週末のみクラブを握るサラリーマンゴルファーにとって‟永遠の課題“なのが平日の練習時間の確保。勤め先から帰宅後「練習を」と思っても、すでに営業時間外なんてことも。そんな時間の制約を打破する「無人営業」サービスが岐阜で行われているという。

サービス開始2カ月で約20名申し込み、新設の「無人営業時間帯」会員

11月から早朝6時~10時(土日は8時45分まで)、夜は営業終了後の21時30分(土曜のみ20時20分)~22時50分まで、店舗にスタッフを置かない「無人営業」を展開しているのがJR岐阜駅から徒歩圏内にある「ミニッツゴルフスクール」だ。

いわゆる「打ちっ放し」の練習場では、早朝に無人営業を行うケースがままある。しかし、インドアでというのはあまり耳にしない。それを実施したのがJR岐阜駅から徒歩圏内にある「ミニッツゴルフスクール」だ。

もともと同スクールは完全会員制で10時~22時までの個人レッスンを行う屋内練習施設として、1コマ70分のティーチングプロによる個別レッスンをメーンに営業していたが、同社の木村優一社長は「有人の時間帯サービス以外にも、このスペースで利益を増やせる方策はないかと考え、このアイデアが浮かんだ」と営業時間外の早朝6時からと夜22時50分までの無人営業化を断行。

すると、これが大好評。現在250名いるレッスン会員からの「無人時間帯を利用したい」という声と、非正規会員からの応募もあり、開始2カ月で「無人時間帯」の会員は20名にまで増えたという。

画像: GOLFZONのゴルフシュミレーションマシーンのシステムカード1枚で、同スクールの会員はスタッフ不在時でも自主練習に励めるようになったという

GOLFZONのゴルフシュミレーションマシーンのシステムカード1枚で、同スクールの会員はスタッフ不在時でも自主練習に励めるようになったという

それにしても、どうやって会員は無人の施設への入退場を行うのかだろうか。鍵を握るのは、6打席ある同施設の打席すべてに導入されている「GOLFZON」のゴルフシミュレーターの存在だ。

同スクールでは、このGOLFZONのカードを施設の「会員証」代わりにも使用。この点に着目し、ゴルフシュミレーターを製造している「GOLFZON Japan株式会社」にも特別に許可を取り、この会員証兼システムカードに、新たに契約したセキュリティー会社の「施設入退場」を記録する機能を追加。

「これによって、店にスタッフがいない時刻でも『誰がいつ、利用したのか』などが把握でき、スタッフ不在時も監視カメラとあわせ、遠隔ですが施設内で起きていることは、いつでも確認できる態勢です。『無人時間帯』の会員様はこのカードを店舗入口の認証機にかざすことで、施設への入退場が可能になります」(木村社長)

「会員カード1枚」で施設の入退場や試打記録など全てを把握

画像: 「会員カード」1枚で、施設の入退場や、練習での試打データなど全てこのカード1枚に様々な記録が保存されるという

「会員カード」1枚で、施設の入退場や、練習での試打データなど全てこのカード1枚に様々な記録が保存されるという

部外者の侵入を防ぎ、セキュリティー上の安全を確立したこの会員カード1枚での営業展開の手法は、他業種ではすでに‟スタンダード“になりつつあるだけに興味深い。屋内スポーツ施設では米国から進出してきた大手ジムチェーンなどが導入し、幅広い層から支持を得ているが、ゴルフ業界にも「24時間、いつでも、練習できる」は実現可能になるのか?

「うちのスクールは岐阜という土地柄24時間営業を検討する予定はないのですが、施設のセキュリティーとゴルフマシーンのデータシステムが1枚のカードで連動できるシステムは、都会ほど、有用なシステムになると思います。会員の方々も、様々な時間帯でお仕事をされている方も多いでしょうし『どんな時間でもゴルフができる』は都会の人にほど魅力的かなとは思います」(木村社長)

近い将来「24時間、思い立ったらすぐゴルフ」合言葉にした屋内練習施設が出現することも夢ではなさそうだ。

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