パッティングの際のボール位置の目安として「ボールを目のあたりから真下に落とした位置」とよく言われる。しかし、パット名人・谷原秀人プロによればその位置では「近すぎる」という。谷原プロが教える正しいボール位置で、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に打ってみた。

ボール位置は目より外、左ほほの延長線上がいい

みなさんこんには。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフでスコアを作るのはやはりグリーン周り。とくにパットはとても重要で、グリーンオンしても3パットしてしまってはスコアになりません。パットさえ入れば多少ショットが乱れていても、なんとなくスコアはまとまったりするもんです。

ただパットって単純な動きの割には難しいんですよね。週刊ゴルフダイジェスト8/25号に”谷原ヒデ兄の「パッティング講座」始まるよ~!”という記事が載っていました。谷原秀人プロといえば平均パットランク3年連続1位に輝くほどのパット名人。その谷原プロが「入る秘けつ」を教えてくれるらしいので、さっそくやってみます!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2020年8月5日号の特集「男子ツアー屈指のパット名人、谷原ヒデ兄の『パッティング講座』」で紹介されていた正しいボール位置を実際に試した

週刊ゴルフダイジェスト2020年8月5日号の特集「男子ツアー屈指のパット名人、谷原ヒデ兄の『パッティング講座』」で紹介されていた正しいボール位置を実際に試した

記事ではいくつか「入る秘けつ」を教えてくれているのですが、僕が気になったのはセットアップ。やっぱセットアップってのはとても大事なわけですが、谷原プロの教えは今まで僕が「基本」だと思っていたことと少し違いました。

それはボールの位置。ボール位置は「目の下」で、ボールを目のあたりから落としたところが適正なボール位置だなんて話をよく聞きます。しかし谷原プロは「目よりも外」だと言います。だいたいおでこの下あたりがいいそうです。

その位置にボールを置いてみるとけっこう遠く感じます。僕は普段から少し遠目にボールを置いているタイプなのですが、それでも遠く感じますから、普段目の下にボールを置いている人はかなり遠く感じるんじゃないでしょうか。

画像: ボールは目の下ではなく、おでこの下あたりに置く。普段少し遠目に置いている僕でも遠く感じます

ボールは目の下ではなく、おでこの下あたりに置く。普段少し遠目に置いている僕でも遠く感じます

そして次は左右のボール位置ですが、これは左ほほの下がいいんだとか。谷原プロは「ドライバーのボール位置と同じ」と言っているので、左足かかと線上あたりになるんでしょうね。パターのロフトなり、もしくはロフトがついた状態で構えるのがいいようです。これも今までの自分のボール位置からしてみると、かなり左に寄っている感じがします。

このボール位置だと何が良いのでしょうか? まず遠くに置くことで手先で打つことができなくなり、体の大きな筋肉で打てるようになります。手打ちがなくなることで手首をこねたりするミスが減るんですね。大きな筋肉を使うとヘッドのブレが少なくなり安定したストロークができるようになります。ボールを左寄りに置くのは、ハンドファーストになりすぎるのを防ぐため。ハンドファーストになりすぎるとロフトが立ってフェースが開きやすくなるのだとか。

画像: 左写真のように、真ん中にボールを置いてしまうとハンドファーストになりすぎてフェースが開きやすくなる。右写真のように左ほほ下あたりに置いたほうが良い

左写真のように、真ん中にボールを置いてしまうとハンドファーストになりすぎてフェースが開きやすくなる。右写真のように左ほほ下あたりに置いたほうが良い

さっそくこのボール位置でパットしてみました。最初こそ少しボール位置の違いに戸惑いましたが、数球打つと慣れました。たしかにボール位置が遠いことで手首をこねるミスが減りそうです。そして少し左寄りにボールがあることでインパクトで詰まるような感じがなくなり、ヘッドがスムーズに動くような気がします。ボールの転がりも少し良くなったような気がしました。僕としては、このボールの位置のほうが今までよりも良いストロークでパットできるような気がします。

谷原プロが練習方法も紹介してくれていたのでやってみました。ボールの箱をヘッドがギリギリに通るくらいの幅に並べてストロークします。

画像: ボールの箱を2つ用意し、ヘッドがギリギリ通るくらいの幅に並べて打つ練習ドリル

ボールの箱を2つ用意し、ヘッドがギリギリ通るくらいの幅に並べて打つ練習ドリル

これはしっかりと「芯」に当てられるようになるドリル。これも手先だけで真っ直ぐにストロークしようとするとヘッドがぶれて箱に当たってしまいます。しっかりと大きな筋肉を使ってストロークすることがコツですね。

画像: 最初はヘッドがぶれて箱に当たってしまうかもしれませんが、大きな筋肉を使ってストロークするようにすると安定してきます

最初はヘッドがぶれて箱に当たってしまうかもしれませんが、大きな筋肉を使ってストロークするようにすると安定してきます

特別な道具がいらないので、家でも簡単に練習ができるし、スタート前の練習グリーンでもできそうです。ボール位置と合わせてぜひやってみてください。これで谷原プロのようにスコスコ入るようになると良いんですけどね~。

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