タイトリストが新しいボール「AVX」を米国で発表した。果たして一体どんなボールなのか!? 徹底的に分析した。

AVXとは「alternative pro v1 and v1x」のこと

このAVXという見慣れないボールは、実はアメリカでは“2代目”にあたる。2017年に登場した初代AVXは、タイトリストのプレミアムパフォーマンスボール、すなわち、プロV1、プロV1xなどと同じレンジに属するボールで、その中でもっとも低スピンかつ打感がソフトいう特徴を持つボール。

構造は3ピースのウレタンカバー。カバーを17%薄くして、その分だけ極めてソフトなコアを大型化。その外側に柔軟性の高いケース層を配置し、薄いカバーで覆うことで、ロングゲームで飛距離が出て、かつソフトな打感も両立させているようだ。

画像: 左からプロV1、新しくでたAVX、そしてプロV1x。どれもウレタン・エラストマーカバーを採用したボールだが……どう違う!?

左からプロV1、新しくでたAVX、そしてプロV1x。どれもウレタン・エラストマーカバーを採用したボールだが……どう違う!?

AVXは「AlteranativePro V1 and Pro V1x」の略。すなわち、プロV1とプロV1xにつぐ、“もうひとつの選択肢”という意味合い。実際、その名の通り米国ではプロV1x、プロV1に次いで売れているというボールだ。

AVXはプロV1、プロV1xより低スピンで、打感が柔らかい

そのAVXの性能をプロV1、プロV1xと比較すると以下のようになる。

ドライバーの飛距離 プロV1=プロV1x=AVX

アイアンの飛距離 AVX>プロV1=プロV1x

打感の柔らかさ AVX>プロV1>プロV1x

弾道の高さ プロV1x>プロV1>AVX

3モデルの中でもっとも低スピン弾道が打ちやすいため、アイアンショットではプロV1、V1xよりも飛び、弾道が低めだから打ち出し条件次第でランを含めた距離はもっとも出る可能性があり、打感は3モデルの中でもっともソフト。ただし、アイアンやショートゲームでのコントロール性能はプロV1、プロV1xが上回るというのがAVXの長所と短所だ。

クロムソフトなど“ソフトなツアーボール”が人気を集めているが……

さて、このボールはなぜ世に出てきたのだろうか。タイトリストがプレミアムパフォーマンスボールと呼ぶカテゴリーは、世間では「ツアーボール」といった呼び方をするケースが多いが、そのカテゴリーでのソフトなボールの人気が背景にはありそうだ。

プロV1も非常にソフトな打感のボールだが、このカテゴリーではキャロウェイのクロムソフトがヒットし、同じくソフトフィールなブリヂストンのツアーB XSもタイガー復活の追い風を受けてここにきてよく売れている。

画像: 見た目はプロV1、プロV1xによく似ている

見た目はプロV1、プロV1xによく似ている

「プロが使っている」ことが性能を証明するツアーボール市場だが、アマチュアゴルファーにとっては打感が柔らかいことも重要な“性能”。ソフトなツアーボールという新たな市場に登場した、タイトリストの新たな選択肢がAVXというわけだ。

たしかに、プロV1と同等の性能で、より柔らかいとなれば「なに!?」と思わず食いついてしまうゴルファーは少なくないはず。プロV1でも相当柔らかく感じるのに、さらに柔らかいとなれば……それで芯を食った打感は想像するだけでたまらないものがある。

ただ、このボール、なにぶんにも日本未発表。今回は日本でも発売されるという噂だが……いずれにしても、ソフトな打感が好みのゴルファーが多い日本で発売されたら、人気になりそうなボールだ。

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