我々アマチュアゴルファーは“大事な1打”のときに限ってパフォーマンスを発揮することができないということはよくある。プロのも教えるメンタルコーチ・池努が緊張したときの対処法を紹介。

力むのがいやならば、あえて力を入れてみる

朝一のティーショット、フェアウェイが狭いホールでのティーショット、自分の中での「ここぞ」という時のパット。緊張感のあるメンバーでのコンペ。緊張感からなのか、どうしても力が入り、りきんでしまい、思ったようなパフォーマンスがでない……。

もしかすると、ゴルフ場面だけではなく、大事な商談やプレゼン、司会などでも同じように緊張から体がガチガチになり、スピーチなどで理想のパフォーマンスを発揮できないことがある。今回はそのような方向けにゴルフ、仕事でどこでも簡単にできる力みを解消するリラックス法をご紹介していきます。

ちなみにあなたは緊張したときにどのような対処をとっていますか?

「深呼吸を3回する」「大丈夫、大丈夫と前向きな言葉をいい聞かす(セルフトークする)」どちらも良い方法ですが今回紹介する手法の方が簡単で毎回一定の効果が期待できると思います。

画像: 大事な1打ほど力みやすいもの。理想のパフォーマンスをするためにはどうする?(撮影/増田保雄)

大事な1打ほど力みやすいもの。理想のパフォーマンスをするためにはどうする?(撮影/増田保雄)

その手法が「筋弛緩法(正式名称:漸進的筋弛緩法)」です。この筋弛緩法とはアメリカの神経生理学者エドモンド・ジェイコブソン博士が考案したリラクゼーション法で、簡単に言うとリラックスさせたい部分の筋肉に意図的に力を入れ、そして抜くことで筋肉を緩めるというシンプルな方法です。

人は緊張や不安などのストレスを感じているとき無意識に体も緊張状態になってしまいます。体が緊張状態になると当然、筋肉も硬直してしまい練習で行っているような筋肉がある程度リラックスしている状態でのスイングとはまるで違ってきてしまいます。その緊張状態、筋肉の硬直を解く手法としてこの筋弛緩法はすごく使えますし、副交感神経を優位にし、寝つきや睡眠の質の改善にもつながると言われています。

それでは早速、筋弛緩法の実践方法をお伝えしていきますね。実践の方法はすごくシンプルで次の2ステップとなります。

【1】リラックスさせたい部分の筋肉に80%以上力を入れ、5~10秒間待ちます
【2】息を吐きながら力をすっと抜き、脱力します

手と腕、肩と腕、顔と肩など一度に実施してもいいですし、手だけ、腕だけ、肩だけ、顔だけ、腹筋だけ、背中だけと部分的に実施しても大丈夫です。時間がある場合は手→腕→腹筋→背中→肩→顔とそれぞれの部位で筋弛緩法を実施することでかなりのリラックスを実感することができるでしょう。

ゴルフの場合は肩、腕に力が入りがちなのでプレッシャーを感じる朝一のティーショットや大事なパットの前などに肩・腕の筋弛緩法を試してみるとパフォーマンスアップにつながると思います。

それでは、今この記事を見られている方で筋弛緩法を試せる方は実践してみましょう。

・両手をじゃんけんのグーの状態にし、手と腕に5秒間思いきり力を入れて、息を吐きながら脱力。これを3セットやってみましょう。

いかがだったでしょうか? 手と腕が実施前よりリラックス状態になったのではないでしょうか。このように筋弛緩法は場所を選ばずに短時間で行えるリラクゼーション手法です。ぜひ、ゴルフや仕事で試してみられてください。きっとパフォーマンスアップにつながると思います。

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