PGAツアーはプレーオフ第1戦「ザ・ノーザントラスト」を迎える。注目選手のひとり、タイガー・ウッズはウェッジを最新モデルにチェンジ。一体どんなウェッジなのか、そして最近のPGAツアーではどんなウェッジが好まれているのか。テーラーメイドのパター&ウェッジ開発担当のビル・プライス氏に聞いた。

以前はローバウンスが主流だったが……

タイガー・ウッズの新しいウェッジは、テーラーメイドの「ミルドグラインドウェッジ」のニューモデルと思われるクラブで、その56度がバッグに収められている。未発表のため詳細は不明だが、バックフェースには「TW12°」という刻印が見られる。おそらく、バウンス角が12度を意味するものだろう。

画像: Jonathan Wall on Twitter twitter.com

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バウンス角12度といえば、基本的には「ハイバウンス」に相当するモデル。一般にプロは10度以下のローバウンスウェッジを好む傾向があるので、ちょっと意外。しかし、テーラーメイドのウェッジ担当、ビル・プライス氏によれば、その認識はちょっと古いようだ。

「PGAツアーの傾向としては、以前はローバウンスが主流でしたが、最近はバウンスの効いたウェッジを好む傾向にあります。タイガーも距離のあるバンカーでしっかりとバウンスを効かせたいということで、バウンスは多め。でも、開いたときにリーディングエッジが浮かないように、削り方は工夫されています」(プライス)

画像: 国内女子ツアー「サマンサタバサ・ガールズコレクションレディス」の会場で撮影したミルドグラインドウェッジのニューモデル(?)ウェッジ。プライス氏が女子プロたちにその機能を説明する姿が見られた(撮影/三木崇徳)

国内女子ツアー「サマンサタバサ・ガールズコレクションレディス」の会場で撮影したミルドグラインドウェッジのニューモデル(?)ウェッジ。プライス氏が女子プロたちにその機能を説明する姿が見られた(撮影/三木崇徳)

というわけで、タイガーに限らず、ツアー全体の傾向としてハイバウンスがトレンドになっているようだ。バウンス角はソールにつけられたふくらみの角度のことだが、プライス氏によれば、それを正確に再現できる「ミルドグラインド」の技術によって、タイガーのウェッジチェンジは格段にやりやすくなったのだそうだ。

「タイガーはウェッジの練習量が多いプレーヤー。スピン性能を重視しているので、1週間や2週間で交換します。今までは、人の手で削って何本も削った中から選んでもらっていましたが、このモデルは機械で寸分違わず削れるようになったため、スムーズに交換できるようになりました」(プライス)

プライス氏によれば、アイアンのロフトがプロモデルでも少しずつストロングになってきていることから、以前は52度を入れているプレーヤーが多かったが、最近では50度を選ぶ選手が増え、「50、58度」あるいは「50、54、60度」というセッティングが多くなってきたという。58度ウェッジを2度寝かせて60度にし、バウンスを効かせる選手も増加傾向にあるとのこと。

ウェッジはドライバーなどに比べ見た目にもクラシックで、あまり進化を感じないものだが、その製法、そしてトレンドは日進月歩のようだ。

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