ピンが新たに発売する最新ドライバー「G425」シリーズのドライバー。MAX、SFT、LSTと3モデルがラインナップされているが、それぞれどのような特徴を持っているのか。プロゴルファー・中村修が3モデルを打ち比べて、その性能をたしかめた。

幅広いゴルファーに合うMAX

画像: ピンのニュードライバー「G425」3モデルをプロゴルファー・中村修が打ち比べた。左から、3モデルの中でもっとも慣性モーメントが大きい「MAX」、小ぶりのサイズで低スピンモデルの「LST」、つかまりを重視した「SFT」の3モデル

ピンのニュードライバー「G425」3モデルをプロゴルファー・中村修が打ち比べた。左から、3モデルの中でもっとも慣性モーメントが大きい「MAX」、小ぶりのサイズで低スピンモデルの「LST」、つかまりを重視した「SFT」の3モデル

G425シリーズのヘッドタイプは3モデルの中でもっとも慣性モーメントが大きい「MAX」、小ぶりのサイズで低スピンモデルの「LST」、つかまりを重視した「SFT」の3モデル。GシリーズのドライバーにMAXの名が冠されるのは2018年発売の「G400MAX」以来となる。

さっそくこの3モデルを千葉県・太平洋クラブ八千代コースに持ち込み、プロゴルファー・中村修がヘッドスピード44m/s前後を想定して試打。同施設内に設置された弾道計測器「トラックマン」を用いて計測、5球打った平均データを算出した。

使用したのはすべてロフト角10.5度のモデル、シャフトは純正の「ALTA J CB SLATE」Sフレックスを装着して試打を行った。ネック調整機能はすべてニュートラル位置に。MAX、LSTに関してはソール後方の可変ウェートの位置を3つのポジションから選べるが、今回は「スタンダード」に装着した状態で試打を行った。

まずはG425MAXから。構えた見た目の印象はどうだろうか。

画像: G425MAXドライバー

G425MAXドライバー

「MAXというだけあって、非常にボリューム感のある見た目です。ヘッドサイズは460ccですが、それよりも大きく見えますね」(中村、以下同)

中村のMAXの試打結果の平均値は下記の通りとなった。

キャリー:237.1ヤード
総飛距離:255.5ヤード
ヘッドスピード:43.6m/s
ボール初速:64.4m/s
打ち出し角:15.3度
スピン量:2890rpm

「弾道はやや軽めのドローといった感じです。今回はスタンダードで打ちましたが、ウェートポジションである程度調整もできるので、幅広い方にマッチしそうなクラブですね。打感は弾く感じが強いです。ヘッドスピード44m/s前後で打つと純正シャフトの場合スピン量が多くなるようです。速い人は適正なスピン量を得られるカスタムシャフトの選択をオススメします。大きさに違和感を覚えなければ曲がりにくいドライバーとしてコースでは大きな武器になるでしょう」

ドローバイアス設計のSFT

続いて打ったのはG425SFT。3モデル中、唯一ヘッド後方のウェートがヒール寄りの位置に固定されていて、ボールをつかまえて右へのミスを減らすドローバイアス設計となっている。

画像: G425SFTドライバー

G425SFTドライバー

さっそくSFTの試打結果平均値を見てみよう。

キャリー:233.3ヤード
総飛距離:255.1ヤード
ヘッドスピード:43.5m/s
ボール初速:64.1m/s
打ち出し角:14.4度
スピン量:2818rpm

「本当に自然とドローが打てますね。右に打ち出してフェアウェイセンター左サイドに着弾してくれます。つかまると言っても、左に引っかける、というようなことはないですね。MAXと同様に弾き感のある打感ですが、MAXよりも安心して右に打ち出せる感じがします。右へのプッシュやフェアウェイセンターから右へと飛ぶ傾向のゴルフファーには、フェアウェイセンターから左方向に打ち出しを整えてくれる効果がありそうです。ヒール側に重心を感じるので手の力を抜いて打てばダウンでフェースが自然とターンする感覚でボールをつかまえられそうです」

低スピンで小ぶりなLST

最後はG425LST。低スピン性能を重視した設計に加え、ほか2モデルのヘッド体積が460ccなのに対し、LSTは445ccとやや小ぶりなのも特徴だ。

画像: G425LSTドライバー

G425LSTドライバー

「MAXの場合はフェースのトップラインからヘッド後方までの距離が長く見えて、構えたときに重心の深さが見て取れるのですが、LSTに関してはコンパクトなのでそこまで長く感じませんね」

中村がLSTを5球打った平均値は下記の通りだ。

キャリー:235.2ヤード
総飛距離:256.0ヤード
ヘッドスピード:43.5m/s
ボール初速:64.3m/s
打ち出し角:13.6度
スピン量:2590rpm

「弾道は申し分なく良いです。軽いドローで256ヤード。ほかの2モデルよりスピンも抑えられていますね。そのぶんなのか、打ち出し角は少し低めとなっていますね。打感は3モデル中一番柔らかく感じました。ヘッドのサイズ感、スピン量、弾道の強さと飛距離に結びつきそうな感触でした。鈴木愛選手もこのモデルを実戦投入しているようですが、コントロール性もあるしヘッドスピードが42m/sくらいであればこのシャフトとヘッドの相性は抜群です」

さて、3モデルを打ち終えた中村にそれぞれどんなゴルファーに合うのか、教えてもらおう。

「前述したように、MAXは幅広い方にマッチする性能を持つモデルです。ただ、460cc以上にも見えるボリューミーな見た目は、好みがわかれるかもしれません。今よりもつかまえたいなという人はSFTを迷わずおススメします。曲がりの幅が大きく出てしまう人は、スピンを抑えられるLST。見た目がコンパクトなヘッドが好きな方にもLSTがオススメですね。それとヘッドスピードや入射角によって打出し角やスピン量は大きく影響を受けますので、適正なスピン量や打出し角を得るためには必ずシャフトとロフトのフィッティングを受けるべきだと思います」

ちなみに前述の通り、ピンの契約選手、鈴木愛は小ぶりなヘッドが良いということでLSTを選択。すでに「ニトリレディス」で実戦投入している。同じくピンと契約する比嘉真美子もMAXをチョイスし実戦投入している。

そして、ピンと言えば渋野日向子。前作ではG410プラスを使っていた渋野だが、G425の実戦投入はまだ確認できていない。はたしてニューモデルではどのモデルを選ぶのか。プロたちのクラブ選びにも注目が集まる。

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