ロケットモーゲージクラシックでブライソン・デシャンボーが3打差を逆転し2018年11月以来およそ1年8カ月ぶりにツアー6勝目を挙げた。PGAツアーが再開してから3位、8位、6位とすべてで上位争い。中断前も含めると6試合連続トップ10入りと絶好調で勝つのは時間の問題と思われていた。そして遂にここ3カ月で巨大化した超人ハルクが圧巻のパワーゴルフで他を圧倒した。

今週も元気に平均350.6ヤード。ヘッドスピードは60m/s超えで手が付けられない

テレビ解説のニック・ファルドが「デシャンボーのことを語ってもいいかな?」と視聴者にSNSで問うと「どこを見てもデシャンボーのことばかり。ちょっともうお腹いっぱい」という声も。そう、
アメリカではいまやデシャンボーが話題にならない日はない。

ロケットモーゲージクラシックでは昨年の3Mオープンで逆転優勝をさらわれた5歳年下のマシュー・ウルフを、今度は最終日の上がり3ホール連続バーディでねじ伏せ逆転V。110キロのはち切れんばかりの肉体が躍動した。

画像: ブライソン・デシャンボーがツアー6勝目を飾った。よく見ると去年の段階で二の腕は立派。今年はさらにそれがはちきれんばかりに(写真は2019年シュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレン・オープン 撮影/姉崎正)

ブライソン・デシャンボーがツアー6勝目を飾った。よく見ると去年の段階で二の腕は立派。今年はさらにそれがはちきれんばかりに(写真は2019年シュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレン・オープン 撮影/姉崎正)

マッドサイエンティストだけに体を大きくしたのには科学的な根拠がある。「筋肉量を増やすことでヘッドスピードを上げ球を遠くに飛ばす」のが第一の目的だが、その裏には緻密な計算も。「最近のコースセッティングはだいたい290ヤード地点にバンカーなどのハザードがある。そこをキャリーで超える球を打ちたい」。

最終日のドライビングディスタンスは360.5ヤード、1週間の平均も350.6ヤードだから設計家の意図をあざ笑うようにハザードを楽々と超えるプレーだった。

飛ばし屋といわれるバッバ・ワトソンやダスティン・ジョンソンでもヘッドスピードはせいぜい55m/s。ところがデシャンボーは「最高で時速139.8マイル」。つまり62.5m/sというからドラコン選手レベル。「飛んでもカップに入らなければ意味がない」とジョンソンはいうが、飛んでパットが入れば鬼に金棒。まさにデシャンボーはいまそんな状態だ。

ちなみに食生活も凄い! 朝から卵4個、ベーコン5切れとトーストを平らげプロテインシェークを2杯。ピーナッツバター&ジャムサンドイッチ、エナジーバーをつまみながらプレーし6ホールに1杯のプロテインシェーク。夜はステーキとポテトといった具合。

これだけ食べて本人は「食べたいものを食べたいだけ食べてるわけじゃない。タンパク質と炭水化物を2対1の割合で摂っているよ」と力説。

老婆心ながら野菜が足りてないのでは? とはいえいよいよ観客が入って行われる大会(メモリアル/7月16日開幕)が近づいてきた。デシャンボーを生で見たいというファンが殺到するかも?!

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