年齢とともに飛距離が落ちてきたことに悩むゴルファーは少なくないが、24時間ゴルフのことを考えている“ゴルフバカ”で、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオもそのひとり。飛距離アップを目指すために月刊ゴルフダイジェストに掲載されていた「2020年は“振る力”を鍛える」という特集から、海老原清治プロの飛ばしの秘密を実際に体験してみた。

いくつになっても「飛距離」は諦めたくない

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕もいい歳になってきまして、飛距離がだんだん落ちてくるのではないかという恐怖と戦っております。もともと飛ばないので、まだ伸びしろはあると思うのですが、これ以上飛ばなくなると一応競技ゴルファーやっているのでかなり厳しくなってきます。

だって飛ぶおじさんゴルファーってゴロゴロいるんです。なので「飛ばし」に関した記事にはけっこう敏感な僕なのです。そんな中、月刊ゴルフダイジェストの3月号に”2020年は「振る力」を鍛える”という特集があったんですよ。そこには海老原清治プロの飛ばしの秘密がドーンと載っていたのですが、海老原プロって70歳でなんと250ヤードをぶっ飛ばすんだとか……。

凄いです。海老原プロと言えば竹ボウキをビュンビュン振って飛距離を伸ばしたらしいのですが、これは竹ボウキを作るのが結構面倒そうなので、今度にすることにして(この記事の中には竹ボウキの作り方がバッチリ解説されていました)、今回はこの記事の中に書かれていた「動かす側の肩をどかせればビュッ! と振れる」という記事をやってみることにしました!

画像: 動かす側の肩をどかす? 最初はピンときませんでしたが一体どういうことなのでしょう

動かす側の肩をどかす? 最初はピンときませんでしたが一体どういうことなのでしょう

キーワードは「先にあるものを片付ける」ってことらしい。テークバックのときには引く方向には右肩があるので、これが先にあるということ。なので先にある右肩を速く動かすと左肩は勝手に入る。トップからは左肩のほうが先にあるから、左肩を先に動かしてやる。そうすると右肩は残ってクラブは勝手にたまるわけで、最後は左肩があったスペースに右肩がズドーンと入ってくるとビュッと振れる。

一番ダメなのは右サイドで下ろすことらしい。う~ん分かるような、いまいち分からないような……。とりあえずそれを意識しながら球を打ってみましょう。

画像: 左肩を回していくイメージ(左)ではなく、右肩をうしろに動かしていく(右)

左肩を回していくイメージ(左)ではなく、右肩をうしろに動かしていく(右)

僕はテークバックでは左肩を回す意識だったので、海老原プロの話とは逆のイメージでした。なので、イメージを変えると球筋や飛距離になにか変化があるのかってことを確かめるために弾道を計測してみました。まずは今まで通りに左肩を回すイメージでのテークバックで打ってみると……。

画像: これはこれで悪くない数字です

これはこれで悪くない数字です

キャリー225.9ヤードでトータル245.8ヤード。これは僕的にはなかなかいい数字ですけどね。ボールもまあまあつかまって、軽いドローだし。いきなりけっこう飛んじゃったけど、肩を回す意識を変えるだけでこれより飛んだりするんでしょうか?

んで、とりあえず記事にあった通りにテークバックしてみる。右肩を先に動かしてからそこにスッとクラブを上げるイメージ。

おや? このやり方でテークバックするとたしかに今までよりも深く肩が回ります。自然と左肩も入る。そしてなにより右わきも開かないし、とてもいい位置にクラブが上がる。写真で見るとトップでクラブがクロスすること無く、レイドオフ気味になってるじゃないですか! これは凄いぞ!

画像: 左肩を回していくと(左)右脇が空いてしまうのですが、右肩を後ろに動かしていくと(右)右脇の締まった良いトップになる

左肩を回していくと(左)右脇が空いてしまうのですが、右肩を後ろに動かしていくと(右)右脇の締まった良いトップになる

そこから左肩を先に動かしてから、左肩のあった場所に向かって右肩を回してやる! なんだかちょっと今までよりビュンっと振れてる感じがする! ってことで、この意識でボールを打ってみると……。

画像: さっきよりもいい数字が!

さっきよりもいい数字が!

なんと! キャリーが232.1ヤードでトータル252.3ヤード飛びました! さっきよりも7ヤードほど飛んでいます! これには驚きました。しかもね、いつものスウィングで打ったほうは、トップでしっかりと肩が捻転していないからダウンスィングで右サイドが突っ込んでしまっているので、出球が少し左に出てからの軽いドロー。

しかし海老原プロ方式で打ったほうは、しっかりと肩が回っているので右サイドが突っ込むことなく、右に打ち出した球が左に曲がって真ん中に戻ってくるという正しいドローになってる! これはかなり嬉しい。当然、ビュンと振れているからヘッドスピードは41.8から42.2にアップしてるし、ボール初速も60.7から61.2にアップしてる。そりゃ飛距離も伸びますね。

海老原プロの教えではもうひとつポイントが。それは「インパクトでは右肩はボール、左肩は空を向く」ということ。こんなイメージです。

画像: 右肩がボールの方向を向いて、左肩は空のほうを向きます

右肩がボールの方向を向いて、左肩は空のほうを向きます

完全に左肩が開いている状態です。フォローでは胸も腰も目標を向くというのが良いということなんですよ。インパクトで左肩を開かず胸を正面に向けるイメージだとインパクトから先が走らなくなるのだとか。

僕もこのイメージで振ってみましたが、これ意外と難しい。ついつい体が起きてしまったり、ヘッドアップしてしまったりして右肩がボールを向かないんですよ。しっかりと前傾角がキープされていないと右肩はボールのほうを向かないみたいです。たしかに左肩も開いてインパクトするイメージだとクラブヘッドがビュンと走る感じはします。これはもうちょっと練習しないといけないな~と思いました。

海老原プロの教えをやってみて思ったのですが、どこにも「止める」という感覚がないんですよ。よく左サイドを止めて壁を作って……みたいな話がありますが、そういう動きがまったくない。どこも止めずに動き続けるから、70歳を超えても飛ぶし、体への負担が少なく、大きな怪我もなくプレーされているのかなと思いました。

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