今年のプロテストを、合格ライン‟ギリギリ“の1オーバーで通過したのが、今年「日本女子アマチュア選手権」を制した高校3年生の西郷真央。来季のツアー参戦へ、今季ツアールーキーながら初優勝も飾った稲見萌寧を成功のモデルケースに奮闘中だ

プロテストでは最後5メートルを沈め、滑り込み合格!

ジャンボゴルフアカデミーの1期生として昨年3月から師匠・ジャンボ尾崎のもとで腕を磨き、今年6月の「日本女子アマチュア選手権」を制した西郷真央。先月行われたプロテストはカットラインぎりぎりの「1オーバー」で合格。

「最終ホールのパットが5メートルぐらいで、それを入れたんですけど、外していたら……怖かったなって思います(笑)」

運命を分けた1打を苦笑いで振り返る西郷だが、合格は合格。現在開催中の来季の出場権を決める試合「QTファイナルステージ」で上位に入れば、晴れて念願のレギュラーツアー参戦も叶う。

山下美夢有、笹生優花とともにプロテスト合格者のなかでは最年少の現役高校生プロとなったそんな西郷だが「レギュラーツアーに出たいな、という気持ちは強くあります。不安もありますが、何とかアンダーで回りたい」と最後のひと踏ん張りを期している。

画像: プロテストでは「1オーバー」の18位タイでギリギリで合格を勝ちとった西郷真央(写真は2019年「LPGAプロテスト」撮影/岡沢裕行)

プロテストでは「1オーバー」の18位タイでギリギリで合格を勝ちとった西郷真央(写真は2019年「LPGAプロテスト」撮影/岡沢裕行)

来季、レギュラーツアーデビューが叶えば、プロテスト‟ビリ合格“の西郷にとっては追い風となるデータもある。昨年までの過去4年間、同じようにプロテスト「最下位合格」だった先輩プロたちが、逆にツアーではその年の「トップ合格者」をさしおき、レギュラーツアーで初優勝を飾っているのだ。

プロテスト最下位合格から一転、レギュラーツアーで飛躍し、初優勝を達成したのは15年合格の岡山絵里(18年『リゾートトラストレディス』)、17年合格の小祝さくら(19年『サマンサタバサ レディース』)、昨年合格の稲見萌寧(19年『センチュリー21レディス』)。逆に過去4年のプロテストトップ合格者で、ツアーで勝利飾った選手はまだ出ていない。

目標のレギュラーツアー。お手本は「稲見萌寧」

ツアーでの下克上を達成した先輩たちで、西郷がもっとも「参考にしています」と話すのが、今季、ツアールーキーながら賞金ランキング13位の上位にも進出した稲見萌寧だ。

「もともと私はアイアンが生命線なので、稲見選手と似たタイプかなと自分では思っていますし、技術的にもとても参考にしています。私自身、さらにアイアンの精度を磨こうと思ったきっかけにもなった方です。とにかくまぐれじゃなく、狙ったところに打っていける方。今年のパーオン率1位(78.21)が物語っていますよね」。

画像: アイアンショットの理想として稲見萌寧(写真右:2019年「センチュリー21レディス」撮影/岡沢裕行)を理想にあげる西郷真央(写真左:2019年「日本女子アマチュア選手権」撮影/岡沢裕行)

アイアンショットの理想として稲見萌寧(写真右:2019年「センチュリー21レディス」撮影/岡沢裕行)を理想にあげる西郷真央(写真左:2019年「日本女子アマチュア選手権」撮影/岡沢裕行)

稲見のプロ合格後にも「練習場で何度か一緒に練習させてもらったこともあります」と話す西郷は、そのときに稲見自身のプロテスト体験談も聞いていたという。今季、大活躍だった稲見も、昨年のプロテストではギリギリ20位での‟ビリ合格“。「そのときの最後のパットもかなり距離があったと聞いていたので」と、奇しくも自らもプロテストで同じような経験をしたことから、より勝手に!? 親近感が高まっているという。

「私は、これまで大きな大会になるほど、ギリギリでダメというのが多くて。中3とか高校1年の日本女子アマの予選など『あと1打』足らなくてダメだったことがあり、その悔しさをプロテストではいかせましたね。そういう『今まで決められなかったものも、決めた』経験はさらに、ツアーでも生きてくるのではないかと思っています」

プレーヤーとしても尊敬する稲見のような成功体験を目指し、まずは来季のレギュラーツアー参戦を叶えるべく「QT」に全力を尽くす。

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