PGAツアー「ロケットモーゲージクラシック」で優勝したブライソン・デシャンボー。この勝利によって、デシャンボーの使用する「SIKパター」がPGAツアー今季4勝目を果たしていた。勝利を量産するSIKパター、いったいどんな性能?

4段ロフト構造で打点の上下ブレに強い

肉体改造を経て圧倒的な飛距離を手にし、PGAツアーの話題をさらっている“ゴルフの科学者”ブライソン・デシャンボー。先日優勝を果たした「ロケットモーゲージクラシック」の4日間の平均飛距離を見てみると、なんと350.6ヤード。もちろん堂々のスタッツ1位となっている。

その飛距離によってコース攻略の面で莫大なアドバンテージを得ているのはもちろんだが、同大会ではパットも冴えわたった。パッティングの貢献度を示すスタッツ「SG:パッティング」を見てみると、4日間の平均は1.958。こちらも2位のスコット・ハリントン(1.645)を突き放して1位。要するに飛ばすしグリーン上も強い、とまさに敵なしの状態だ。

そんなデシャンボーのパットを支えているのが「SIKパター」。実はデシャンボーの勝利によって、PGAツアー2019~20シーズンですでに4勝目。デシャンボーはブレードタイプの「SIKプロトタイプ」、ヒューストン・オープンを制したラント・グリフィンは大型マレットの「SIK Flo」、バミューダ選手権、マヤコバゴルフクラシックで2週連続優勝を果たしたブレンドン・トッドはブレードタイプの「Sik Pro C-Series」を使用している。

画像: ブライソン・デシャンボーは「SIKプロトタイプ」を使用(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

ブライソン・デシャンボーは「SIKプロトタイプ」を使用(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

いったいどんなパターなのか、クラブフィッターの小倉勇人氏に聞いてみた。

「まずほかのパターとの最大の違いは、フェース面が上下に4分割されて、それぞれの段でロフト角が異なっている点。『DLT テクノロジー』と言って、ソールに近いフェース下部から1度、2度、3度、4度と、上部に向かうにつれロフトが寝ていくような作りになっています」(小倉)

画像: SIKパターはDLTテクノロジーによる4段ロフトが最大の特徴(写真はマレットタイプの「SIK SHO」)

SIKパターはDLTテクノロジーによる4段ロフトが最大の特徴(写真はマレットタイプの「SIK SHO」)

パターは毎回安定したストロークをするのが難しいクラブ。パンチが入ればダウンブローに、ヘッドアップすればアッパーブローにインパクトし、転がるスピードやスピンが変わってしまうが、SIKパターは4段ロフト構造によって、安定した転がりを実現しているという。

「ダウンブローなインパクトならフェース上部で当たる可能性が高い。だからSIKパターはフェース上部のロフトを寝かせて、そのぶんダウンブローでヒットしたときのマイナス要素、ボールを押し付ける動きを軽減しているんです。逆にアッパーブローだとフェース下部で当たりやすく、ボールを前に押し出す力が弱くなってしまいますから、フェース下部のロフトを立たせることでしっかり前にボールを押し出せるようにしています」(小倉)

パターでは緊張すると手元がゆるんだり硬直したりして、普段であればできている動きができなくなってしまうもの。これはプロアマ限らずで、毎回まったく同じストロークをすることは非常に難しいのだ。そこで、細かいミスをしても打ち出しのスピードや回転が変わりづらく、安定して転がってくれるパターを求めた結果、デシャンボーがたどり着いたのがSIKパターというわけだ。

「もちろん安定してダウンブロー、あるいはアッパーブローで打てるよ、というゴルファーであれば通常のパターを使ったほうが良い結果が得られると思いますが、ゴルファーも人間ですからミスに対してストローク中にアジャストしようとして、打点の上下のズレは起きてしまいやすいものです。SIKパターはストロークが毎回変わってしまう方でも安定した転がりが得られる、打ち手を選ばないパターと言えますね」(小倉)

圧倒的な飛距離に加え、パターも好調なデシャンボー。SIKパターが今季5勝目を挙げる日も近いかもしれない。

画像: ベストスコア69の関根勤、クラブは何をつかっているの? youtu.be

ベストスコア69の関根勤、クラブは何をつかっているの?

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