練習場でも本番を想定して……と、練習場の打席でシューズを履き替えるゴルファーは一定数いる。「シューズの寿命が縮むだけでなく、スウィングにも悪影響を及ぼす可能性もありますよ」というのは、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。詳しく話を聞いてみよう。

マットの上でソフトスパイクを履きながら練習すると逆効果になることも

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。今回は地味だけど意外に怖いお話です。みなさんは練習場でボールを打つとき、どんなシューズを履いていますでしょうか。コースで履くソフトスパイク? 練習用のスパイクレス? スニーカー? 選択肢はこれぐらいでしょうか。

よく練習に行く半分ぐらいの方は、コースと同じソフトスパイクを使っている印象ですが、みなさんはどうでしょう? 実は練習場でソフトスパイクを使うとシューズを痛め、なおかつ練習に悪影響を与えている可能性があるんです。

画像: ゴルフシューズは、コースでの使用を想定した構造ゆえに、練習場の人工マットとは相性が悪いと小倉氏

ゴルフシューズは、コースでの使用を想定した構造ゆえに、練習場の人工マットとは相性が悪いと小倉氏

ソフトスパイクの鋲は芝に絡みついて滑らないようにするため、シューズの底から少し飛び出すように設計されています。芝の上ではその飛び出ている部分が芝に沈むため、シューズの底全体が接地するようになっているのです。

そのソフトスパイクをゴムや芝のマットの上で使用すると、鋲の部分が沈む空間がないため、鋲だけで全体重を支えることになり、鋲への負担がとても大きくなります。ソフトスパイク鋲は、より高いグリップ力を得るために柔らかく作られているモデルも多く、そんな負担の大きい状態で、もともと滑りにくいゴムや芝のマットで使用すると最悪鋲がちぎれてしまうことも。

ソフトスパイクの鋲は交換が可能なので、交換すれば復活はしますが、鋲が特殊なモデルで交換が容易にできないといったシューズもありますから、長持ちさせたいならあまり練習場で使用しないほうが良いでしょう。

また、もともと鋲の分だけ沈む設計になっているソフトスパイクを履いて硬いマットの上で練習すると、鋲の分だけ高くなり、微妙なつま先下がりの状態で練習していることになります。ほんのわずかな違いですが、そういった部分が、地味に調子を崩す原因になったりすることもあるので、頭に入れておいてください。

最近のグリップ力の高いスパイクレスは、グリップ力を高めるためにかなり複雑なソールを持ったモデルがあります。芝の上でのグリップ力を高めるためこちらも柔らかい素材を使用していることが多いです。

こちらももともと滑りにくく硬いマットの上で使うとソールがちぎれたりしてしまうことがありますから注意が必要です。ソフトスパイクとの違いはソールの交換が効かないため、すり減ったりちぎれたりしたら破棄するしかないというところ。練習場をメインに使用するなら、それほどソールが複雑でないタイプのモデルのほうが良いでしょう。

私は練習用というわけではありませんが、マットで打つときはソールがちょっと硬めなスニーカーを使用しています。ランニング用とかですとソールが柔らかすぎてしまうので個人的にはあまりお勧めできませんね。実際のコースとできるだけ近い環境で練習したいところですが、本番でシューズ本来の性能を発揮してもらうためにも練習場ではあまり使わないほうが良いと思います。

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