キャロウェイのドライバー、エピックフラッシュサブゼロ。ソール後方の可変ウェート「ペリメーター・ウェイト」を取り外して使用するプロがツアーでは見られたが、これってアマチュアにも効果があるものなのか? ギアオタク店長ことクラブフィッター・小倉勇人に試打、解説をお願いした。

「エピックフラッシュ サブゼロ」はどんなドライバー?

キャロウェイのエピックフラッシュシリーズは、発表直後から多くのプロが気に入り、使用したことで市場でも大いに受け入れられた。その中でもエピックフラッシュサブゼロドライバーは男女問わず世界のプロが手に取り多くの勝利を挙げてきたモデル。

画像: エピックフラッシュサブゼロ。2019年2月に発売された、キャロウェイの最新ドライバーだ

エピックフラッシュサブゼロ。2019年2月に発売された、キャロウェイの最新ドライバーだ

ヘッド内部にソールとクラウンを繋ぐ2本のバーがヘッドの撓みを最適化する「JAILBREAKテクノロジー」。AI(人工知能)が繰り返し計算して導き出した左右非対称で波型の凹凸を持つ「FLASHフェース」。さらには12グラムのウェートをレールに沿ってスライドできる「ペリメーター・ウェイティング」等、独自の技術が搭載されている。

今回はこの「ペリメーター・ウェイティング」のウェートを外して打ってみたらどうなるか、というのが企画の趣旨だ。

エピックフラッシュ サブゼロの「ウェート外し」がツアーで流行った

なぜこんな企画が成り立ったかというと、男女問わずプロの中でこのウェートを外した状態で使用していた選手が一定数いるからだ。プロが実戦で使用するぐらいなんだから効果は間違いないだろうけど、アマチュアには良い結果をもたらすのか!? というのは誰もが浮かぶ率直な疑問。それを解決すべく、クラブフィッターの小倉勇人氏に試打、解説をお願いした。

画像: 成田美寿々はエピックフラッシュサブゼロをウェートを外した状態で使用し、優勝している(写真は2019年のフジサンケイレディス 撮影/大澤進二)

成田美寿々はエピックフラッシュサブゼロをウェートを外した状態で使用し、優勝している(写真は2019年のフジサンケイレディス 撮影/大澤進二)

まずウェートを付けた、通常の状態で試打をお願いし、改めてサブゼロの特徴を確認してもらった。

「サブゼロはエピックフラッシュシリーズの中ではハードヒッター向けというか、ボールをつかまえられる上級者向けのモデル。上級者が嫌う左のミスが出にくいようにつかまりを抑えた設計になっていてしっかりと叩いていけるようになっています。弾道は低スピンのライナー性の特性ですね」

画像: ハードヒッターが叩いても左へのミスが出にくくなるような設計

ハードヒッターが叩いても左へのミスが出にくくなるような設計

次にウェートを外した状態での試打をお願いした。ウェートは12グラム。サブゼロのヘッドの総重量は実測で約205グラムだったので193グラムのヘッドになった計算だ。この数値は一般的なアベレージ向けクラブのヘッド重量に近い。

画像: 実際に外してみた。ウェートの受けとなるレールパーツも端から取り外せるように窪みが作られている

実際に外してみた。ウェートの受けとなるレールパーツも端から取り外せるように窪みが作られている

「何球か打ちましたが、ヘッドが軽くなったせいかヘッドが返しやすくなり思ったより左に飛び出すような弾道が多かったですね」

画像: ヘッドを返しやすくなり左へ飛ぶように。しかし当然だが、そのぶん飛距離は落ちてしまった

ヘッドを返しやすくなり左へ飛ぶように。しかし当然だが、そのぶん飛距離は落ちてしまった

「ですが……」と言葉を続ける小倉氏。

「このまま打てなくもないですが、やはりウェートを装着した状態と比べると飛距離は落ちていると思います。つかまりが良くなったといえばそう言えなくもないですが、正直性能が上がったとは言えないですね」

ウェートを外したサブゼロをそう評した小倉氏。ではなぜプロたちはウェートを外して使用していたのか?

「それはウェートを外した(軽くした)だけではなく、その分だけ鉛や、グルーと呼ばれるジェルをヘッド内部に入れるなどして、より好みの位置に重心を調整していたと聞いています」

ウェートを外すメリット、それは浮いた12グラムを使ってクラブ性能をカスタマイズできる点にある。アマチュアがサブゼロのウェートを外す場合も「プロ同様、鉛などでウェート分の重量を補充・調整して使用すると良いでしょう」とのことだ。

もちろんこんな使用法はメーカー推奨外であることも、忘れずに。

協力/ユニオンゴルフクラブ

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