いよいよスタートした全英オープンのロイヤルポートラッシュから、現地で撮影するゴルフカメラマン姉崎正が全英らしい吹き荒れる雨風の練習ラウンドの様子をレポート。

「こりゃ風向きの判断が難しいなあ」

東京から飛行機を乗り継いで、アイルランドの首都・ダブリンへ。そこから車で3時間弱の道のりを走って、やってきました第148回全英オープン。68年ぶりに北アイルランド、ロイヤルポートラッシュGCで開催されています。

夏場はマリンスポーツで賑わうポートラッシュの街に隣接したコースは、多くの全英開催コースと同様に大小の丘を登ったり降りたり。足裏で感じる小さな凸凹や雑草が足元を不安定にさせます。場所によってはトゲのあるバラ科の草が、チクチクと靴下の上からやふくらはぎを刺してきます。

コースレイアウトは、1番からは外周を左に大回りして5番ホールで海に向かい、それから行ったり来たりするレイアウトになっていて、”こりゃ風向きの判断が難しいなぁ”と思わずにはいられません。月曜日と火曜日の練習日は、ほぼ風のない天候で気温も高め。冷たい風が吹いたときの難しさを想像するだけでした。

水曜日の朝。起きると外は冷たい雨が降っています。いよいよ北アイルランドらしい天気がやってきました。今回はコースから徒歩圏内に宿舎があるので、歩いてコースに向かいます。メディアセンターに着くと、電光掲示板には昨日帰りがけに確認した通り、松山英樹・金谷拓実組が午前9時半から、12番スタートと表示されています。

この悪天候に、旧知の英国人カメラマンが「ラブリーディ(素晴らしい日だね)」などと話しかけて来ます。私の返事はもちろん「イエス グッドデイ」。

おっと、そうこうする間にザンダー・シャウフェレとカート・キタヤマが8時40分に1番からスタートです、雨具を機材に装備して追いかけます。外は小雨。2番ティで彼らを捕まえ、今日の仕事が始まりました。

画像: 16番パー3のグリーン横の谷から練習する松山英樹

16番パー3のグリーン横の谷から練習する松山英樹

3番グリーンに着くとすぐ隣の12番ティに松山・金谷組が見えます。予定を変更して早いホールからスタートした様子。ここでザンダー組から離れ、松山・金谷組をフォロー。雨風が強くなってきました。二人とも雨の準備怠りなく、本番想定の練習ラウンドです。昨日まで以上に、そう感じます。16番、長めのパー3で、向かい風の今日は右練習場方向の谷が口を開けている様にも見えます。

松山のティショットはUTでしょうか。金谷はドライバーを手にしました。金谷がナイスオンしたようで、歓声がきこえます。その後は、谷に落とした想定のアプローチ練習も怠りません。雨風がいよいよ選手に立ちはだかってきました。気がつけばレンズの表面にも雨が吹き込んで来ています。選手とは意味合いが違えど、カメラマンにも雨風が襲ってきています。

画像: ジャスティン・トーマス、トム・レーマンと練習ラウンドをともにした地元開催で優勝を狙うマキロイ

ジャスティン・トーマス、トム・レーマンと練習ラウンドをともにした地元開催で優勝を狙うマキロイ

このまま18番ホールアウトを見届け、ひとまず濡れた機材を拭きにプレスルームへ。午後にローリー・マキロイの会見が行われ、その後、練習ラウンドに向かいました。さてそれを追うことにしましょう。ところが、電光掲示板にマキロイの練ラン情報は見つけられず、散策していると8番グリーンに人垣発見。

急ぎ追うとジャスティン・トーマスと二人で回ってます。ようやく追いつき次の9番ホールに向かうかと思いきや、11番ホールのティショットを打ち終えた一人ラウンド中のトム・レーマンに声をかけて合流です。ギャラリーもカメラマンも急ぎ進路変更。雨は小雨になっています。時刻は午後4時半……撮影はまだ続きます。

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