PGAツアー「3Mオープン」の初日を64の好スコアでプレーし、2位タイと好スタートを切った松山英樹。2週続けて松山のプレーを現地でウォッチするゴルフスウィングコンサルタント・吉田洋一郎が、好調の要因を探った。

インスタートの7番、8番とバーディチャンスを決め切れずにパー。最終9番ではフェアウェイど真ん中からのセカンドショットをミスして、そこから寄らず・入らずのボギーとしたことで、囲み取材での松山選手はこの日のプレーに満足した様子はありませんでした。

たしかに、見ていても最後の印象は良くなかったのかと思います。しかし、上がり3ホールがうまくプレーできれば10アンダーまで行ってもおかしくなかった。この日のプレーはそんな印象でした。

この日の松山選手のプレーは、ショットはピンに絡み、パットも気持ちよく入り、というショットとパットが噛み合った内容。

画像: 平均飛距離299ヤード、フェアウェイキープ率71.43%、パーオン率83.33%とショット好調

平均飛距離299ヤード、フェアウェイキープ率71.43%、パーオン率83.33%とショット好調

先週のロケットモーゲージクラシックも現地で松山選手のプレーを見ましたが、ショットが良くてもパットが入らず、そうこうするうちショットが曲がり始めて……というどこか噛み合わない印象で、もちろん本人が一番もどかしいとは思いますが、見ているこちらももどかしく感じるところがありました。

先週のコースに比べ、今週は池も絡み、距離も長く難易度自体はかなり上がっていますが、その中でこれだけのスコアを出してこられるのは、ショットとパットが噛み合ったからこそ。松山選手の求める完璧なゴルフへ、今日のプレーになぞらえていうならば、完成度は15/18というところまできているのではないでしょうか。

そうなってくると期待したいのは優勝。あとは、マスターズ以降スタンス幅を狭く、前傾角度を浅くした新しいパッティングスタイルや、微調整を繰り返しているであろうスウィングが、優勝争いの中でどうパフォーマンスを発揮できるかにかかっていると思います。

思えばタイガー・ウッズも、今年のマスターズで優勝する前にはスウィングをモデルチェンジし、試合ごとにマイナーチェンジを加え、メジャーでの優勝争いを経験し、というステップを踏んでいました。

画像: ショットとパットが噛み合ったことで“普通に”7アンダーを出した

ショットとパットが噛み合ったことで“普通に”7アンダーを出した

松山選手の場合も、もちろん今週優勝する可能性もありますが、完璧なゴルフに一歩一歩進んでいる印象を、マスターズ以降複数の試合を現地観戦する中で強く受けます。

普通にショットを打ち、パットが普通に入って、普通にスコアが出て、普通に2位タイ発進。今日のプレーの印象はそのようなものです。「普通に強い」松山選手が週末にどんなプレーを見せてくれるのか、楽しみにしたいと思います。

※7月5日21時23分内容を修正しました

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