「どうすれば若者にゴルフに興味を持ってもらえるのか?」というテーマに取り組んでいる、一般社団法人 大学ゴルフ授業研究会代表理事で武蔵野美術大学の北徹朗准教授。同大学の授業にある「ゴルフビジネス論」で学生にそのアイデアを募ったところ、かなり斬新なものが出てきたというから見てみたら、想像以上のもの出来栄えだった!

「こんな練習場なら行ってみたい」のお題に学生は……

武蔵野美術大学には、選択授業の科目のひとつに「ゴルフビジネス論」があり、北准教授が教壇に立ち、40人の学生を相手に講義を行っているという。その講義のなかで、学生に「こんなゴルフ練習場なら行ってみたい」をテーマに、レポート課題を与えたところ、従来の概念にはないかなり斬新なアイデアが相次いだというので、いくつかを紹介したい。

画像: ドライビングレンジで「コジラ」を倒す!実現すれば、ゴルフ練習場は巨大なゲーム施設にもなることだろう(大学提供写真)

ドライビングレンジで「コジラ」を倒す!実現すれば、ゴルフ練習場は巨大なゲーム施設にもなることだろう(大学提供写真)

まずは建築学科の岩穴口颯音さんの提案で「ARやVRを作って、ゴルフ(練習)場にゲームを作る」。イラスト中央にある仮想現実の怪獣にボールを当てて「倒す」ことが最終目的。

標的となる怪獣は胴体なら100ポイント、目であれば500ポイントといったように、ターゲットの範囲が小さい部分に当てれば、より高得点になるなど、細部にもこだわっている。なんでも、首尾よくゲームをクリアできれば練習場ボールがサービスされるのだとか。

これならただ黙々と練習するより楽しめるし、若者がグループで練習場を訪れ、ワイワイ楽しむ姿も容易に想像できる。ただ漠然と練習するよりも、狙いを定めて打つ分上達にも近づくかもしれない。

アメリカでは、ど派手な電飾や盛り上がる音楽で練習場を演出し、お酒片手にグループで練習を楽しむという業態が人気を博している。いわば練習場のエンタメ化で、岩穴口さんのアイデアは、その“日本版”というイメージ。アニメ、ゲームといったジャンルに強みを持つ日本らしい発想で、外国人にもウケそうだ。

実際に“怪獣”を設置するわけではないので、設備投資も少なくて済む可能性があり、実現可能性がありそうなのも面白い。問題はVRゴーグルを装着してゴルフスウィングができるのか……ということくらいだが、細かいことはいいだろう。興味がなければVRゴーグルを装着しなければ普通の練習場なのだから。

「こんなゴルフ練習場なら行ってみたい」というテーマには、他にも「グリーンをビンゴゲームにして点数を競う」(映像学科・坂本雄輝さん)、「ゴルフクラブをステッキのように持ってエクササイズ。ヨガのようなストレッチから、筋トレまで、インストラクターが丁寧に教えます♡」(空間演出デザイン学科・牧野美裕さん)という意見も。

遊び心満載の柔軟な発想力とそれを素早く具現化できるクリアな思考力。こんな学生たちこそゴルフ業界に必要な即戦力と言えるのかもしれない。

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