畑岡奈紗の優勝で幕を下ろした日本女子オープン。この試合を7位で終えた渋野日向子に密着していたプロゴルファー・中村修が、練習ラウンドから最終日までのプレーをウォッチして見えてきた課題、そして現状をレポート!

ショット力、攻める力は現時点で世界レベル

渋野日向子選手の日本女子オープンでのプレーを、練習日から予選ラウンド、決勝ラウンドとチェックしてきました。

まず、技術的にはやはりショット力に光るものがあります。畑岡奈紗選手、ユ・ソヨン選手と比べてもショットの切れ味、飛距離ともに遜色なく、攻め続けることのできるメンタル面にも力強さがありました。

画像: ショット力、攻める力は世界レベルだがショートゲームに関してはまだまだ伸びしろが十分

ショット力、攻める力は世界レベルだがショートゲームに関してはまだまだ伸びしろが十分

優勝した畑岡選手、2位タイでフィニッシュしたユ・ソヨン選手との違いは、アプローチやパッティングの技術面もそうですが、調整能力だったと思います。

グリーンが硬くなく、高速でもなかったことで「伸ばし合い」が予想された今年の日本女子オープンでしたが、実際は風が強く吹き、雨の影響で日によってグリーンのコンディションが変化。ピンポジションも厳しいところに切られたことで、調整能力、対応力が求められる試合になりました。

初日連続3パットでスタートしながらも、プレーの中でタッチを合わせ、終わってみれば18アンダーにまでスコアを伸ばした畑岡奈紗選手は、初日のラウンド中にボールとの距離感を修正するなど、見事な調整力を発揮していました。

画像: 世界レベルの技術の高さを見せた畑岡奈紗

世界レベルの技術の高さを見せた畑岡奈紗

また、ユ・ソヨン選手は随所にアプローチの引き出しの多さを見せ、渋野自身も「あれは私にはできない」と舌を巻いていました。

画像: アプローチとパットのレベルの高さを見せた元世界ランキング1位のユ・ソヨン

アプローチとパットのレベルの高さを見せた元世界ランキング1位のユ・ソヨン

青木翔コーチは、「うちの子(渋野)、まだそこまで(いろいろな技は)できないんで」と語ってくれましたが、偽らざるところだと思います。油断するとすぐ忘れそうになりますが、渋野選手はツアールーキー。異なるコース、異なる気象条件、異なるグリーン、異なる芝質……それらをひとつずつ体験し、学びながら強くなる真っ最中。

それでも、全英オープンを制したように、ひとつ噛み合えば勝てるチャンスも十分にあったと感じられるのは渋野日向子選手のスケールの大きさです。

青木コーチには、「渋野さん、ここまでくると思っていましたか?」ともたずねてみました。答えは即答で「1ミリも思ってませんでした」。渋野選手はアメリカに行く意欲が出てきたそうですが、「アメリカに“通勤”なんてイヤです」(青木)と肩の力がうまい具合に抜けています。

渋野選手のポテンシャルを誰よりも知るからこそ、「まだこれからの選手」だと青木コーチは語っているのでしょう。いい師弟です。

ハマれば誰が相手でも勝ちきれる世界レベルの底力と、まだまだこれからと思わせてくれる伸び代。その両方を併せ持っているのが、渋野選手の最大の魅力だと感じました。

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