100切りは達成したものの、90切りができない!とお悩みのゴルファーは少なくないが、ゴルフを上達するためには「地味な練習を"習慣化"すること」だとプロキャディ・伊能恵子はいう。果たしてどういうことだろうか?

グリップを握るだけでもいい

ご自分が「練習不足」だと感じているゴルファーは意外と多いのではないでしょうか? プロのように毎日練習場で球を打つことは難しいですが、球を打つだけが練習ではないということを知ってもらいたいと私は思います。

なかでも私が大事だと思うのは「素振り」です。

素振りの名手というと変な言い方ですが、代表的なのは男子プロゴルファーの手嶋(多一)さん。試合でラウンド終了後に練習場で球を打つことがほとんどないことで有名なんです。というのも、終わった後に練習してしまうと「自分が納得する球が打てない」といつまでも練習しちゃったりするから。

画像: 球を打つだけが練習じゃないと伊能はいう(写真は2019年のシンガポールオープン 撮影/姉崎正)

球を打つだけが練習じゃないと伊能はいう(写真は2019年のシンガポールオープン 撮影/姉崎正)

だけど、実はまったく練習しないというわけじゃなくて、代わりに7番アイアンを1本だけ持ってホテルに帰って、鏡の前で素振りやシャドースウィングをして、自分の動きを確認するんだそうです。

そうやって歴代2位の22年連続賞金シードを守り抜いた手嶋さんを見ると、改めて素振りに勝るものはないなと感じます。

地味な練習ではありますけど、ボールがあると「飛ばしたい」「真っすぐ打ちたい」「いい球を打ちたい」と無意識に感じてしまうものです。だからこそ、室内用の短いクラブで構わないので、鏡を見ながら自分がどんな動きをしているのかチェックすれば、きっとなにか気づきがあると思います。

もうひとつ、室内でできることといえば、パターとアプローチ練習。練習場では100球とか、多い人なら300球とかを打つゴルファーが多いと思いますが、家でアプローチやパター練習をするなら5球だけでいいんです。

画像: 古閑美保、片岡大育らのキャディを務めた伊能恵子。江戸時代に日本地図を作った伊能忠敬の子孫としても有名(写真は2017年のダイヤモンドカップゴルフ 撮影/姉崎正)

古閑美保、片岡大育らのキャディを務めた伊能恵子。江戸時代に日本地図を作った伊能忠敬の子孫としても有名(写真は2017年のダイヤモンドカップゴルフ 撮影/姉崎正)

実際は物足りなくて5球以上練習してしまうと思うけど、1日たった5球でいいからアプローチ練習やパター練習をするという習慣をつけることが大切です。これは、素振りにも言えることですね。

そしてアプローチやパター、素振りと同じくらい大切なのが「グリップを握る」ということ。しばらく練習していないとグリップの感覚ですら不安に感じてしまいますし、スウィングはすべてが連動しているためグリップの握り方がしっくりこないと、振り感も大きく変わってきます。

だからこそ、たとえお仕事が忙しい中でも、1日1回だけでいいからグリップだけでも握ったり、アドレスをとるだけでも練習になります。

このように球を打つ=練習ではないんです。練習場に行けなくてもグリップを握ったり、短いクラブで素振り、パター、アプローチなど自分ができる範囲で行うこと。そんな地味〜なことを積み重ねているうちに、気がついたら上達していると思いますよ!

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