いよいよ長く中止が続いた女子ツアーの開幕戦「アース・モンダミンカップ」が来週に迫ってきた。総勢144名のプロが参戦する今大会の優勝候補を、プロゴルファー・中村修が一足お先に考えた!

アース・モンダミン出場144人のうち注目すべきは?

アース・モンダミンカップは4日間競技であることと、超高額賞金であることから例年前半戦の山場として選手は目の色を変えて臨むビッグトーナメント。今年は賞金総額2億4000万円、優勝賞金は驚きの4320万円です。

昨年大会を制したのはシン・ジエ選手。渋野日向子選手が単独4位でフィニッシュし、大会終了時点の獲得賞金額上位5位までに与えられる全英女子オープン出場権を滑り込みで獲得。メジャー初優勝へとつながりました。今年も“なにかが起こる”試合になりそうです。

歴代の優勝者を見ると、パー5でバーディを奪い、難しいホールで取りこぼさない実力者が上位を占めています。今年もその傾向は続くのでは、というのが私の予想。それに基づいて、10名の“優勝候補”を挙げてみました。残念ながら海外在住の選手の出場は難しいようなので、候補は国内選手に絞っています。

※注:()内は2019年賞金ランク、勝利数、過去の実績。

画像: アースモンダミンカップの優勝候補をプロがピックアップした

アースモンダミンカップの優勝候補をプロがピックアップした

鈴木愛(2019年賞金ランク1位、7勝、2017年大会優勝)

昨年のTOTOジャパンクラシックで優勝するも国内ツアーに専念し東京五輪でのメダル獲得を目指すことを選択した鈴木愛選手。そのモチベーションを持ち続け、今季の初戦でも2019年の賞金女王の実力を見せてくれるはずです。2017年の優勝に続き2018年も2位とコースとの相性も抜群です。

画像: 昨シーズン賞金女王の鈴木愛(写真は2019年のほけんの窓口レディス 撮影/岡沢裕行)

昨シーズン賞金女王の鈴木愛(写真は2019年のほけんの窓口レディス 撮影/岡沢裕行)

渋野日向子(2019年賞金ランク2位、海外1勝、国内4勝、2019年大会4位)

オフの間厳しいトレーニングを続けたという渋野選手。その成果により安定感と飛距離が増していると聞いています。どこまで成長したのか誰もが見たい選手の一人ではないでしょうか。トレーニングとともに行ったという徹底したウェッジ練習の成果を発揮できればスコアを崩すことなく優勝争いに加わるのは間違いないでしょう。

画像: 昨シーズンは国内外で活躍した渋野日向子(写真は2019年のアースモンダミンカップ 撮影/大澤進二)

昨シーズンは国内外で活躍した渋野日向子(写真は2019年のアースモンダミンカップ 撮影/大澤進二)

成田美寿々(2019年賞金ランク17位、2勝、2018年大会優勝)

成田美寿々選手は昨年の同じく4日間競技のヤマハレディースオープン葛城で優勝していますし、一昨年の優勝者でもあります。地元千葉県に対する思い入れも強く、今季も井上透コーチのもとしっかりと準備を整え初戦からダッシュを決めてくることは間違いないでしょう。

画像: アースモンダミンカップが開催される千葉県出身の成田美寿々。地元優勝を狙う(写真は2019年のサマンサタバサレディス 撮影/岡沢裕行)

アースモンダミンカップが開催される千葉県出身の成田美寿々。地元優勝を狙う(写真は2019年のサマンサタバサレディス 撮影/岡沢裕行)

上田桃子(2019年賞金ランク9位、2勝)

昨年2勝を挙げ健在ぶりを見せてくれた上田桃子選手。ベテランらしい試合運びやピークの持っていき方など勝つべくして勝っていると思います。この試合との相性はそれほど良くはありませんが、高額賞金の大会だけにしっかりと結果を出してくるでしょう。

画像: 昨シーズン2勝の上田桃子(写真は2019年のCATレディス 撮影/姉崎正)

昨シーズン2勝の上田桃子(写真は2019年のCATレディス 撮影/姉崎正)

原英莉花(2019年賞金ランク14位、1勝、2019年大会2位タイ)

昨年は優勝したシン・ジエを最終日に猛追するも平均10メートルを越える強風を前にスコアを伸ばせずに2位タイでフィニッシュした原英莉花選手。1年前の悔しさを晴らす気持ちと成長を見せる上でも大事な試合になることでしょう。プレッシャーを力に換え再び優勝争いをする姿を見せてくれるのではないでしょうか。

画像: 昨シーズンの同大会では2位フィニッシュだった原英莉花(写真は2019年のセンチュリー21レディス 撮影/岡沢裕行)

昨シーズンの同大会では2位フィニッシュだった原英莉花(写真は2019年のセンチュリー21レディス 撮影/岡沢裕行)

河本結(2019年賞金ランク6位、1勝)

昨シーズンは黄金世代の中で優勝のトップバッターとなり賞金ランク6位まで躍進した河本結選手。米ツアー挑戦を掲げ見事に予選会を突破し今季の切符を手にしました。自分で考え行動できる人間力が修正能力、調整力の高さにつながっています。海外での試合の経験も生かし国内初戦から実力を発揮してくることでしょう。

画像: 今シーズンから海外の試合にも参戦している河本結(写真は2019年のアースモンダミンカップ 撮影/大澤進二)

今シーズンから海外の試合にも参戦している河本結(写真は2019年のアースモンダミンカップ 撮影/大澤進二)

稲見萌寧(2019年賞金ランク13位、1勝)

昨年1勝を挙げ注目を浴びたパーオン率1位のショットメーカー・稲見萌寧選手。1日10時間という練習量に裏付けされた技術、そして気持ちの強いプロ向きの性格の持ち主です。今年は開幕戦からの大活躍を期待します。

画像: 昨シーズンは1勝を挙げた稲見萌寧。2019年シーズンのパーオン率1位のスタッツを誇るショットメーカーだ(写真は2019年のセンチュリー21レディス 撮影/岡沢裕行)

昨シーズンは1勝を挙げた稲見萌寧。2019年シーズンのパーオン率1位のスタッツを誇るショットメーカーだ(写真は2019年のセンチュリー21レディス 撮影/岡沢裕行)

三ヶ島かな(2019年賞金ランク24位、2017年大会2位)

今季初優勝の期待がかかる三ヶ島かな選手。渋野選手と同じく青木翔コーチに師事し、今季大ブレイクする可能性が大いにあります。何度も優勝争いをしながら勝ちきれなかった三ヶ島選手ですが、もともとショット力、アプローチには定評ありました。技術もメンタルにも磨きをかけ開幕ダッシュを決めて上位進出すると思います。

画像: 渋野も指導する青木翔コーチに師事し、自身初優勝を狙う三ヶ島かな(写真は2019年のニチレイレディス 撮影/大澤進二)

渋野も指導する青木翔コーチに師事し、自身初優勝を狙う三ヶ島かな(写真は2019年のニチレイレディス 撮影/大澤進二)

古江彩佳(2019年賞金ランク54位、1勝)

アマチュアとして富士通レディースで優勝を遂げた注目の“プラチナ世代”古江彩佳選手。その後プロとして出場した4試合、そのうち1試合は予選落ちしているので実質3試合で2千万円を稼ぎました。安定感抜群のスウィングとプレースタイルはまるでベテラン選手のようです。優勝争いの中でも落ち着いてプレーする姿が初戦から見られるかもしれません。

画像: 昨シーズン、アマチュアにして富士通レディースに優勝し、プロ入りを果たした古江彩佳(写真は2019年のリゾートトラストレディス 撮影/大澤進二)

昨シーズン、アマチュアにして富士通レディースに優勝し、プロ入りを果たした古江彩佳(写真は2019年のリゾートトラストレディス 撮影/大澤進二)

安田祐香(2019年プロテスト通過)

プラチナ世代として古江彩佳、吉田優利、西村優菜選手らとともに注目を浴びる安田祐香選手。ショットメーカーで技術の高さは折り紙付き。昨年のプロテストを合格しQT(予選会)も2位で通過。プロとして初戦を迎える彼女がいきなり優勝争いをする可能性は大いにあります。

画像: 今シーズンからプロ入りを果たした安田祐香(写真は2019年のNEC軽井沢 撮影/大澤進二)

今シーズンからプロ入りを果たした安田祐香(写真は2019年のNEC軽井沢 撮影/大澤進二)

無観客試合ながら、ネットでLIVE配信されることが決まっているアース・モンダミンカップ。もちろん、女子ツアーの選手たちの実力は伯仲しており、ここに挙げた以外の選手が勝っても驚きはまったくありません。熱い戦いを見る日が、待ち遠しいですね!

This article is a sponsored article by
''.