6月15日、渋野日向子がコーチの青木翔とともにゴルフメディアに向けたリモート記者会見を実施。そこでなにを語ったのか、ノーカット全文公開!

ほぼ毎日練習。「おかげさまで体重も増えました」

渋野日向子(以下、渋野):試合が近づいて緊張しています、でも楽しみです。目標は予選通過です。

ーー自粛期間中の過ごし方は?

渋野日向子(以下、渋野):地元でほぼ毎日練習していました。アプローチを中心に。トレーニングも結構しました。おかげさまで体重も増えました(笑)。

ーー自粛期間中はどのようなトレーニングに取り組んできましたか?

青木翔(以下、青木):自粛期間中は純粋に体を大きくして、パワーを上げ、出てきたキレに耐えうる体を作ってもらうと。お尻を大きくなるようなトレーニングを週に3回、まあまあな筋肉痛になるくらいですね。技術的には、スウィング自体はスタンスの幅を狭くしてもっと捻転を使いやすくする方向に持っていっています。

画像: リモートで記者からの質問に答えた渋野。PCの画面を見つめる姿はちょっと新鮮な印象だ(写真は所属事務所提供のもの)

リモートで記者からの質問に答えた渋野。PCの画面を見つめる姿はちょっと新鮮な印象だ(写真は所属事務所提供のもの)

ーー目標やスタンスが変わったことは?

渋野:まったく変わっておりません。試合がなかったので自由な時間が増えましたが自分がやることを見失わずにやってきていたので、目標も何も変わらずにやっていました。

ーー変化は感じてますか?

転がしのアプローチが昨年よりは使えるようになったかな、と思ってます。練習は今までよりやってきたので試合で実践しながら、成長していけたらなと思います。

ーー2020-21シーズン、五輪延期、米ツアーQT中止などの状況だが近い目標、遠い目標は?

渋野:この1、2年は米ツアーに挑戦しながら日本ツアーでも戦っていけるようにしたい、目標はとくに決められていないのですが、悔いのないような1年になったらとい思いが強いです。

ーー米ツアーが先延ばしになる可能性、五輪について。

渋野:五輪が延期になったのはちょっとショックではあったが、あと一年間で世界ランキングをもっと上げられるように。積極的に前向きにとらえてます。

ーーどういう具体的な練習をしてきたか、強化改善できた点は?

青木:アプローチに関しては、オフの2月までの時点でロブショット系のアプローチを練習。実戦のラウンドでそこそこ使えるレベルにまで到達している。そこから細かいランニング系のアプローチをやっていて、各番手でいろんな距離(を練習した)。そこからスウィング作り、スタンスを狭めて右手をうまく使っていくスウィングができあがるのは実戦を積みながら年内に、実戦がなければ来年までかかると思う。彼女の場合、実戦で自信をつけて一気に覚えていくので、準備期間としての練習はやらなければなりませんが、実際に試合が始まってからでないと彼女にとっての完成には近づかないのかなと。

ーー一番成長できたポイントは?

青木:見てて純粋に思うのはロブ系はホントに上手くなりました。普通のアプローチよりうまいんじゃないかと思うくらい寄るときあるし。

ーーロブ系のアプローチで見せ場を作れる?

青木:どうかな(笑)。基本的には普通のアプローチを使って欲しいと思う。ロブ系はダボを年間5個でも減らすために。なのでもっと攻めていいよという(気持ち)。

ーー米ツアーへの気持ちは変わっていない?

渋野:そこは全然変わらず、アメリカツアーで戦いたいと思ってます。

ーー中断期間が長かった、オフにしようとしていたことから変化あったか?

渋野:まったくございません。ずっとアプローチやらされてました。

青木:やらされたって、その言い方(笑)。

ーーアプローチの話、転がし系はどの番手を?

青木:52度も、もちろん使うんですが、昨年使った?

渋野:うーん、20何試合か出て、52度を使ったのは2,3回くらいです。

青木:52度の使用頻度が少なくて、その頻度が増えたのとピッチングウェッジも持てるようになったり、そこは大きな進歩になります。サンドウェッジ一本だったので。ピッチングでも10ヤードから距離を延ばしていてって、できれば5番アイアンまで(使えるように)。番手を上げて練習して、各番手でいろんな距離を打つことで、球の高さだったりスピード感だったりを覚えてもらって、プラス、スウィングの基本的な動きを叩き込んでショットにつなぐ。(そういった)メニューを先月からやってます。

ーーアプローチに時間をかけたのはどれくらい?

渋野:99%です(笑)。

海外メジャー参戦は「まだ未定」

ーーまだ海外メジャーのスケジュールが決まってはいませんが出場する気持ちは?

渋野:まだ決めている最中です。悔いのない選択をしたい。

青木:日程的な問題と、アメリカやイギリスに行ったときに医療の問題、命にかかわることなので、その辺りをクリアにしない限りは預かっている身の僕としてはGOサインは出せない。そこは慎重に、彼女の後悔したくないという気持ちは尊重しながら先のスケジュールは決めたい。

画像: ゴルフメディア向けリモート記者会見を実施した青木翔(左)と渋野日向子(右)の師弟(写真は所属事務所提供のもの)

ゴルフメディア向けリモート記者会見を実施した青木翔(左)と渋野日向子(右)の師弟(写真は所属事務所提供のもの)

ーー体重が増えたという話があったが、何キロくらい?

渋野:3、4キロです(笑)。

ーーお尻を大きくするメリットは?

青木:お尻はエネルギーを受け止める役割なので、お腹の捻転が強く出れば出るほどしっかり受け止めてあげないと暴走するので。制御装置みたいな感覚でお尻を大きくしてもらってます。

ーー安定感を出しつつ?

青木:そうですね、彼女の一番いいところである「なのも考えずに振れる」というところをもっと前面に出していきたいので、再現性が高まるというのはすごく大切だと思って、トレーナーの斉藤(大介)君とミーティングしながら、血へど吐くくらいやっていいよと(笑)。

ーー(ドライバーの)シャフトをベンタス(フジクラのニューモデル)に変更の狙いは?

青木:体が変わってきてことでスウィングも変わってきて、フィーリングでエラーというのが若干見られてきたのでベンタスを試してみて一発で決めました。

「開幕戦でどれだけ攻めまくってくれるか、期待したい」青木コーチ

ーー(25日開幕の)アース・モンダミンカップ。コース(カメリアヒルズCC)の印象は?

渋野:はまればスコアが出るのかなという印象はあります。やっぱり一番要注意なのは9番ホールかなと。あそこはホールインワンもしたし池にも入れたし、いろいろやってます。

青木:今年も入るだろうね(笑)

ーー渋野のゴルフで変わってきたところは?

青木:試合で見てみたいというのが僕の中で強くて、このオフの間自粛期間中も含めて、もっと攻撃的にもっとバーディをとれるようにと思ってやってきたので、どれだけ「アース・モンダミン」で自由奔放に攻めまくってくれるかを、昨年よりも攻撃的なゴルフっていうのを期待してます。

飛距離も青木コーチより飛んでる?

渋野:最近、青木さんとゴルフをしていないのでわからないですけど、たぶん衰えていると思うので(笑)、私はトレーニングやってますし、もしかしたら勝てるかもしれません(笑)。

ーー自分のプレーのどういうところを見て欲しい?

渋野:なんのお菓子を食べているか(笑)? アプローチに昨年よりもちょっと自信を持てるようになったと思うので、攻めのゴルフを昨年以上にできるかなと思います。そこを見て欲しいかな。あとはドライバーの飛距離も。

どれくらい飛んでる?

青木:キャリーでいうと250くらいは出てますね。

ーー画面見て気になったのですが、散髪しました?

渋野:この前行ったんですよ、前髪ばっさり(笑)。前髪がめちゃくちゃ伸びてたので、さすがに邪魔だと思って。全英よりは切らないようにしました(笑)。

ーー自粛期間中にゴルフ以外で楽しんだこと?

渋野:料理、ワンちゃんと戯れること、ゲームです。

ーーり、料理?

青木:しぶこが料理?ってすごい驚いてた(笑)。

ーー何を作ったのですか?

渋野:ミートスパゲッティ、ほうれん草のおひたしと、だいぶ前過ぎて何を作ったか忘れました。

青木:作ったんだ? すごいじゃん、女子力アップ!

渋野:はい。ちゃんと教えてもらいながらやりました。

ーー開幕後また中止期間になるが

渋野:それも変わらずやっていこうと思います。アプローチばかりやらされると思います、トレーニングもやらされるとおもいます。

青木:やることいっぱいなので休んでる暇はありません。

ーー今回の目標は?

渋野:予選通過です、以上です。

ーー斎藤トレーナーのトレーニングはすごくきつい?

渋野:きついです。あの人、鬼です(笑)。

ーーどういうメニューが一番?

渋野:ジャンプ系を最近やっているのと試合が始まるので持久系とかやっていますが、まあ鬼ですよね。

ーーSNSの動画を見ると、すごく成長したように見えますが?

渋野:ですよね! 左側の自分と右側の自分を見ると(注:SNSに投稿した、トレーニング前後の動きを比較した動画のこと)自分でもテンション上がるんです。

ーーいい変化が起きている?

渋野:レベルアップはしてるんじゃないのかなと思います。

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