練習場ではものすごくいい球を打つけれど、コースに出るとスコアは80台、90台というゴルファーを、俗に「練習場シングル」と呼ぶ。彼らがハンディ10の壁を乗り越えるためには何が必要なのだろうか? 関東在住5下シングルゴルファー氏に聞いた。

低確率の100点よりも、高確率で打てる60点の球がスコアをつくる

先日、ものすごくショット力のあるゴルファーと一緒にプレーする機会がありました。ハンディは12くらいとシングル直前の腕前。練習場では、隣で打っている私が圧倒されるようなショットを連発していました。ショットはすごい。アプローチやパターに致命的弱点があるわけでもない。なのに「なかなかシングル入りが果たせないんです」と悩みを打ち明けてくれました。みなさんの周りにも、ショット力は抜群なのに、スコアは意外なほど出ない、いわゆる練習場シングル型のゴルファーがいませんか?

彼らに共通するのは、ナイスショットとミスショットの差が激しいことです。練習場では100点連発。なのに、左OBがすぐそこの狭いホールのティショットで突然どチーピンが出たりして「こんな球、練習場では1発も出たことないですよ!」なんて言ったりする。100点のショットの次に0点のショットが出てしまう、そういうゴルファーは多いと思います。

このようなプレッシャーのかかる場面で、それを跳ねのけて100点のショットを打っていくのがプロでしょう。では、シングルクラスのゴルファーはどうするのか。答えは簡単「60点の球を打つ」。それがシングルの技であり、練習場シングルタイプの人は、この60点の球を打つ技術を持っていないケースがほとんどだと思います。

画像: 毎回100点はプロでも難しい。「60点の球」を打つ技術を身につけることがシングル入りの近道かも!?(撮影/増田保雄)

毎回100点はプロでも難しい。「60点の球」を打つ技術を身につけることがシングル入りの近道かも!?(撮影/増田保雄)

たとえば左OBのホールだったら、「左に行かない球」が打てればそれで60点です。右ラフでも仕方ないし、飛距離が出なくても仕方ありません。ティショットで“死なない”ことが最優先で、それができればもう60点はクリアしているのです。バンカーをキャリーで超える超ナイスショットも出るけど、左OB一直線のど引っかけも出るようなバクチは打つシングルプレーヤーはそう多くはありません。

それに、ドライバーで超ナイスショットを放って残りは70ヤードのウェッジショット、といったようなケースは意外とミスが出やすいものです。それはドライバーのフルショットとウェッジのコントロールショットの力感が大きく異なるからで、プロなどはフルショット・フルショットで力感が揃えられるようにティショットの番手を工夫したりすることがよくあります。ティショットで超ナイスショットを放つことが、スコアメークの上でアドバンテージにならないケースもあるんです。

ティショットも60点、セカンドショットも60点。それでもパーは十分にとれます。3打目のアプローチがたまたま入ればバーディだってあり得るんです。ショット力があるのに、どうしてもシングルになれない、ハンディ10の壁が越えられない! という方は、飛ばないし見栄えは良くないけど、とにかく“死なない”60点の球を高確率で打てるかどうか、そこを確認してください。自分なりの60点の球を見つけ、それを磨くことが、シングル入りの最短の道だと思いますよ!

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