ストロングアイアンが流行するなかで、若いゴルファーたちはアイアン選びに苦労している。ミスに強いやさしいモデルのアイアンを選ぼうとすると、大半がストロングロフト化しているためヘッドスピードが速いと飛び過ぎてしまうのだ。そんなゴルファーはどんなクラブを選んだらいいか、ゴルフトレンドウォッチャー・コヤマカズヒロがオススメクラブをレコメンド!

若い人向けやさしいアイアンがない

このところ『ヘッドスピードは速いのだけど、まだ上手くないので、ミスにやさしいクラブが欲しい』という声を立て続けに聞く機会があった。

若い人やスポーツ経験のある人で、まだキャリアの浅いゴルファーなどには、たしかにこうしたニーズがありそうだ。

ところが、意外とこの層のクラブがないのである。ウッド類はなんとかなる。ドライバーはプロモデルであっても大型化して、いわゆる、やさしいモデルが増えているし、軽量でやさしいタイプのクラブに重量感のあるシャフトを装着する方法もある。

画像: ストロングロフト化が進み「やさしいモデル=飛び系アイアン」となりつつある(撮影/野村知也)

ストロングロフト化が進み「やさしいモデル=飛び系アイアン」となりつつある(撮影/野村知也)

難しいのはアイアンだ。スイートエリアが広くてミスに強いアイアンは、同時にストロングロフト化も進んでいて、現状は、やさしいモデル=飛び系アイアンになっている。7番アイアンでロフト角31〜34度くらいの飛びすぎないモデルを選ぼうと思うと、ほとんどが中上級者向けのプロモデルになってしまうのだ。

ここ10年、アイアンのストロングロフト化は一気に進んでいて、今では7番アイアンのロフト角が30度を切るのも至って普通で、ごく一部の上級者向けモデル以外は、大半のアイアンのロフト角が立ってきている。このトレンドは、プロギアやヤマハなど国内メーカーから始まったものだが、現在は海外メーカーも追随するようになってきていて、世界のアイアンは急速にストロング化しているのだ。
やはり、アイアンにも飛距離を求めるゴルファーが多いのだろう。

ロフト角が立ってきても、高さが十分に出せるようになっているので、飛び系アイアンのメリットを享受できる人は多い。一方、冒頭のようにヘッドスピードが速いアベレージゴルファーにとっては、デメリットになる場合もある。例えば、7番アイアンで200ヤード飛んでしまったら、このレベルではその下の距離の打ち分けはかなり困難になるし、飛び過ぎなどの飛距離のバラツキも大きくなるだろう。

画像: 2013年に発売されたピン G25は7番アイアンのロフトが32度。写真の9番アイアンは40度だ(撮影/姉崎正)

2013年に発売されたピン G25は7番アイアンのロフトが32度。写真の9番アイアンは40度だ(撮影/姉崎正)

10年くらい前なら、スイートエリアが広い、やさしいアイアンもそれほどロフト角は立っていなかった。31〜34度くらいのモデルが多く、ヘッドスピードの速いアベレージゴルファーをターゲットにしたモデルも少なくなかった。さらに昔を遡ると、ミズノなら『ノータス』、ダンロップなら『ハイブリッド オートフォーカス』など、若い初中級者向けのブランドがラインナップされていたが、こうしたブランドは徐々になくなっていったように思う。

現代のゴルフクラブは、年配のアベレージ層向けのやさしくて軽量で飛距離性能が高いモデルと、上級者が好んで使用するプロモデルに2極化しつつある。しかし、ヘッドスピードの速い初中級者というゴルファーは意外と多く、クラブ選びで四苦八苦している人には、このタイプが少なくない。彼らには、市販されているクラブの大半が合わないからだ。

現状では、シャフトを重くした飛び系アイアンの下に番手を多めに入れるか、頑張ってプロモデルで技術を磨くくらいしか、対処する方法を思いつかない。あえて、過去に発売されたロフト角が寝ているやさしいアイアンを、中古で探してみるのも面白いと思うがどうだろうか。キャロウェイ「レガシー」、テーラーメイド「バーナー 2.0」(※ともに7番ロフト角31度)、ピン「G25」(※32度)など、今でも扱えそうなモデルが少なくないからだ。

画像: 自慢のクラブを大公開!ゴルフ大好き芸人・ジョニ男が初めて自分のお金で買ったドライバーはなんだ!? youtu.be

自慢のクラブを大公開!ゴルフ大好き芸人・ジョニ男が初めて自分のお金で買ったドライバーはなんだ!?

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