日本女子プロゴルフ協会は開幕戦「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」に続き、第二戦目「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」も開催中止を発表。本来であれば開幕戦ウィークの月曜日だった昨日、女子プロたちはなにしてた?

開幕戦の月曜日、例年で言えば、出場資格を持つ女子プロたちの多くは開催コースの琉球GCで練習ラウンドをしたり、あるいは練習場で調整したりするものだが、今週はその開幕戦そのものが中止となってしまった。

沖縄入りをしていた週刊ゴルフダイジェストのツアー担当によれば、沖縄に残っていた永井花奈や勝みなみは開幕戦が行われるはずだった琉球GCでラウンド。また、今週がプロデビュー戦だったはずのプラチナ世代・吉田優利は同世代で仲のいい安田祐香、小倉彩愛と沖縄でラウンドした様子をインスタグラムに投稿していた。

画像: 沖縄入りをしていた勝みなみは琉球GCでラウンドをしていた(写真は2019年のエリエールレディス 撮影/大澤進二)

沖縄入りをしていた勝みなみは琉球GCでラウンドをしていた(写真は2019年のエリエールレディス 撮影/大澤進二)

稲見萌寧は沖縄に先乗りしていた女子プロの一人。24日にはすでに現地入りしていたようで、コーチの奥嶋誠昭は、開幕戦に合わせていい調整ができていただけに残念としつつ、「アプローチとパターに関して沖縄はいい練習ができるのでレベルアップに努めている」と前向き。

河本結を指導する目澤秀憲も「この時期にトレーニングもできるし、(シーズンを戦う)ベースになるアプローチとショートアイアンの球筋のコントロールを中心にやってます」と、ふってわいたオープンウィークを活用して、基礎固めをする意向を教えてくれた。

当の女子プロの生の声も聞こう。同じく開幕から出場予定だった田中瑞希に話を聞くと、「土曜に沖縄入りする予定だったので、開催中止の発表を聞いてホテルやレンタカーをキャンセルしました」と対応に追われたという。

画像: 地元の熊本で練習やトレーニングをして、万全な状態で開幕を迎えたいと田中瑞希はいう(写真は2019年の大王製紙エリエールレディスオープン 撮影/大澤進二)

地元の熊本で練習やトレーニングをして、万全な状態で開幕を迎えたいと田中瑞希はいう(写真は2019年の大王製紙エリエールレディスオープン 撮影/大澤進二)

「オフシーズンにかなりトレーニングを積んで飛距離も伸びて、その分だけ試合をしたかったので、仕方がないことですが、残念です。オフシーズンが伸びたという感覚で、練習とトレーニングをして開幕を楽しみにモチベーションを上げていきたいですね」(田中)

土曜日は練習場で球を打ち、月曜日はラウンドをこなすなどして、調子を保つことに専念しているという。

女子プロのみならず、コーチなどの関係者も“急なオフ”の対応に追われた。飛ばし屋・松田鈴英を指導する黒宮幹仁は開幕戦で松田のバッグを担ぐ予定だったが、1週間予定が空いてしまったことで、「(レッスンの)お客さんに連絡したり、急遽ラウンドの予定を入れたり」しているとか。

現在は、女子プロも関係者も前代未聞の事態に戸惑いながらも、自分のやるべきことをひとつひとつ積み重ねているようだ。

画像: 渋野日向子もオリンピック出場という目標に向け、練習とトレーニングを重ねている(写真は2019年の LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 撮影/岡沢裕行)

渋野日向子もオリンピック出場という目標に向け、練習とトレーニングを重ねている(写真は2019年の LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 撮影/岡沢裕行)

最後に、渋野日向子のコーチ、青木翔のコメントを紹介しよう。

「この空いた時間でいつも通り基礎やトレーニングをやる事自体は変わりはないですし、オリンピックに向けても変わらず今自分たちが与えられた状況でできることをやっていくだけなので。とにかく今はこの新型コロナウィルスが収束してくれるのを祈りながらやれることをやり続けていくだけです」

開幕をいつ迎えられるかは不透明な情勢だが、女子プロ達は“その日”に向けて、今日も淡々と牙を研いでいるようだ。

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