見た目やフィーリングにこだわらず、結果(飛距離)を出すことにこだわる! と、不退転の決意を表明し、ゼロベースで開発したというヤマハの新生RMX(リミックス)。飛んで曲がらない、他の要素を犠牲にしてもその2点のみを追求したという進化を実感できるのか? プロゴルファー・中村修がじっくりチェックした。

打った球が落ちてこない! RMX120ドライバー「衝撃の弾道」

これまでツアープロの好みと言われる伝統的なヘッド形状や打感・打音といったフィーリング面を重視してドライバーを開発してきたヤマハだが、今回の新RMXシリーズはとにかく飛距離性能重視。

そんなヤマハのスタンスを象徴するかのようなテクノロジーが、ボール初速を向上させる「ブーストリング」、そしてルール限界まで引き上げた巨大慣性モーメントだ。開発マインドとしては“飛ばしのためなら、持ち前のフィーリングを損なっても構わない!”という意識で作り上げてきたというが、実際の出来栄えはどうなのだろう?

画像: RMX120 ドライバー(10.5度)。フェース近傍をぐるっと一連で囲むリブ状の構造「BOOSTRING」テクノロジーによりフェースのたわみを最適化。過去最高のボール初速を実現した。

RMX120 ドライバー(10.5度)。フェース近傍をぐるっと一連で囲むリブ状の構造「BOOSTRING」テクノロジーによりフェースのたわみを最適化。過去最高のボール初速を実現した。

まずRMX120をアドレスしたプロゴルファー・中村修は言う。

「たしかに構えた時の印象はヤマハっぽくないですね。慣性モーメントアップを狙ってかなりヘッド後方にストレッチしています。でも、違和感があるかといえばそれはない。むしろ、大きく見えるぶん従来よりも安心できる人の方が多いのではないでしょうか」(中村修)

画像: プロゴルファー・中村修がコースで新生RMXシリーズを試打した

プロゴルファー・中村修がコースで新生RMXシリーズを試打した

さて、今回のRMXは見た目よりも性能というモデル。ツアーでの活躍が目立つ海外ブランドのドライバーの飛びに追いつき、一気に追い越すというのが開発の目標だったと聞く。

とにかく飛距離性能にこだわった! という成果は感じられる!? 数発を続けざまに打った中村は「めちゃくちゃ感じます」という。

「まず、ものすごくボールが上がりやすい。そして、芯を外しても変わらない低スピン性能が抜群です。センターから上下左右に5ミリくらい打点がバラついても、センターヒットと同じように飛んでいきます。それくらい直進性が高いです! 飛び? もちろん飛んでますよ。ドーンと飛んだ球が落ちてきませんから」(中村)

シャローバック形状でインパクトロフトが自然につきやすいことも、ボールが高く打ち出される要因のようだ。

画像: シャローバック形状を採用していることで自然と打ち出しも高くなる

シャローバック形状を採用していることで自然と打ち出しも高くなる

藤田寛之、今平周吾らが実戦投入したというRMX120の飛距離性能、そして弾道の高さと力強さは前モデルと比較しても正直、明らか。

そして、中村にとってさらなる衝撃だったのが、RMX220だ。

あれ!? 「120」がマニュアルに感じる。ド真っすぐしか打てない「RMX220」

RMX120ドライバーを打って“かなりオートマ。たしかに海外ブランドっぽい球質になったね”と大きな弾道変化を認めた中村だが、RMX220ドライバーを渡すと一発で、う〜ん…絞り出すような声を上げアタマを抱えてしまった。そして“RMX120の評価、撤回しようかな”と言い出した。なにが起きた!?

画像: RMX220 ドライバー(10.5度)。RMX120と同じく新テクノロジー「BOOSTRING」を採用。より慣性モーメントを大きくすることで、やさしく、オートマチックに飛ばせる

RMX220 ドライバー(10.5度)。RMX120と同じく新テクノロジー「BOOSTRING」を採用。より慣性モーメントを大きくすることで、やさしく、オートマチックに飛ばせる

「RMX120はロースピンで直進性が強い! と表現しましたが、RMX220ドライバーを打ってみると、120はむしろセミオートマに感じるというか、操れる感があるんだなぁと思っちゃったんです。それくらい『220』はさらに曲がりが少ない。スウィートエリアもかつてないほど広く感じます。すごいですねこれは」(中村)

画像: ミスヒットにもかなり強いです、と中村

ミスヒットにもかなり強いです、と中村

海外ブランドと十分渡り合えるやさしさと飛びをRMX120で感じつつ、一転、それをマニュアル的と言わせてしまうほどの驚きの直進性がRMX220ドライバーには備わっている、というのだ。

「とにかくインパクトで真っすぐに進もうとする力が強い。ボールを押す力が段違いです。普通、これだけ慣性モーメントが大きければフェースをターンさせるのにも力が要るのですが、RMX220は何もしなくても自然につかまってくれる。決してこちらがアマチュア向けということではなく、シャフト次第でツアープロからアベレージまで幅広く対応できる、本当にやさしいヘッドだと思います」(中村)

画像: しっかりボールを押して、かつ自然にボールをつかまえてくれる。RMX220の飛距離性能とやさしさに中村も驚いた

しっかりボールを押して、かつ自然にボールをつかまえてくれる。RMX220の飛距離性能とやさしさに中村も驚いた

意外なことに「フィーリングは犠牲にしても構わない」と開発されたRMXだが、“120・220共通でいえるのは打感の心地よさ”だと中村。インパクトでフェースが大きくたわみ、高初速のわりにフェースにボールが吸い付く感じがあることが打感向上の秘密かもしれない。

ちなみにRMXシリーズは、今モデルでもヘッド単品販売を継続。前モデル装着シャフトをそのまま使用することもできるから、同じシャフトで打ち比べるとより進化を実感できるかもしれない。

打ち出しが高いからキャリーが伸びる!RMX FW&UT

ドライバーではメーカーの主張通り、従来性能を大きく上回る直進性とビッグキャリーが確認できた新RMXだが、フェアウェイから直接ボールを打つフェアウェイウッドやユーティリティのパフォーマンスはどうだろうか?

画像: RMX FW(5番、17度)。重量配分によって縦慣性モーメントを高め、ロフト通りに飛ばせる1本となった

RMX FW(5番、17度)。重量配分によって縦慣性モーメントを高め、ロフト通りに飛ばせる1本となった

「まずRMXフェアウェイですが、ものすごくシャローなヘッドで、鋭角に打ち込んでいくのではなく、自然にスイープな軌道でボールの正面からインパクトするイメージが持てるデザイン。打つとロフト通りにきちんとボールが上がってくれますね。純正シャフトならさらにインパクトロフトがつきやすく、高弾道が期待できるでしょう」(中村)

画像: フェース高が低いため、自然と芯で捉えやすいのもポイント

フェース高が低いため、自然と芯で捉えやすいのもポイント

フェース高が低く、重心ヒットしやすい点も、初速アップにつながり飛距離に寄与しているという。では、RMXユーティリティはどうだろう?

画像: RMX UT(5番、22度)。ウッド型UTで、しっかり高さを出していける

RMX UT(5番、22度)。ウッド型UTで、しっかり高さを出していける

「これも非常に打ち出しが高くなります。ユーティリティにはアイアンの代用として弾道を抑えめにしているモデルもありますが、このRMXユーティリティはウッド同様の高さが出る設計ですね。フェアウェイウッドは苦手だけど、高弾道のビッグボールを打ちたい! という人にオススメしたいUTです」(中村)

画像: ラフからでもしっかり高さを出していけるという

ラフからでもしっかり高さを出していけるという

ティアップなしでもきちんと高さが出せること。それがキャリーを伸ばし、期待以上の飛距離を実現するFW & UT選びの重要ポイントだ。

ウッドから一転、これぞ伝統のやさしい鍛造アイアン! RMX 020

続いて、アイアンのテストに移ろう。まずは軟鉄鍛造のコンパクトモデルRMX020アイアンだ。

画像: RMX020アイアン(7番、ロフト角34度)。プロ仕様の打感に近づけるため「焼きなまし」製法を採用、ヘッドを従来より12%柔らかくすることに成功した

RMX020アイアン(7番、ロフト角34度)。プロ仕様の打感に近づけるため「焼きなまし」製法を採用、ヘッドを従来より12%柔らかくすることに成功した

「これはものすごくフィーリングがいい。定評のある伝統の“ヤマハ打感”そのものです。飛距離が必要なカテゴリーではゼロベースで開発し直したのかもしれませんが、コントロール重視のツアーアイアンでは、むしろフィーリング面を研ぎ澄ましているような気がします。このモデルなら低い球も思い通りに打てますよ!」(中村修)

RMX020は男子の藤田寛之、女子の永井花奈、福田真未など多くの契約選手がすでに春先からプロトタイプを使い始め、実戦で結果を出している本格派。秀逸なのはソールの抜け感で、ソールのフェース側がフラットに削られ、これによってヘッドが刺さらずスムーズに抜けてくれる。

画像: ソールのフェース側がフラットに削られており、抜けも良い

ソールのフェース側がフラットに削られており、抜けも良い

ラクに上がる! 飛ぶ! プラス打感もいい! RMX120 アイアン

「いや〜、これは楽チンですね! ボール初速が速くて打ち出しも高い。これは距離が出ますよ」

中村がこういって手放しで喜んだのが、RMX120アイアンだ。フェースが薄く、ウッド同様にボールが長く吸い付く感じがとても心地いいという。

画像: RMX120アイアン(7番、ロフト角31度)。フェースを薄肉化することで反発力を高めている

RMX120アイアン(7番、ロフト角31度)。フェースを薄肉化することで反発力を高めている

「このモデルのターゲットはものすごく広いと思います。スウィートエリアが広いのでアベレージ層にもオススメですし、やさしさも飛距離も欲しいと願う中級者、飛距離の低下を食い止めたいベテランにもピッタリでしょう。一度買ったら相当長く使えるアイアンといえます」(中村)

シャープな形状で飛距離も出せるいいとこどりアイアン。RMX120はすべてのゴルファーにオススメの先進アイアンだ。

画像: RMX120アイアンはポケットキャビティ構造。樹脂とアルミの二層で成形されたキャビティバッチによってマイルドな打感を生み出した

RMX120アイアンはポケットキャビティ構造。樹脂とアルミの二層で成形されたキャビティバッチによってマイルドな打感を生み出した

高慣性モーメントでとにかくやさしい!RMX220 アイアン

中村が最後に試打したのは、RMX220アイアン。また、ぶっ飛んでしまってRMX120アイアンの評価を修正! なんてことになるのだろうか?

画像: RMX220アイアン(7番、ロフト角29度)。フェースに加えてソールも薄肉化、さらなる飛びを追求している

RMX220アイアン(7番、ロフト角29度)。フェースに加えてソールも薄肉化、さらなる飛びを追求している

「いえ、安心してください。RMX220アイアンも確かに飛距離の出るモデルですが、それよりもお助け要素の方が強く感じられました。220ドライバー同様に慣性モーメントが大きく、打点が多少ズレてもロースピンで真っすぐに飛んでくれる。オートマ感を非常に強く感じるモデルです」(中村)

画像: トウ側に重量を配分することで横慣性モーメントが向上。オートマチックに飛ばしてくれる

トウ側に重量を配分することで横慣性モーメントが向上。オートマチックに飛ばしてくれる

アイアンは単に遠くに飛ばせればいいというわけではない。打ち出したボールがきちんと狙った幅に収まってくれる安心感。それを求め続けているゴルファーには、このRMX220アイアンがオススメだ。

新RMXシリーズは“飛距離アップ”という結果にこだわって誕生しているが、その基本コンセプトは“ブーストリング”に象徴されるフェースの高初速テクノロジーと、ルール上限に迫る巨大慣性モーメントの融合による弾道の適正化にある。

これまで玄人好みのゴルフ道具を作り続けてきたヤマハだが、新RMXにはその玄人たちの凝り固まった道具感を、たった一発で変えさせてしまうほどの圧倒的な飛距離性能が備わっているようだ。

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