今週開催の男子ツアー「ダンロップフェニックス」。そこに、“マキロイより飛ばす”男が参戦する。その名はジェイク・ナップ。謎に包まれた金髪サーファー風マッチョマンに、在米ゴルフアナリスト・アンディ和田が直撃取材!

マン振りしないでキャリー320ヤード超飛ばす驚異のマッチョ

今年で 46回目を迎える歴史と伝統の一戦、「ダンロップフェニックス」。毎年海外からの招待選手たちがやってきますが、既にPGAツアーで優勝経験のある選手がずらっと並ぶ中に唯一PGAツアーメンバーでない選手がいます。

ジェイク・ナップ、25歳。かなりのPGAツアー通のファンでも多分聞いたことがない名前だと思います。

画像: 見よ、この力こぶ。今週はジェイク・ナップに注目!(撮影/アンディ和田)

見よ、この力こぶ。今週はジェイク・ナップに注目!(撮影/アンディ和田)

西海岸の名門UCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)を4年で中退して2016年にプロ転向したプロ4年目の選手。 今年はPGAツアー傘下3軍のカナダツアーで2勝を挙げて賞金ランク3位。 来年の主戦場は下部2軍の「コーンフェリーツアー」となります。

それでは何故この選手に注目する理由がどこにあるかというと……まずはなんといっても魅力は「まったくマン振りしている感じがないのにボールが落ちてこない高弾道を描くドライバーの飛距離」でしょう。

過去に出場した2015年の全米オープンやサンディエゴでのファーマーズインシュランスオープン、そして今年のRBCカナディアンオープンでは飛ばし屋ロリー・マキロイやブルックス・ケプカ、ダスティン・ジョンソンらを超える飛距離を記録しています。

身長183センチ、体重77キロと決して大柄ではありません。 ゆったりとしたリズムで振り抜いていきます。 最近流行の左かかとが上がりジャンプするような激しい動きはまったくありません。

ナップにヘッドスピードを尋ねてみたところ、これまで一番速かったのは秒速58.6メートルを試合で記録したということです。平均数値としては大体ヘッドスピード56.8メートル/ボールスピード83.5メートル。昨年のヘッドスピードのツアー最速値は同じくダンロップフェニックスに出場するキャメロン・チャンプの60メートルが最高、マキロイの最高速は55.5、ケプカは56.1ですからナップの速さは本物です。

昨シーズンオフに友人とバスケットボールをしていたときに足首の3つの靱帯を損傷してしまいまだ状態は100%ではないそうです。それでも予選を通過した夏のカナディアンオープンでは346ヤード、338ヤードを飛ばしていました。

今週はツアー飛距離ナンバーワンのキャメロン・チャンプや全米オープン覇者ゲーリー・ウッドランドらが出場していますが、2人とも低弾道が持ち球なのでジェイク・ナップの高弾道は対照的でどんな反響があるか楽しみです。ボールが着地するまでの対空時間は間違いなく今週彼が1番でしょう。

画像: ダンロップフェニックスで計測したナップの弾道。マン振りせずにキャリーは320ヤード

ダンロップフェニックスで計測したナップの弾道。マン振りせずにキャリーは320ヤード

一般ゴルファーにワンポイントで飛ばしのヒントがある? と聞いて見たところ、ナップは「逆さにクラブヘッドのほうを握り、片手でグリップエンドを速く振るドリルは効果があると思います。 インパクトポジションよりも前から音が聞こえてシュっと加速するのを実感できると実際に打つときに正しいエネルギーがボールに伝わるでしょう」と教えてくれました。 是非お試し下さいませ。

もうひとつの魅力は「爽やかな南カリフォルニアの風になびくサーファーのような金髪とマッチョな腕」ナップは昨年秋から髪を伸ばしていて今ではトレードマークのひとつになっています。

昨年足を負傷したときに、とても落ち込み、松葉杖の生活だったこともあり髪を切らずにずっと伸ばしてみたところ、いろいろな人から「似合っているね」とコメントをもらえたのでキープしたとのこと。

筋トレも毎日欠かさずにやっているそうで、ブルックス・ケプカと良い勝負かどうかわからないけどベンチプレスは265ポンド(約120キロ)までいけるよと教えてくれました。今年はケプカは来ていませんが、チャンプとウッドランドの勝負はコースでのロングドライブだけではなく、ジムでのワークアウトでも勝負があるかもしれませんね。

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