新型コロナウイルスの感染拡大により、メジャー「マスターズ」が延期となった。なかでもその状況を悲しんでいたのがゲーリー・プレーヤー。海外取材経験20年のゴルフエディター・大泉英子が本人にインタビューした。

「マスターズが中止ではなく延期で本当に良かった」

先日、ゲーリー・プレーヤーのマネージャーから「ゲーリーが、マスターズが延期になって寂しがっており、世界中のメディアたちと話がしたいと言っている」と連絡があった。

彼は毎年オーガスタに来るのを非常に楽しみにしており、チャンピオンズディナー、パー3コンテスト、始球式と日々スケジュールも目白押しだが、私も彼にはそれらの合間に現地でよく取材させてもらったものである。今回はマスターズの延期やコロナウイルスのこと、オリンピックについてなど話を聞かせてもらった。

画像: マスターズの延期、オリンピック、新型コロナウイルスについて、ゲーリー・プレーヤーにインタビューした(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

マスターズの延期、オリンピック、新型コロナウイルスについて、ゲーリー・プレーヤーにインタビューした(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

――マスターズが11月に延期になり、どんな気分ですか? 今、もっとも寂しいと思うことはなんですか?

全てのスポーツが中止になっている今、マスターズは“延期”で本当によかった。すごく楽しみにしているよ。世界中からくる友達に会えないのも残念だし、いろんな人たちと食事をしたり、チャンピオンズディナーに出席したり、マグノリアレーンを歩くことができないのは寂しいね。

――新型コロナウイルスに関してはどう思いますか? 過去、このような危険な疫病が流行って試合に出られない、というような経験にあったことはありますか?

今回のことは本当に悲しい出来事だ。だが、我々はコロナに打ち克てると信じている。コロナウイルスによって打撃を受けた世界中の数多くの皆さん、ご家族に心からお見舞い申し上げたい。

1968〜1969年にかけて「香港かぜ」が流行し、1億人もの人々が死亡したが、あの時は目に見えない敵とはいえ、対処法を皆知っていた。だから今回のコロナウイルスほど怖くはなかったよ。

――オリンピックも延期になりましたが、来年、また南アフリカのコーチとして来日しますか?(前回のリオ五輪では南アフリカのヘッドコーチ)

東京ほどオリンピックを開催するのにふさわしい場所はないよ。昨年、ラグビーのワールドカップが日本で行われたのを見たけど、最高だった!

東京オリンピックでは、私はヘッドコーチを務めないので、東京にはいかないと思う。前回はブラジルでの開催だし、普段はゴルフが盛んな場所ではないから、ということもあったが、東京オリンピックでは失敗は許されない。日本は昔からゴルフ大国だし、ブラジルとは違うから、全てのことが完璧に行われることが期待されるからね。私もとても楽しみにしているよ。

出場する選手はもちろんのこと、引退したレジェンドたちも心待ちにしているマスターズ。他のレギュラーツアーやメジャーの日程もすでに発表されているが、コロナウイルスはそう簡単には終息しないであろうことも予想はつく。適切かつ安全な方法で実施できる日が1日でも早く来ることを願う。

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