すっかりおなじみになってきた「トラックマン」や「フライトスコープ」といった弾道計測器。興味ある! というゴルファーも多いと思うが、高額でもあり個人で所有するというのは現実的ではなかった。しかし最近では、コンパクトになって手の届く金額のモデルも出てきている。それら3モデルのコンパクト計測器をプロゴルファーが比較した。

フライトスコープ「ミーボ」に上位機種も登場

「トラックマン」や「フライトスコープ」に代表されるレーダー式の弾道測定器。それらを“普段使い”するメリットを、プロゴルファー・中村修はこう説明する。

「正確な飛距離と弾道データを計測できるのはもちろん、たとえば、弾道の高低を打ち分ける練習をした場合に、スピン量や高さがどれくらい変わるのか? ということも確認できますし、ドライバーでシャフト交換をした際の飛距離や初速、スピン量の違いを数値で確認することもできます」

自分は7番アイアンで何ヤードキャリーするのか? といったコース攻略に役立つ情報を数字で管理することもできるし、クラブを替える際にスピン量、打ち出し角、そしてもちろん飛距離などを把握しておけるなど、そのメリットは数え上げればキリがない。

そんな計測機器を一気に身近にしたのが、計測項目を絞って10万円を切る価格で発売された「フライトスコープ ミーボ」だ。そして、2020年に入り、その最新機種「ミーボプラス」が発表された。その最新モデルのレビューも兼ねて、コンパクト計測器の先駆けである「ミーボ」とその最新版である「ミーボプラス」、そのライバル的存在となりそうな「スイングキャディSC300」の3モデルを用意。練習場で中村が実使用して比較した。

画像: 左からフライトスコープ「ミーボプラス」、「ミーボ」、スイングキャディ「SC300」

左からフライトスコープ「ミーボプラス」、「ミーボ」、スイングキャディ「SC300」

「ミーボ」はボール2個分ほどのコンパクトさ

まずは手のひらサイズの弾道計測器フライトスコープ「ミーボ」から見ていこう。GDOでの販売価格は9万円(税抜き)と、消費税込みでも10万円を切るお手頃価格で大きな話題となった機器だ。

画像: フライトスコープ「ミーボ」

フライトスコープ「ミーボ」

計測項目はヘッドスピード、ボール初速、ミート率、打出し角、スピン量、キャリー、飛行時間、高さの8項目。計測したデータはスマホに一覧で表示させることもできるしスマホのカメラと連動してスウィング動画を同時録画することも可能だ。使ってみた印象を中村に聞いた。

「なんと言ってもこの軽さとコンパクトさは魅力です。スマホを使えばスウィング動画も録画できるので、異なるスウィングイメージを試してみてスウィングの違いが実際のボールフライトにどんな影響があるのかを確認できます。ただ、縦の距離の違いは表示されますが左右のバラつきは表示されませんので、そこは自分の目で確認することになります」(中村)

画像: スマホの画面キャプチャをした画像で左は7番アイアンのスウィング動画と数値を表示したもの、右はドライバーの計測データを表示したもの(計測データは練習場のレンジボールのもの)

スマホの画面キャプチャをした画像で左は7番アイアンのスウィング動画と数値を表示したもの、右はドライバーの計測データを表示したもの(計測データは練習場のレンジボールのもの)

手軽に計測器といえば“ミーボ一択”だったが……その他の最新モデルも見ていこう。

「スイングキャディSC300」は置くだけでセット完了

「ミーボ」よりも手軽なのはボイスキャディの「スイングキャディSC300」だ。ボールの後方に置いて電源ボタンを押すだけでセット完了。表示画面があるのでスマホを見なくても確認できるのは非常に手軽だ。レーダーは2つ装備されていてクラブとボールの両方を追跡しているとのこと。

ネット通販サイトで9万円を切る価格で購入できるところも大きな魅力だ。計測できるデータはキャリー、総飛距離、ヘッドスピード、ボール初速、打出し角、ミート率、弾道の高さ、スピン量の8項目。ミーボと比較すると、手軽でスマホ連動が必要ない分、動画との連携機能は装備されていない。

画像: スイングキャディ「SC300」

スイングキャディ「SC300」

「ミーボよりも手軽なのには驚きました。ディスプレイが内蔵されているのでスマホと連動しなくてもデータは確認できまが、スピン量はスマホのアプリでないと確認できません。ミーボと同じようにショットデータが積み重なっていくのですが、スマホアプリで統計が見やすく過去のデータとも比較しやすいです。距離を決めてターゲットを狙うモードもあって練習にも役立ちそうです。ただしミーボと同じく縦の距離は表示されますが左右のバラつきは表示されません」(中村)

画像: アプリで表示されるドライバーのショットデータ

アプリで表示されるドライバーのショットデータ

機器単独で計測が成立する手軽さ、実勢価格で現状ではミーボよりも安い価格で差別化されているという印象だ。

「ミーボプラス」は欲しいけどちょっと高い

さて、最後に登場するのはミーボの最新バージョンであるフライトスコープ「ミーボプラス」だ。価格は26万5千円(税別)で3モデルの中ではもっとも高額なモデルだが、そのぶん機能は満載。計測できる項目は他の2モデルと同様の総飛距離、キャリー、ヘッドスピード、ボール初速、打出し角、スピン量、ミート率に加えて入射角、スピンロフト、打出し方向、スピン軸、ラン、左右ブレ幅、ショットタイプと上位機種に迫る項目が計測できる。

ミーボと上位機種の中間に位置して、むしろ上位機種よりのスペックといえるが、上位機種との大きな違いは軌道やフェースアングルなどクラブの計測データの表示がされないこと。また、データの表示はスマホのアプリを使うが、専用のアプリと連携すれば実際に打ったデータを引用しシミュレーションゴルフを楽しむこともできるとのこと。

画像: フライトスコープ「ミーボプラス」

フライトスコープ「ミーボプラス」

「ミーボプラスは他の2モデルと比較して左右のバラつきを計測できる点が大きな違いです。そのことによってシミュレーションゴルフのアプリと連携して楽しむこともできます。ショットデータ表示も見やすく、ミーボと同じようにスマホを使って動画を録画することもできます。すごく欲しくなりましたが安くはないですよね」(中村)

画像: 左はショットデータを3D表示したもの、右は左右のバラつきとフライトデータを確認できる

左はショットデータを3D表示したもの、右は左右のバラつきとフライトデータを確認できる

ミーボプラスは他の2機種に比べて高額なぶんだけプロユースにも耐えるほど魅力十分。あとはお財布との相談といったところか。

選択肢が増えたことでさらに盛り上がりそうなコンパクトレーダー測定器。これからもジワリジワリと盛り上がっていきそうな気配がする。

画像: パットが丸ハダカ!? 最新機器「ホール モア パット」を試してみた youtu.be

パットが丸ハダカ!? 最新機器「ホール モア パット」を試してみた

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