人気選手の活躍が続く一方で、若手の活躍も著しいPGAツアー。米国在住のゴルフアナリスト・アンディ和田が、PGAツアー2019-2020シーズン要注目の23歳、スコッティ・シェフラーをご紹介。

2018年プロ転向。2019年下部ツアー賞金王。2020年PGAツアーでブレーク候補!?

近年のPGAツアーでは20代前半の若手の活躍が著しいですが、今シーズンの新人王候補筆頭は昨シーズン下部ツアーのトップランクで昇格してきたスコッティ・シェフラー(23歳)です。

画像: 今季からPGAツアーに参戦し、現在フェデックスランク15位のスコッティ・シェフラー(撮影/アンディ和田)

今季からPGAツアーに参戦し、現在フェデックスランク15位のスコッティ・シェフラー(撮影/アンディ和田)

ジュニア時代には「全米ジュニア」のタイトルを奪取、その後もエリート街道をまっしぐら。名門テキサス大学ではエースとして活躍、2017年全米OPローアマ(アマチュア最上位)など輝かしい戦歴を残しています。

大学卒業後にプロ転向(2018年)すると、1年で下部ツアーから昇格と着実に階段を上ってきています。

今シーズンはこれまで参戦8試合で3位2回を含むトップ10フィニッシュが既に4回、予選落ちはありません。先週の「ジ・アメリカンエクスプレス」では最終日最終組のプレッシャーの中で16番でイーグルを決め1打差まで迫る健闘を見せていました。

シェフラーの強みは190センチの長身から風に負けない球が打てること

シェフラーのゴルフは全米アマなどで大学時代から頻繁に観察をしていますが、なんといっても武器は球の高さとしっかりとしたインパクトでボールをとらえることができているので球に重みがあることです。強風が吹き荒れるテキサスでも自分のゴルフを展開できる、ボールコントロール能力に優れたプレーヤーです。

身長は190センチ、肩幅が広く、腕が長いのでスウィングを見た印象はちょっとばたついた感じがあるのですが、とても綺麗な弾道でボールは舞い上がっていきます。再現性が高く大きな舞台でも自分のスウィングリズムをキープして落ち着いた試合運びができる選手だと感じます。

シェフラーのクラブ選び。メーカー7社のごちゃ混ぜセッティング!?

先週は使用クラブをいろいろ見せてもらう機会がありました。クラブ契約をしていないシェフラーですが、使用する14本はなんとメーカー7社のごちゃ混ぜのセットなんです。

画像: クラブ契約フリーのシェフラーのクラブセッティング(撮影/アンディ和田)

クラブ契約フリーのシェフラーのクラブセッティング(撮影/アンディ和田)

メーカー別に見てみると、このような感じになります。

PING:ドライバー / G400LST
ナイキ:3番ウッド / VR PRO リミテッド(15度。ジュニア時代から愛用)
スリクソン:3番UT / Z U85(20度)、4番アイアン / Z785
テーラーメイド:5番アイアン~PW / P730
キャロウェイ:50度、55度ウェッジ / MD4
アーティザン:60度ウェッジ
タイトリスト:パター / スコッティ・キャメロン スーパーラット

3番ウッドはジュニア時代から長く愛用しているナイキのクラブです。

「他の3番ウッドを試したことがあるんだけど最近の新しいモデルは飛びすぎてしまう傾向があるんです。ロフトが増えるとボールが高く上がり過ぎてスピン量が増えてしまうのであまり好きではありません。このビンテージ(味わいのある年代物)の3番ウッドは構えたときの顔つきが好きなので手放せないですね」と教えてくれました。

ツアーに昇格すると破格のクラブ契約が用意され複数年でかなりの大金を得る事ができるチャンスもあるのですが、シェフラーは道具を変えない頑固な職人選手のようです。また所属している代理人事務所は世界ランク1位のブルックス・ケプカと同じ大手のハンブリックスポーツ。ケプカも近年はクラブ契約なしを貫いていますが、シャフラーも契約に縛られずに自分の好きなクラブを使いたいという意志が強いようです。

先週の単独3位で世界ランク51位、フェデックスランク15位とランクアップをしてきたシェフラー。春先も好調なゴルフを維持できればマスターズ初出場はもちろん、大学先輩のジョーダン・スピースを脅かす存在になってくる予感大です。

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