AIG全英女子オープンを制した渋野日向子が、小学生の頃ゴルフと並行してソフトボールをやっていたのは今や有名な話。ソフトボールはゴルフにどんな好影響があるのか? 同じ女子プロゴルファーであり、高校生までは全国レベルのソフトボール選手として活躍した甲田良美に話を聞いた。

ゴルフでは右打ちだが、ソフトボールでは左打ちだったという渋野。全英女子オープン優勝後の帰国会見で、ソフトボールで左打ちだったことがゴルフにどう影響しているかを問われ、こう回答している。

画像: ゴルフは右打ちだが、ソフトボールは左打ちだった渋野(写真は2019年のNEC軽井沢72ゴルフトーナメント 撮影/大澤進二)

ゴルフは右打ちだが、ソフトボールは左打ちだった渋野(写真は2019年のNEC軽井沢72ゴルフトーナメント 撮影/大澤進二)

「ソフトボールを左打ちにしたのは、体のバランスを片方だけにしてしまうと悪くなるので、そういう面でソフトボールの監督や、ゴルフのコーチが勧めてくれたんですけど、活きてるかって言われると、何につながってるのか、わからない(笑)。野球選手で右打ちの方って(ゴルフでは)スライスを打つイメージがあるんですけど、左打ちにしていたから、あんまりそういうボールは出ないのかなって思います」

と、“スライスが出ない”と本人は回答。ソフトボールで全国3位の実績があり、女子ツアーでも優勝経験のある甲田は言う。

「私も左打ちをしていたことがあります。やっぱり、左右のバランスを良くするのと、左もやったほうが体幹が強くなるので。重いものを持って、右も左も振るほうが、軸がブレないんです」(甲田)

渋野は、バッターとしては左打ちだったが、同時に投手でもあった。甲田は「ピッチャーのほうがゴルフに近い」と言う。

画像: ピッチャーの投げる動作のほうが、バッティングよりもゴルフのフォームに近いと話す甲田良美

ピッチャーの投げる動作のほうが、バッティングよりもゴルフのフォームに近いと話す甲田良美

「私は、ピッチャーの投げる動作のほうが、ゴルフのフォームには近いと思います。バッティングは飛んでくるボールを打つものですが、ピッチャーは正面を向いて投げますから。なので、ソフトボールの投げる動きはゴルフにはいいと思うんです」

また、“守備”の動きを通じて得られる下半身強化も見逃せないという。

「守備では低い体勢を保ったまま移動したりするので、ゴルフだけをやっているよりも下半身強化ができると思います。腹筋背筋も鍛えられるし、考えてみるとソフトボールのトレーニングってゴルフに合っていますね」

ちなみに甲田は、高校卒業と同時にゴルフをはじめ、ゴルフをはじめた瞬間から200ヤード飛んだという。ゴルフのテクニックがゼロの状態でそれができたのは、当然のことながらソフトボールで鍛えた肉体と、ソフトボールの動作がゴルフに応用可能だったからだろう。

海の向こうに目をやれば、ブルックス・ケプカやジョーダン・スピースはソフトボールではないが、野球経験者。“シブコ”に憧れるジュニアならぬ、我ら一般ゴルファーも、ソフトボールのバットでビュンビュン左素振りをすると、ゴルフに好影響があるかも!?

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