ゴルファーが一生に1度はやりたいものといえばホールインワン。そのホールインワンを2回達成したという人がいる。別に普通?では、それが「1日2回」だったら?さらに「2回連続」だったら?そんな奇跡を体験したゴルファーの話を聞いた。

奇跡! ハーフで2度の“連続ホールインワン”

奇跡を体験したのはゴルフ歴10年の庭本正司(にわもと・ただし)さん。現在56歳で、ハンディキャップは15。年間60ラウンドする大のゴルフ好きだが、今までホールインワンを達成したことも、同伴者プレーヤーが達成したのを見たこともなかったという。

そんな庭本さんに奇跡が起きたのは、2020年9月13日に兵庫県にある「東条の森カントリークラブ宇城コース」でのこと。庭本さんは、60人ほどが参加するコンペに参加していた。同コースをプレーするのは初めてだったという。

最初の奇跡が起きたのは、3番ホール。グリーン手前に池があって174ヤードと距離もある、難しいパー3だ。

画像: 庭本さんが初めてホールインワン達成した兵庫県の「東条の森カントリークラブ宇城コース」の3番ホール、174ヤードのパー3。この後にもう1度ホールインワンしたというのだから驚きだ

庭本さんが初めてホールインワン達成した兵庫県の「東条の森カントリークラブ宇城コース」の3番ホール、174ヤードのパー3。この後にもう1度ホールインワンしたというのだから驚きだ

「5番アイアンで打ちました。距離は長いし、自信はなかったのですが、これが会心の当たりでほぼストレートにピン手前に落ちて、2バウンド目までは見えていましたが、カップに入ったのか、奥に転がったのかはわからなかったです」(庭本さん)

“初ホールインワンあるある”だが、まさかカップに入っているとは思わなかった庭本さんは、まずはグリーン奥にボールがないか探したそう。もちろん、ボールは見つからず、まさかと思いカップをのぞき込むと「(カップの)中に入っていて、手が震えるほど嬉しかったです」とのこと。

人生初のホールインワンの興奮が冷めやらぬ中、6番ホール、154ヤードのパー3で再び奇跡は起こる。

7番アイアンを振り抜いた庭本さんの打球は軽いドローボールとなり、ピンの手前に落ちるとコロコロコロ……「カシャン」というカップの金属音が響き渡ったそうだ。「まさか……!」というわけで、庭本さんは再度グリーン奥にボールを探しに行くことになる。

画像: 1ラウンドで2度のホールインワン達成は6700万分の1の確率と言われるが、庭本さんはパー3で"2連続"ホールインワンを達成している(撮影/小林司)

1ラウンドで2度のホールインワン達成は6700万分の1の確率と言われるが、庭本さんはパー3で"2連続"ホールインワンを達成している(撮影/小林司)

「これもまた奥を探してもあるわけでもないんで『入っているんちゃうんか』と覗いてみたら入っていたんです。このときは嬉しい気持ちもあるんですけど、続けてということで正直、気持ちが悪かったです(笑)。漫画でもこんな展開ないですし、驚きのほうが大きかったですね」

ハーフ2連続ホールインワンという前代未聞の奇跡をを達成した庭本さんは前半36とパープレーでホールアウト。しかし、後半はあまりにも不思議な体験をしてしまったことから「フワフワしていて地に足がついてない状態。『52』と大叩きしました(笑)」と、結果は88だったそうだ。

プロの世界でも1ラウンドで2度のホールインワンを達成したという話はとても珍しく、2006年「リノタホオープン」で宮里優作、2015年「ザ・バークレイズ」でブライアン・ハーマンが達成しているなどが記録に残る程度で、例は極めて少ない。また、ある調査によれば、1ラウンドで2度のホールインワン達成は6700万分の1の確率と言われる。当然“2連続”となればその確率はさらに下がるだろう。

さらにギネス記録ではパー4で2回、パー3で1回の計3回、1ラウンドでホールインワンを達成した記録を残すゴルファーもいたというが……。パー3で2ホール連続、あるいはハーフで2回のホールインワンという庭本さんの記録も、“ギネス級”と言っていいのではないだろうか。

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