新型コロナウイルスの感染拡大を受け、“三密”を避けるために様々な対策を施しながら、苦心して営業を続けている各地のゴルフ場。浴室、レストラン、フロント……そして今度はカートにも対策を施すコースが現れた。

カートでの飛沫感染を防ぐため、ビニールのシールドを手作り

ゴルフ場の感染対策は、新型コロナウイルスの感染拡大が進むに連れて、徐々に強化されていった。消毒液を増やしたり、従業員がマスクを着用したりといった対策から始まり、浴場の閉鎖、レストランの利用制限、スループレーの推奨といった、徐々に三密を避ける対策へと進んできている。

それに伴い、接触感染対策としてコース内からバンカーレーキが撤去され、旗竿も触れないようにと注意喚起するコースも増えている。

様々な感染対策を行うなかで、どうしてもある程度密な状態となっていたのが乗用カート。4人でプレーする場合、カートのなかではソーシャルディスタンスを保つことが難しい。そこで神奈川県の厚木国際カントリー倶楽部がカート内での飛沫感染防止のために、“ある工夫”をカートに施したと言う。それは一体どんなことか、同倶楽部の副支配人である市川伸一氏に話を聞いた。

「3サムや4サムのお客様が多いなかで、どうしてもカートだけはソーシャルディスタンスがとれないんです。そこでなにか対策はできないかということで、5月1日より3サム以上のお客様にはビニールシールド付乗用カートを利用してもらっています。2サムの場合は従来のカートで前後に乗ってもらうようにしています」(市川氏)

このビニールシールドは成人平均身長の胸部から頭頂部をカバーできるように乗用カートの座席間をビニール製のシールドで4分割するもの。ビニールにより座席を区切ることで、“半個室”状態にしているということだ。

画像: 座席をビニール製のシールドで4分割している(写真提供/厚木国際カントリー倶楽部)

座席をビニール製のシールドで4分割している(写真提供/厚木国際カントリー倶楽部)

ちなみにこのビニールシールド「備品はホームセンターで購入して、自作したんです」(市川氏)という同倶楽部のスタッフお手製の品だという。

このビニールシールドを、同倶楽部では40台のカートに導入。現在はこれで事足りているが、緊急事態宣言解除後、組数が増えて足りなくなってしまうことを見越して、今もビニールシールドを作り続けているという。

アフターコロナ、ウィズコロナといった言葉が取りざたされ、ソーシャルディスタンスを意識した「新しい生活様式」が推奨される昨今。ゴルフに限ったことではないが、たとえ緊急事態宣言が解除されたとしても、十分な感染対策と感染への警戒が求められる。

“ビニールシールド付乗用カート”も、少しでも感染リスクを減らすための、一つの方法と言えそうだ。

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