目の前の池にだけは入れないように打ったボールがあえなく池ポチャ。バンカー越えのアプローチでダフってそこから大叩き……このようなハザード越えでのミスは、100切りを目指すゴルファーであれば誰でも経験したことあるはず。そこでプロキャディ・伊能恵子が池越え、バンカー越えで大叩きしないための考え方を伝授。

バンカー越えでも選ぶべきは「A」

100切りを目指しているゴルファーは、バンカー越えや池越えを苦手とするケースが多いですが、考え方を変えるだけでも大叩きすることは少なくなるはずです。

たとえば30ヤードのアプローチでバンカーを越えていかなければならないとき、寄せたいと誰もが思うかもしれない。だけど、私がその場にいたとしたら「ワンパットで収まるように寄せるというよりは、とにかくグリーンに乗っけましょう」とアドバイスします。

画像: バンカー越えのプロ―チでは寄せるではなく"グリーンに乗せる"ことが大事(撮影/有原裕晶)

バンカー越えのプロ―チでは寄せるではなく"グリーンに乗せる"ことが大事(撮影/有原裕晶)

とくに、ピンが手前に切ってあるときはオーバーしたくないという思いから、チャックリしてバンカーに入れる可能性が高くなりますよね。でも、ピンの位置関係なくグリーンの真ん中に乗せておけば、そこから2パットで入ればボギー、または上手くいってパーで収まることもあるかもしれません。

もしこれがチャックリしてバンカーに入ってしまったら、バンカー内で何度も叩いてしまうリスクは増える。だからこそ、とにかくグリーンに乗せてパターで勝負するほうがいいと思います。

あとはクラブ選びも大事。とくにグリーン周りではサンドウェッジを選ぶゴルファーが多いですが、アプローチウェッジを使うように勧めると思います。サンドウェッジはロフトが寝ている分ランが出ないから、距離感を出すための振り幅を計算しなきゃいけないですよね。でもアプローチウェッジなら、バンカーを越えてさえくれればある程度転がるからバンカーを越すことだけ考えて打つことができる。振り幅も小さくなりますしね。

アマチュアがそこそこナイスショットでも池ぽちゃする理由

また、池越えもバンカー越えと同じで、ピンが手前でもグリーンセンターに乗せていくのがベスト。というのも自分の見た目の距離感と打つ距離感が違うときが多いからです。プロの場合は、毎日練習しているから目測30ヤードだと、しっかり打っていけます。だけど、アマチュアの場合は実際の距離よりも小さめの番手で打つことのほうが多く、池を越えるギリギリの距離を打つつもりで打つと、そこそこナイスショットでもショートして池ポチャしてしまう可能性が高いんです。

画像: 古閑美保、片岡大育らのキャディを務めた伊能恵子(写真右)。江戸時代に日本地図を作った伊能忠敬の子孫としても有名(写真は2017年の関西オープン 撮影/大澤進二)

古閑美保、片岡大育らのキャディを務めた伊能恵子(写真右)。江戸時代に日本地図を作った伊能忠敬の子孫としても有名(写真は2017年の関西オープン 撮影/大澤進二)

だからこそ、スコアを守るためにもピンをオーバーさせて打つ、大きめに打ってリスクを回避するという考え方を持つのが大切。池(バンカー)越えなんだからボギーで良いと思えば体も動きますが、どうしてもパーを取りたい、ピンの近くにつけたいと思えば体は動かくなくなるものです。

自分がどこまで許せるか、受け入れられるかによってスコアは大きく変わるし、結果もついてくる。そして池越えやバンカー越えではピンの位置関係なくグリーンセンターを狙っていくことがベストルートだと私は思います。

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