ツアー系ボールながら打感がソフトという性能でヒットしたキャロウェイの「クロムソフト」。タイガー・ウッズの使用球であり、打感の軟らかさが特徴のブリヂストン「ツアーB XS」。そして、タイトリストのプロV1、プロV1xに匹敵する性能とソフトフィーリングを両立させた注目ボール「AVX」。“ソフト”がキーワードの注目ボール3モデルをプロが試打した!

プロも使えるハイパフォーマンス×ソフトな打感

キャロウェイの「クロムソフト」が火をつけたといってもいいプロが使用する性能を持ち合わせた柔らかいボール。ここへ来てタイトリストから「AVX」が発売されたことでその流れはさらに加速しそうな気配を見せている。

画像: 打感が柔らかいツアーボールの代表3モデルを打ち比べてみた

打感が柔らかいツアーボールの代表3モデルを打ち比べてみた

もちろん、ただ軟らかいだけではなく、各社とも多層構造にウレタンカバーを採用し高い次元で飛距離とアプローチでのスピン性能を両立しているが、その中で先駆け的存在で、最近最新モデルへとリニューアルが発表されたキャロウェイの「クロムソフト」、タイガーの使用する「ツアーB XS」、そしてタイトリストから新発売の「AVX」をピックアップ。

弾道計測器フライトスコープを使ってドライバー、7番アイアン、SWの3本でテストした。東京・新小岩のゴルフスタジオ「PGST」でプロゴルファー・堀口宜篤がそれぞれ5球ずつ打ち、性能を比較した。

画像: プロゴルファー・堀口宜篤が試打し、データをフライトスコープで計測し5球打った平均で比較した

プロゴルファー・堀口宜篤が試打し、データをフライトスコープで計測し5球打った平均で比較した

その平均値を比較した図が以下だ。ヘッドスピードはドライバーで約44m/sを基準に試打を行った。

【ドライバー】使用クラブ:キャロウェイ「マーベリックドライバー」(ロフト角9度)

飛距離(ヤード)スピン量(rpm)打ち出し角(度)高さ(メートル)降下角(度)
クロムソフト271231811.63036.5
AVX273214412.828.238
ツアーB XS273189811.72635.7

【アイアン】使用クラブ:タイトリスト「T100アイアン」(7番、ロフト角33度)

飛距離(ヤード)スピン量(rpm)打ち出し角(度)高さ(メートル)降下角(度)
クロムソフト182491019.932.648
AVX179503521.133.549
ツアーB XS183487319.531.547.5

【ウェッジ】使用クラブ:タイトリスト「ボーケイデザインSM7ウェッジ」(ロフト角58度)

飛距離(ヤード)スピン量(rpm)打ち出し角(度)高さ(メートル)降下角(度)
クロムソフト93774335.326.154
AVX88865935.724.654.1
ツアーB XS90812135.42554.1

データから見ると「ツアーB XS」のアイアン、SWのスピン量はしっかりと確保しながらもドライバーでのスピン量がそれほど多くないことに気づく。そして「AVX」は7番アイアン、SWのスピン性能は高くドライバーでも他と比べてそれほど高くないことから、ヘッドスピード44m/sで打った場合の数値としては非常に興味深い数値となった。それぞれテストした印象を堀口プロに語ってもらった。

「打った感触はドライバーとアイアンでは柔らかさの印象が変わったので、一概に柔らかさのランク付けはできませんでした。たとえば『ツアーB XS」はドライバーでは『AVX』や『クロムソフト』よりも柔らかく感じましたが、SWでは芯がある感触で『AVX』のほうが柔らかく感じました。ただ共通しているのは弾きが強く飛距離を重視したクラブで打ったときに感触を少し柔らかい印象に変えてくれてコントロール性をアップしてくれる印象を受けました」(堀口)

クロムソフト、AVX、ツアーB XSの個別インプは?

それを踏まえたうえでそれぞれのボールのインプレッションを聞いてみよう。

「『クロムソフト』はドライバーではインパクトでつぶれたボールが反発して弾くような感触がありました。アイアンやアプローチの感触は他のモデルの中間といった印象です。柔らかいツアーボールを使ったことがない人はまずはこのボールを試してみることをオススメします。そのくらいニュートラルな性格なので自分のプレースタイルにどんなメリットがあるのか感じられると思います」(堀口)

画像: キャロウェイ「クロムソフト」

キャロウェイ「クロムソフト」

「『AVX』は全体的に柔らかさを感じました。ドライバーでもアイアンでもSWでも。とくにアイアンでのスピン性能の高さを強く感じました。アイアンでは高さが抑えられていたので、しっかりスピンが効いているはずです。SWではフェースにボールの跡がついていたのには驚きました。ディンプルもほんの少し角ばっているためか溝に食いつく感触がありました」(堀口)

画像: タイトリスト「AVX」

タイトリスト「AVX」

「『ツアーB XS」はスピン量が多くなると予想していましたが、今回テストで使用したマーベリックのようなロースピン系のドライバーではスピン量が少なかったので飛距離においてデメリットになる心配はないです。アイアンやアプローチでは球を操れる高いスピン性能を持っています」(堀口〕

画像: ブリヂストン「ツアーB XS」

ブリヂストン「ツアーB XS」

ソフトなボールは、「プロV1x」や「ツアーB X」など、ボールの名前に「X」がつくハードタイプのボールに比べると飛ばないと思われがちだが、実際はフィーリングの違いのほうが大きく、今回試打した3モデルに関しても、飛距離・スピン性能はいずれも高く、それでいて軟らかいということがわかった。もちろん、ゴルファーのなかには硬くて芯のある打感を好む人も多いが、そうでない人にとって、これらソフトフィーリングなモデルはボール選びの選択肢をさらに広げてくれるものとなる。

ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。

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