プロゴルファーのアドレスを見てみると、ハンドアップに構えているプロもいればハンドダウンに構えているプロもいる。週刊ゴルフダイジェストの2/25号“「ハンドダウン」「ハンドアップ」どっちがいいの?”という特集を見て“ゴルフバカイラストレーター”の野村タケオが実際に試してみた。

ハンドダウンにもハンドアップにもそれぞれの注意点があった!

みなさんこんにちは、ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。昨年大ブレークした渋野日向子プロ、彼女のスウィングで特徴的なところといえばハンドダウンですよね。かなりのハンドダウンからフィニッシュまで一気に振り切る。本当に見ていて気持ちいいです。飛距離も出るしね。

あのハンドダウンの構えをちょっと試してみようかと思った人もけっこういるんじゃないでしょうか。もちろん僕は思いました(笑)。でもね、ただハンドダウンにすりゃ良いってもんじゃないと思うんですよ。いろいろ注意点もあるだろうし。

画像: 誌面では河本結プロがモデルとなって教えてくれています

誌面では河本結プロがモデルとなって教えてくれています

そもそもハンドダウンにしたらどういう効果があるのか分からないんですよね。なんてことを考えていたら週刊ゴルフダイジェストの2/25号に“「ハンドダウン」「ハンドアップ」どっちがいいの?”なんていう特集が! そう言えばハンドアップ気味に構えているプロもいますよね。それぞれどういう特徴があるのか? 僕にはどっちが向いているのか、試してみることにしました〜。

まずはどっちのアドレスをやるにしても、基本的に正しい姿勢を作れないとダメなわけです。猫背になったり、肩に力が入って首がつまったような構えではダメ。膝を曲げすぎたり、へっぴり腰でもダメなんです。やはり基本がしっかりできていないとってことですね。

画像: 猫背の構えや、肩に力の入った構えはダメ

猫背の構えや、肩に力の入った構えはダメ

まずは、やってみたかった渋野プロっぽいハンドダウンの構えからやってみます。腕はだらんと真下に垂らした位置でグリップします。グリップの位置はひざのちょっと上あたりでしょうか。僕的にはかなりグリップが低くて違和感がありますね。渋野プロはよくこんなアドレスで打てるな〜。

画像: ハンドダウンなアドレスの図。かなりグリップの位置が低く感じます……

ハンドダウンなアドレスの図。かなりグリップの位置が低く感じます……

この状態からスウィングするわけなので、自然と軌道はフラットになります。この特集の解説をされている目澤秀憲コーチによると、ボールを上から叩けるスウィングになるそうです。

また、アドレスでトウが浮くためにフェースが左を向きやすくなる上に、手首に角度がついたことで手首が自由に動きやすくなりフェースがターンしやすくなってボールがつかまるようになります。ハンドダウンは球がつかまりやすい構えってことですね。

では、猫背にならないようにちゃんとハンドダウンに構えて打ってみましょう。

画像: ハンドダウンなアドレスから7番アイアンで上手く打てると、軽いドローで飛距離も出ました

ハンドダウンなアドレスから7番アイアンで上手く打てると、軽いドローで飛距離も出ました

確かに上手く打てたときは軽いドローになりました。とくにつかまえに行こうとしなくても軽いドローになりやすい。逆に言うと、つかまえに行ってしまうと引っかかりやすいですね。ただ、構えたときのグリップの位置が低いので、しっかりと前傾角をキープするイメージで振らないと、手元が浮いてしまいミスショットになっちゃいます。

体幹が強くないとずっとこのスウィングを続けるのは辛いかもですね。ボールがつかまらずに悩んでいる人は、ここまでのハンドダウンではなくても、少しハンドダウン気味にしてみるとボールがつかまるようになるかもしれませんね。試してみる価値はあると思います。

ハンドアップは笠りつ子のイメージで

そして次にハンドアップを試してみます。構え方の注意点としては、少しグリップを短く持つこと。当然ボールとの距離は近くなるし、背筋をスッと伸ばした姿勢になります。で、この姿勢からスウィングしていくわけですが、ハンドダウンの場合は渋野プロをイメージしましたが、ハンドアップの場合は、やっぱり笠りつ子プロですね。

画像: 笠りつ子プロのイメージです!

笠りつ子プロのイメージです!

テークバックは笠プロのようにノーコックで上げて行きます。当然軌道はアップライトに。手首に角度がついていないのでクラブは直線的に動きやすくなり、スウィングプレーンがブレにくくなります。同時にフェースの開閉も少なくなるので、ハンドダウンほどつかまりは良くないようです。

ハンドアップで打ってみましたが、真っすぐに打ち出された球はほんの少しだけフェードしました。ノーコックで打っているのとクラブを短く持っていることで弾道は低めになり、飛距離も少し落ちますね。

ただ、ラインをとても出しやすく方向性が良いです。何発か打ちましたが、ノーコックとはいえ、しっかりと下半身のリードを意識して打ってやらないとダメだなと思いました。そうしないと少し上体が突っ込んでしまうミスになりがち。しかしこの打ち方でけっこう飛距離を出す笠プロは凄いな〜と思いました。

画像: こちらはハンドアップなアドレスから7番アイアンを打った弾道図。飛距離は落ちましたが、少し低めの球でほぼ真っすぐ飛びました

こちらはハンドアップなアドレスから7番アイアンを打った弾道図。飛距離は落ちましたが、少し低めの球でほぼ真っすぐ飛びました

さてハンドダウンとハンドアップを試してみましたが、捕まったボールで飛距離を出したいのならハンドダウン気味にして行ったほうがいいのではないかと思いました。ただ渋野プロほどのハンドダウンは難しいので、自分に丁度いいくらいのハンドダウン加減を探してみるといいと思います。

僕は今までの構えよりも少しだけハンドダウンにすることにして、風が強いときのショットや、なによりも方向性を重視したいショットのときはハンドアップにしてライン出しショットをしようかと思っています。少し練習は必要かと思いますが、そういうことができるようになると確実にスコアに繋がると思います。みなさんもぜひ練習場でハンドダウンとハンドアップを試してみてください。

※2020年2月21日12時40分 一部誤字を修正いたしました。

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