今月、東京・江戸川区に子ども向けのゴルフスクール「キッズゴルフクラブ」がオープン。ゴルフスクールといえば大人向けが大半だが、子ども向けにしたのはなぜか? 仕掛け人のプロゴルファー・今野一哉に聞いた。

ゴルフをソロバンや英会話のような“習い事”にしたい

東京・江戸川区、JR平井駅のほど近くにオープンした子ども向けゴルフスクール「キッズゴルフクラブ」は、未就学児の3歳からレッスンを受けることができるスクール。その実態は、ゴルフに“習い事”として触れられる場だと今野は言う。

「もう昔のように、黙っていてもゴルフをする人が増えるという世の中ではありません。ですが社会には『小さいうちからゴルフをするのは、お金がある家の子どもがするもの』という概念が、今も普通にあります。そこを変えていかないことには、どうにもならない。ゴルフが、野球やサッカー、あるいはソロバンや英会話など、誰でも気軽に始めることができる‟習い事“でなければ、根本的な解決にはならない。そう思って、オープンさせました」

目的の大きな柱となっているのはやはり、将来のゴルフ人口を増やしたいという思い。そのため、スクールに導入したのが、初めてゴルフする子どもでも正しく簡単に、かつ安全にプレーできる「スナッグゴルフ」だ。プラスチック製のクラブと、人に当たってもケガの心配のない柔らかい素材のボールを使用する。

画像: 子ども向けのゴルフスタジオをオープンさせた今野。スナッグゴルフを通じ、子どもたちにゴルフの魅力を伝えていく

子ども向けのゴルフスタジオをオープンさせた今野。スナッグゴルフを通じ、子どもたちにゴルフの魅力を伝えていく

「まずは、クラブを持って、球を飛ばす。その楽しさから伝えていくつもりです。むしろ、そうじゃないと子どもは続かない。別に無理にゴルフをしに行く場所ではなくてもいいんです」(今野)

園児や小学校低学年の児童は、‟遊び“の延長線上から、スポーツに関心を抱く年齢層。まずはスナッグゴルフでその入り口を作ろうというわけだ。

さて、実際に訪れてみると、約40平米のスタジオ内の内装は旧知のデザイナーに依頼し、ちびっ子が関心を引くように柔らかいタッチの景観と青空を壁一面に展開。子どもが飛んだり跳ねたりしてもケガをしないよう全面にマットが敷き詰められている。

その空間はインドアのゴルフスクールではなく、むしろ、子どもを預ける“保育所”のよう。だが、その空間にこそ「将来のゴルフ人口を増やすためのヒントが詰まっている」と今野は語る。

「共働きで家族を養うご家庭は、年々増えています。『子供に何かやらせたいけど、仕事や家事など、ほかにやらなければいけないことがある』とか『子どもの習い事にまで一緒にいてあげることができない』など、そういった親御さんにこそ、ここを利用して頂きたい。1日のなかの数時間を預けて頂いたならば、精一杯、子どもの相手をさせて頂きますし、体を動かすことやゴルフの楽しさを教えていくつもりでいます」(今野)

料金は月額2万円から。「予約制ですが、コース別の月会費を頂ければ、あとは何回来て頂いて構いません」(今野)と当分の間は年中無休で、朝8時から夜10時まで、今野をはじめとした総勢6人のスタッフがスタンバイする。「無理にゴルフをしなくてもいい」と今野はいうが、なるほどこの環境ならば子どもは自然とゴルフをしたくなるだろう。

これまでの蓄財に加え「借金もしました」と銀行から融資を取り付け、ようやく構想を実現したという今野。

「それだけ腰を据えて取り組んでいくということです。僕のなかでは、このスクールの開校はゴルフ人生の第2章の始まりでもあります」

将来のゴルフ界を見据えた新たなチャレンジ。その屋台骨をいつか支えることになる子供たちへ、その魅力を伝える伝道師役として奮闘していくつもりだ。

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