日本女子オープンは3日目が終了。大里桃子、畑岡奈紗が15アンダーまでスコアを伸ばすなか、渋野日向子は9アンダーで6位。首位と6打差で最終日を迎えることとなった3日目のプレーの模様を、プロゴルファー・中村修が現地からレポート!

ビッグスコアもありえたが……パットが入らず。それでも2アンダー

33パットと苦しんだ2日目に引き続き、3日目の渋野日向子選手もグリーン上で苦しむ展開となりました。1番でバーディがくるものの、3番、4番、そしてパー5の6番でもスコアを崩す苦しい展開のなか、1メートルくらいにつけた8番パー3で入れられず、9番、10番もバーディチャンスを決めきることができません。

8番でバーディパットをカップに蹴られた瞬間が今日のイライラのピークだったといいますが、ようやくバーディがきた13番まで、むしろよく集中力を切らさずにプレーできたと思います。そのあとは、14、16、18番とバーディを重ね、終わってみれば2アンダー。トータル9アンダーでホールアウトしました。

画像: 1番ホールでバーディをとり、2番ティで笑顔を見せる渋野

1番ホールでバーディをとり、2番ティで笑顔を見せる渋野

「噛み合わない」「フラストレーションが溜まる」そういった表現がふさわしいラウンドにも関わらず、気がつけばアンダーパーでプレーしているのが渋野日向子選手。

なんでも15番でバーディパットを外したあと、キャディさんと「パットが入らないならショットでとるしかない」という話をしたそうです。直後の16番パー3ではオッケーにつけるミラクルショット。悪い日なりに、見せ場を作ってきます。

とはいえ、親友の大里桃子選手、そして日本女子オープン3勝目を狙う畑岡奈紗選手、15アンダーで並び、最終組をプレーするふたりとは6打差で最終日を迎えることになりました。契約先のブリヂストンのスタッフに習ってドライバーが復調したという大里選手、そしてショットの安定感が素晴らしい畑岡選手は、明日も伸ばしてくるはず。首位と2打差の3位タイで最終日を迎える元世界ランク1位、ユ・ソヨン選手も虎視眈々と優勝を狙っているはずです。

風が強く吹いたことで、戦前の予想スコアである20アンダーまで優勝スコアが伸びるかどうかはわかりませんが、渋野選手が優勝争いに絡もうと思えば、明日は7つ8つ伸ばす必要はありそう。「デサントレディース東海クラシック」で8打差大逆転を果たした渋野選手ですが、明日はスタート直後から“しぶこチャージ”を決められるかがポイントになるはず。

画像: 18番ではイーグル逃しのバーディ。明日はショットとパットが噛み合い“チャージ”なるか

18番ではイーグル逃しのバーディ。明日はショットとパットが噛み合い“チャージ”なるか

鍵を握るのは、やはりグリーン上ではないでしょうか。3日間を通じてショットは好調。今日も8番パー3で1メートルを決めきれていれば、後半のチャージをもう少し前倒しできそうな気配は濃厚にありました。

ショットで作ったチャンスを、序盤からきっちりとパットで回収すること。連日しぶこ見たさの大ギャラリーが詰めかける日本女子オープンで逆転に“ワンチャン”あるとすれば、それが条件となるのではないでしょうか。

全英女子オープン、日本女子オープンの“両獲り”の可能性はまだなくなっていません。畑岡選手が勝てばハタチにして日本女子オープン3勝目。渋野選手の親友である大里選手が日本女子オープンを獲るとなれば、それも非常にドラマチックです。

一体どんなドラマが待ち受けているのか、明日の最終日を楽しみにしたいと思います。

This article is a sponsored article by
''.