プロ野球セ・パ両リーグでチームドクターとして活躍した吉松俊一氏は「幼少期からの運動が脳の活性化につながる」という。吉松俊一氏とその息子・吉松俊紀氏の共著「頭がよくなる運動教室 オリンピック子育て論」から、頭のいい子どもを育てるヒントをご紹介。

10歳までに、足が速くなる「3歩ダッシュ」

今も昔も小学校時代、足の速い子どもは、それだけでクラスの人気者になれたものです。足の速い子がいれば当然、足の遅い子もいるわけで、それがコンプレックスになっているケースも少なくありません。

ところで足が速い、あるいは遅い理由を、生まれつきだとか、遺伝によるものだと思ってはいないでしょうか。もちろん、そうした先天的要素がまったく無関係だとはいいません。しかし、わたしが考えるに、日常的に走ったり体を動かしたりする子は足が速いし、そうでない場合は遅い傾向にあるようです。

また足の遅い子は、それが理由で走ることが億劫になり、そうなるとなおさら速く走れるようにはなりません。自分で足が遅いと信じてしまっているために、悪循環に陥ってしまっているのです。

最近は、小学校を対象にしたランニング教室があり、運動会近くには大盛況だと聞きます。そうした教室では1週間から1ヶ月程度の特訓で、足の遅い子が次々と速く走れるようになっています。そうした事実は、足の速さは必ずしも先天的に決まるものではないことを証明しています。

ランニング教室をいくつか覗いてみると、どこでも共通して教えているのが、

【1】いい姿勢で走る
【2】腕を上手に振る
【3】足を上手に運ぶ

の3つです。とりたてて難しいことではありません。小さい頃から体を動かすクセをつければ、自然と身につく当たり前のことばかりです。

そこでわたしは足が速くなる方法として、どんな年齢の子どもであっても「3歩ダッシュ」を薦めています。ヨーイドンの合図で、最初の3歩だけ一生懸命走らせるのです。小学校に上がる前の幼児であれば、親が子どもの前にしゃがんで、両手で受け止めてあげればいいでしょう。

画像: 最初の3歩だけ全力で走る「3歩ダッシュ」を繰り返すことで、足が速くなるための腕の振りや足運びが身につくと吉松氏は言う(写真はイメージ 撮影/姉崎正)

最初の3歩だけ全力で走る「3歩ダッシュ」を繰り返すことで、足が速くなるための腕の振りや足運びが身につくと吉松氏は言う(写真はイメージ 撮影/姉崎正)

小学校くらいになれば、腕を大きく振り、ももを高く上げて、その場で高速の足踏みをするのもいいでしょう。自然と姿勢はよくなりますし、腕の振りも、足の運びもよくなるはず。いずれにしても足が速くなるポイントは、小さい頃から体を動かすことです。

「頭がよくなる運動教室 オリンピック子育て論」(ゴルフダイジェスト社)より(一部改変)。

画像: ヘッドアップを直して飛距離を伸ばす!自宅でできるヘッドアップ矯正ドリル youtu.be

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