向に向かっていると信じてやっています」(松山)

こんにちは、ケンジロウです。カリフォルニアのモントレー半島ペブルビーチゴルフリンクスよりお届けしております。

「U.S.オープン」、予選ラウンドが終わりました。朝から霧雨が降り、その後止んだものの午後からは冷たい風が吹き始め、世界のトップクラスの選手たちでもなかなかスコアを伸ばせない予選ラウンド2日目でした。

いやぁ、午後はとにかく寒かった。取材している我々もブルブルと震えるぐらいで、ダウンジャケットを着ている人もいましたからね。

注目のタイガー・ウッズもスコアを一つ落としてトータルでイーブンパーの32位タイ。トップはゲーリー・ウッドランドの9アンダーですから、まだわずかではありますが、優勝のチャンスも残されていると思います。

画像: 会場にはダウンジャケットを着用する人もいたという寒さの中2つスコアを落とすも、予選を通過した松山

会場にはダウンジャケットを着用する人もいたという寒さの中2つスコアを落とすも、予選を通過した松山

さて、我らが日本の松山英樹ですが、2つスコアを落として、タイガーと同じスコアのイーブンパーの32位タイ。立ち上がりバーディをとって波に乗りそうでしたが、5番では3パットのミスもあったりして伸び悩みました。

13番ではダボを叩くなどして、一時は本人もカットラインが頭をよぎったそうです。それでも18番では見事なバーディ締めで週末への望みをつなぎました。

ショットが復調して、本人も手ごたえを感じていただけに、なかなかスコアを伸ばせず、もどかしい2日目だったと思います。

さて、今日の本題です。テレビをご覧になっていた皆さん、松山選手のパッティングスタイルが変わったことに気付きました? 彼のプレーを生で見るのは僕も2月のメキシコ選手権以来ですが、今週見る松山選手のパッティングは明らかに別物でした。

松山選手はスウィング改造やパットのストローク改造など常にマイナーチェンジを繰り返していますが、実際にはどこが変わったのかパッと見てわからないぐらいの微妙な変化が多いんです。それが今回は、見た目でもハッキリと違いがわかるくらいの変化でした。

変更ポイントはいくつか挙げられます。

・スタンスが狭くなった
・重心が上がった
・前傾が浅くなった。
・ひじを張らなくなった(以前は両腕で五角形のようなカタチを作ってショルダーストロークしていました)

画像: 松山のパッティングスタイルといえばワイドスタンスだったが、ずいぶん狭くなり、前傾も浅くなった

松山のパッティングスタイルといえばワイドスタンスだったが、ずいぶん狭くなり、前傾も浅くなった

そのパッティングが変わったことについて本人に聞いたところ、「(新しいスタイルは)悪くはないと思いますし、もっとよくするためにやっています。それがときに反対方向にいくこともありますけど、今はいい方向に向かっていると信じてやっています」

と、手ごたえを感じている答えが返ってきました。

実際に2日間のプレーを間近で見ていても、初日の最終ホールとなった9番のパーパットや2日目の1番や4番のバーディパットなど自信を持って打っているという印象を受けました。

ではこの新スタイルのパッティングどこがいいのか? ゴルフネットワークで全米オープンの解説をしている内藤雄士プロコーチに話を聞きました。内藤コーチも松山選手のパッティング改造がいい方向に行っていると分析しています。

「すごくナチュラルな構えになりましたよね。スタンスは狭く、重心が高くなり、その分前傾が浅くなりました。肩からグリップまでが長くて背骨に対して直角に構えられているので、アドレスのシャフトプレーンのままに打てているように見えます。松山選手が使うようなピンタイプのパターだとフェースを開いて閉じて打つという動きが自然ですが、その動きがしやすいと思います。

両ひじを張った5角形のスタイルも良かったのですが、手元が高いせいか肩の上下動が大きくて、フォローでヒール側が出やすく、プッシュしているときもありました。今まではグリップエンド(手元)が優先的に動いていましたが、今はヘッド優先で動かせるようになったと思います」

なるほど~。復調したショットと新スタイルのパットが上手くかみ合うことに期待ですね。

全米オープン決勝ラウンド、残り2日間の松山英樹選手の戦いに注目ですよ!

写真/有原裕晶

This article is a sponsored article by
''.