練習場ではすべてのクラブをまんべんなく打ちたい! そう思う人は多いもの。しかし、「効率よく上達しようと思うなら、クラブを3本に絞って練習することをおススメします」というのはプロゴルファー・中村修。その理由は?

スウィングの再現性とコントロール性を分ける

みなさんは、普段どんなふうに練習をしていますか? 最初はSWやAWなどの短いクラブで打ち始めることが多いと思います。10ヤードや30ヤードから始めて、50ヤード、70ヤードと距離を伸ばしフルショット。

その後PWや9番など少し長い番手に持ち替えてフルショットし、7番、5番、UT、FW、ドライバーのように少しずつ番手を上げ、ときにSWや7番に戻ったりしながら様々な番手をまんべんなく打っている方が多いのではないでしょうか。

それが不正解とはいいませんが、ここでひとつ考えてもらいたいことがあります。それは、コースで打つショットは、基本的に「ベースとなるフルショット」と「そうでないコントロールショット」の組み合わせであるということです。

たとえばSWであれば3ヤードから80ヤードくらいまでの距離の打ち分けが求められますよね。フルショットが80ヤードだとすると、それ以下の距離を打つ場合はすべてコントロールしながら打つコントロールショットになります。

ほかの番手でも同じようにフルショットと距離を調整するコントロールショットが求められますが、打ちっぱなし練習場で見ていると、ほとんどのアマチュアゴルファーはウェッジこそ距離の打ち分けの練習をしているものの、クラブが長くなるればなるほどフルショットの練習しかしていいない人がほとんどであるように見受けられます。これでは、コースで求められるショットの半分しか練習していないことになってしまいます。

フルショットばかり練習していれば、たしかにスウィングの再現性は高まりますが、上級者になればなるほどコントロールショットの習得に重きを置いて練習しています。それは、コースで求められるショットは距離を調整しながら打つコントロールショットの割合が高いからです。

とはいえ、再現性を高めるフルショットが不要なわけではありません。そこで、練習場では、再現性を高めるフルショットの練習と距離を調整しながら打つコントロールショットに分けて練習することが上達への近道になります。

画像: SW、7番、ドライバーの3本で再現性を高めるフルショットを4割、コントロール性を高めるコントロールショットを6割の割合で練習すれば上達への近道になる

SW、7番、ドライバーの3本で再現性を高めるフルショットを4割、コントロール性を高めるコントロールショットを6割の割合で練習すれば上達への近道になる

クラブは3本あれば十分です。たとえばSW、7番アイアン、ドライバーの3本やAW、8番、5Wなどの3本を選びます。選び方は、短いクラブ、中間のクラブ、長いクラブと3種類を選びましょう。

SW、7番、ドライバーの3本を選び、仮に100球練習すると仮定すると、SWでウオーミングアップを兼ねてコントロールショットを10球、フルショットを10球、7番のコントロールショットを10球、フルショットを10球、これで40球です。体も温まったところで残り60球です。ドライバーはフルショットメインで再現性を求めていいクラブだと思いますのでフルショットで20球。もちろん上級者になればドローやフェード、弾道の高さなどのコントロールをしながらになるでしょう。これで80球です。

残りの20球は実戦的なコントロールショットに使いましょう。7番アイアンで距離や方向の違うターゲットを変えながら打つもよし、SWで10ヤードずつ距離伸ばしながら打つのもいいでしょう。計算してみるとフルショット40球、コントロールショットは60球の割合です。200球や打ち放題の場合は、このコントロールショット6割の練習を心がけると実戦でのスコアメークにつながると思います。

肝心なのは再現性を求めたフルショットばかりの練習で終わらせずに、距離を調整しながらコントロール性を重視したコントロールショットの割合を増やすことです。そうすることで風が強かったり、打ち下ろしや打ち上げの際のマネジメントに幅が生まれます。1本のクラブで距離の打ち分けをすることで、下半身の使い方を覚えることにもつながりますし、フルショットの再現性を高める効果にもつながります。ぜひ、おためしを!

撮影協力/ワールドゴルフクラブ

This article is a sponsored article by
''.