ここ数年ですっかり定着した感があるゴルフの「一人予約」。すでにやってるよ! という人もいるだろうが、まだ試したことのない人も多いはず。そこで、一人予約の最新事情をまとめた!

一人予約とはなにか?

ゴルフ場でプレーを楽しみたい!

そう思った場合、ゴルフ場の会員権がない場合はゴルフ仲間に声をかけ、日程を調整し、ゴルフ場を予約してコースへ向かうという方法だ。

ゴルフをプレーするための方法としては後者のほうが一般的といえるが、日程を合わせたり、急に都合が悪くなって来られなくなる仲間が出たりと、それなりに手間がかかる。

その手間をかけるに値する楽しさがもちろんゴルフにはあるのだが、一方で、仲間と予定がどうにも合わず、ゴルフがしたいのにできない、というケースも生じる。これは困りものである。

そういったゴルファーのニッチな需要をキャッチし、近年その認知度を上げているのがゴルフの「一人予約」サービスだ。

「一人予約」サービスの使い方

たとえば、GDOや楽天などのゴルフ場予約サービスを利用したことがある人は多いはず。日程とゴルフ場を決めたら、スタートの枠を選択すれば予約が完了。4人1組を基本に、3サム、ときには2サムでも予約できる。

それが、一人、すなわち自分だけでも予約できるようになっているのが一人予約サービスだ。たとえば、有力一人予約サービスのひとつに、VALUE GOLFが運営する「一人予約ランド」を実際に使ってみると、前述したGDOや楽天と同じように、日付を選び、都道府県を選び、料金帯、スタート時間、その他条件等を選ぶと、予約可能なプランが一覧で表示される。

ユニークなのは、予約可能なプランのわきに、そのプランを予約中のゴルファーのアイコンが表示され、そのアイコンをクリックすることで、予約者のプロフィールが確認できる点だ。

画像: 一人予約プランに申し込み、規定人数が集まれば予約成立。予約者のプロフィールを確認することで、腕前が近い人と回る、といった選択も可能だ(撮影/三木崇徳)

一人予約プランに申し込み、規定人数が集まれば予約成立。予約者のプロフィールを確認することで、腕前が近い人と回る、といった選択も可能だ(撮影/三木崇徳)

プロフィールには一人予約のプレー回数、ゴルフの腕前、年齢・性別に簡単な自己紹介文などが記載されているから、そこからある程度人柄を推し量ることが可能となっている。

たとえばゴルフ場が主催するオープンコンペは一人参加が可能な場合が多いが、どんな人と当日プレーするかはいざコースに着くまではわからない。一人予約サービスを利用することで、事前に同伴者のプロフィールを確認できることは安心感につながる。

さて、利用者は、すでに誰かが予約しているスタート枠に入ることもできるし、まだ誰も予約していない枠に予約を入れることもできる。そして、その枠が、ゴルフ場が定める規定人数に達した場合、予約成立となる。

一人予約ランドのみならず、大手のGDO、楽天にも一人予約サービスがあり、ゴルフ場運営大手のPGMも一人予約サービスを2017年から開始するなど、一過性のブームではなく、ゴルフの楽しみ方のひとつとして一人予約はすっかり定着した感がある。

一人予約ユーザーの声「友人が子育てで多忙になって、利用するように」

では、実際にこれらのサービスを利用している人は、なぜ、どのように、一人予約サービスをりようしているのだろうか。実際に一人予約サービスを利用してゴルフを楽しんでいる、神奈川県在住の40代ゴルファー・Aさんに聞いてみると、使い始めたきっかけは「ゴルフ仲間のライフステージの変化」だという。

「友人が子育てなどで多忙となり、一緒にプレーできる回数が以前より減ってしまったんです。それを埋めるかたちではじめました」(Aさん)

ゴルフ場のホームページをチェックしているとき、「一人予約はこちら」と貼られたリンクから、一人予約サービスの存在を知り、以降複数回利用しているという。

「僕が利用しているサービスの場合、希望日の空いているスタート枠に予約を入れて、前日の17時までに枠あたり最低2名の参加者がいれば予約成立、という感じで、最低1名からOKというゴルフ場もあります。当日ゴルフ場に行ってからの流れは通常と同じ。料金も通常のビジター料金と変わらないと思います」(Aさん)

一度回った人は次回以降「過去1年間にご一緒あり」と表示されるので、万が一苦手な人と出くわした場合でも避けられるのもいいとAさん。気のおけない仲間と回る場合と異なり、やはり人間関係のトラブルに巻き込まれるのが心配だが、それを払拭すべくかゆいところに手が届く仕様になっているようだ。

と、良いことだらけに聞こえる一人予約サービスだが、Aさんいわく「ハイシーズンの土日は予約がとりにくい(通常予約で枠が埋まってしまう)」という。

「ただ、逆に通常予約にキャンセルが出た場合などなのか、プレーの2、3日前に急に一人予約枠が現れる場合もあります。また、仮に既に4人埋まっている一人予約枠があっても、キャンセルが出た場合メールで知らせてくれる機能もあるので、決まった日程でプレーしたい場合は、それを活用しています」(Aさん)

一人予約、ゴルフ場側の意見

では、ゴルフ場側の意見も聞いてみよう。千葉県のマグレガーCCの関係者は言う。

「マグレガーCCの場合、バリューゴルフと楽天GORAから一人予約が可能になっています。平日限定で用意していて、だいたい1日1枠くらいが一人予約で埋まりますね。割合としてあまり多くないのは、コースに2サム割増がないためではないかと思っています。また、オープンコンペに一人参加する場合、一人予約サイトから申し込むかたちになっていますね」

マグレガーCCの場合、2サム割増がないことから、「一人同伴者を確保できればプレーできる」ということになる。2サム割増があるコース、そもそも2サム不可のコースなどで一人予約が可能であれば、ゴルファーにはメリットが多いはずだ。

また、一人予約でお客さん同士のトラブルはないかという質問をしてみたが、「割合が少ないこともありますが、今のところありません。ネットの書き込みなどを見ていても、『一人予約で緊張したけど、みんないい人で楽しくプレーできた』という声が多いようです」(同・関係者)

一人予約サービス、違いを一言で

さて、ここからは主な一人予約サービスの特徴を、ユーザー目線で簡単に見てみよう。

【楽天GORA】
先行して予約している人のプロフィールを細かく指定して検索できる(女性が女性同士で回りたい、などのニーズに合う)。過去、1人予約で一緒にプレーした人が分かる。

【GDO】
唯一「高速道路ICからの距離」で調べられるので行先が限定されている人にいい。

【バリューゴルフ(一人予約ランド)】 
国内最大規模のゴルフ1人予約サービス。このサービスが国内における一人予約のベンチマークといえる。

【PGM】
1人予約プレースタイルの指定(1.5Rや乗用カートなど)が他と比べて細かく指定して検索できるのでこだわり派向き。合わせて先行して予約している人のプロフィールでも検索可。

【アコーディアゴルフ】 
ラウンド当日の午前0時まで予約を受け付けているゴルフ場もあるので、直前まで天候等を見極めて予約ができる。また駅が近い・クラブバスありなどゴルフ場の条件でも検索できるので電車派には向いている。

このように、各社が独自の要素を打ち出しているという状況だ。もちろん、楽天ユーザーなら楽天を選ぶとか、普段PGMのゴルフ場を利用することが多いから、PGMを使うといった選び方も大いにアリだろう。

一人予約ならでは「女性優待」

また、一人予約独自のサービスといえば「一人目女性無料」プランがある。前述したように、一人予約は各自が空いているスタート枠を予約し、規定の人数が集まった場合に予約が成立するというサービス。

ゴルフ場としては、せっかく一人予約用に開放したスタート枠が埋まらなかったりしてはもったいないし、予約人数が2名よりは3名、4名のほうがいい。

というわけで、最初に女性が予約した場合、その女性は無料、あるいは数千円単位で割り引きというプランを用意しているゴルフ場もなかにはある。これなどはまさに一人予約ならではのサービスと言えるだろう。

画像: 女性の一人予約に対し、割引などのサービスを行うゴルフ場もある

女性の一人予約に対し、割引などのサービスを行うゴルフ場もある

一時のブーム期を超え、定着した感のあるゴルフ場の一人予約。仲間との日程調整がうまくいかなかったとき、有休消化で取得した平日休みの有効活用にと、普段は仲間とプレーするという人にとっても、利用したいシーンは多くありそう。一度、試してみてはいかがか。

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