ブライソン・デシャンボーといえばゴルフスウィングを物理的に解明する“ゴルフの科学者”として知られるトップ選手。そんなデシャンボーが、タイガーの復活を支えた元コーチ、クリス・コモとともに、どうやら飛距離アップに取り組んでいるらしいのだが……コモをよく知るゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎がレポート!

ヘッドスピード57m/s、キャリーで330ヤード飛ばしてる!?

昨年末、インスタグラムをチェックしていたら、タイガーの復活優勝を支えたことでも知られるコーチ、クリス・コモがちょっと目を引く動画を投稿をしていました。

映っているのは、彼がサポートしている“ゴルフの科学者”ブライソン・デシャンボー。動画には彼の放った弾道を、弾道計測器・トラックマンで測定したデータが映し出され、ヘッドスピード57m/s、キャリー330ヤード(!)、トータル370ヤード(!!)という驚くべき数字が並んでいます。そして、「どうだ!」と筋肉を誇示する“マッチョポーズ”のデシャンボーも映し出されます(笑)。

画像: ゴルフの科学者ことブライソン・デシャンボー。“マッチョ化”して飛距離アップに成功している!?(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

ゴルフの科学者ことブライソン・デシャンボー。“マッチョ化”して飛距離アップに成功している!?(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

いずれにしても、トータル370ヤードはただことではありません。デシャンボーが今オフ真剣に飛距離アップに取り組んでいるという噂は耳にしていましたが、想像以上の成果があがっているようです。

デシャンボーは、2018年の終わりごろからコモのサポートを受けています。以前は、バックスウィングとダウンスウィングの軌道を完全に一致させるワンプレーンスウィングに取り組んでいましたが、コモのアドバイスのもと、スタンスをワイドにし、地面反力を取り入れるスウィングへと変化させてきました。それによって、完全なワンプレーンではなくなってきましたが、その分飛距離アップに成功しています。

そして、今オフはどうやらフィジカル面を鍛え上げることで、コモのインスタにあるような圧倒的飛距離を手にしたようです。ブライソン・デシャンボー、やると決めたらやる男ですね。

デシャンボーのワンプレーンスウィングは、「ゴルフフィングマシーン」という理論に基づくものです。極めて難解な理論で詳細は省きますが、文字通り機械のように正確なスウィングを行うための理論といえ、ボールの曲がらないスウィングシステムといえます。そこにバイオメカニクスを融合させ、飛距離と方向性を両立させようとしているのが、今のデシャンボーとコモの取り組みと言えます。

画像: ワンプレーンスウィングを追求するデシャンボー。そのインパクトはまさにアドレスの再現といったイメージ(写真は2019年のシュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレン・オープン 撮影/姉崎正)

ワンプレーンスウィングを追求するデシャンボー。そのインパクトはまさにアドレスの再現といったイメージ(写真は2019年のシュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレン・オープン 撮影/姉崎正)

コモは、タイガーのコーチを務めていたとき、タイガーに教えるというよりも、度重なる故障に苦しんでいたタイガーから「これはバイオメカの見地から見てどうなんだ?」という疑問に答える役割を果たしていたと言います。デシャンボーの場合も同じで、自分の理論、自分のスウィングに地面反力や運動連鎖といったバイオメカの要素を取り入れていったらどうなるかを、コモと二人で実験している感じなのでしょう。世界屈指のスウィングオタク二人が自分を実験台にして飛んで曲がらないスウィングを研究しているイメージです。

画像: 弾道計測器二台使いで練習するデシャンボーを見守るコモ(写真は2019年のマスターズ)

弾道計測器二台使いで練習するデシャンボーを見守るコモ(写真は2019年のマスターズ)

デシャンボーが採用するワンプレーンスウィングも、長さが同じワンレングスアイアンも、ともに安定感は高いけれども飛距離の面ではデメリットがあるシステムです。そのデメリットをバイオメカとトレーニングによって解消した2020年バージョンのデシャンボー。私は今年彼がひとつはメジャーを獲ると予想していますが、さてどうなるでしょうか。

週刊ゴルフダイジェスト誌上では、私が聞き手を務めるコモの連載「クリス・コモのバイオメカ研究所へようこそ」もスタートしています。そちらもぜひ、チェックしてみてくださいね!

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