政治家が産休を取る取らないが話題になる昨今、日本より一歩進んだ国アメリカのゴルフ界では女性の産休制度の改定にとどまらず、パートナーの出産や育児に携わる男子選手にも産休や育児休暇を認められることになった。

「制度改定のプロセスに参加してもらえないか?」

今回の決定はLPGAツアーやPGAツアーのものではない。USGAすなわち全米ゴルフ協会の決定だ。

発端は元賞金女王のステイシー・ルイスによる異議申し立て。18年に出産し翌年に戦線復帰を果たしたが、産休前の世界ランクが33位だったのに対し、6カ月後にはトップ50圏外の58位まで順位を下げたため19年の全米女子オープンの出場権を逃した。

画像: 自身の出産経験から、制度の不備を感じていたというテイシー・ルイス。そんな彼女への全米ゴルフ協会の対応は……?(写真は2017年のTOTOジャパンクラシック 撮影/姉崎正)

自身の出産経験から、制度の不備を感じていたというテイシー・ルイス。そんな彼女への全米ゴルフ協会の対応は……?(写真は2017年のTOTOジャパンクラシック 撮影/姉崎正)

産休により「さまざまな権利を奪われた」と感じたルイスは「子を持つ親としてさまざまなハードルを越えなければなりませんでした」と語り、協会に不服を申し立てた。するとUSGAから彼女にこんな打診が。

「制度改定のプロセスに参加してもらえないか?」。願ってもないオファーを受けた彼女は「それを聞いてとても興奮しました。女性が欲しいのはフェアな制度。それをすべて網羅する(新制度の)内容にとても満足しています」

最大のポイントは“フリーズ”といわれるもの。産休に入る段階でその時点の世界ランクはフリーズ
=凍結されるため復帰後にUSGA主宰の大会に出場する場合、産休前のランクが採用される。これはアマチュアの大会も含めた男女年間14試合で適用される。

もう1つ特筆すべきなのが男性選手にも産休が認められること。女性のそれをマタニティと呼ぶのに対して男性の場合はパタニティ。これも全米オープンなどUSGAの試合に限られるがフィル・ミケルソンをはじめ「ファミリーファースト」を公言する選手は多く、今後は出産に立ち会い子育てに専念する期間、最大で1年間の産休が認められることになる。

さらにUSGAの特別許可を受ければ産休をさらに延長し最大2年間取得することも可能に。

以前からPGA&LPGAツアーもチャイルドケアは充実しており、ママが仕事をしている間、あるいはママがパパを応援している間、専門のスタッフが常駐する託児所に預けることができる。

産むべきか? 仕事を続けるべきか? と悩む世代にアメリカのゴルフ界は最大の配慮をしようと最善を尽くしている。

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