ヤマハ「インプレスUD+2」が発売前から話題だ。ヤマハが行ったユーチューバーによる試打キャンペーンで、「つかまる!」「飛ぶ!」という声が静かに、熱く盛り上がっているのだ。インプレスUD+2の“つかまるから、初速が出る=飛ばせる”というウワサは本当か。プロ2人が検証した!

「つかまるから、初速が出せる=飛ばせる」

10月16日発売のヤマハ「インプレスUD+2」シリーズのプロモーションの一貫としてユニークな企画が実施された。その名も「ヤマハからの挑戦状」。発売前のクラブを動画投稿サイト「YouTube」で活動する“ユーチューバー”が試打。忖度抜きの感想を発表するというものだ。

開発費をかけ、多くの関係者の汗と涙を流した結晶を「好き放題に言っていい」という企画を実施する、その背景には、このクラブに関する絶対的な自信が感じられる。プロダクトに対する自信がなければ、この企画をやろうとさえ思えないはずだ。

そのなかで、一人のユーチューバーが語ったインプレスUD+2ドライバーに対しての感想が、みんなのゴルフダイジェスト編集部部員でもあるプロゴルファー・中村修の目に留まった。要約すれば、以下のようなコメントだ。

「球がつかまるから、ボール初速は出る。このドライバーは、それをすごく真面目にやっている」

画像: ヤマハ「インプレスUD+2」ドライバー

ヤマハ「インプレスUD+2」ドライバー

近年のドライバー開発は、薄肉フェースの採用、空力性能の向上など、ボール初速を上げる=飛ばすための工夫に特化している。しかし、同時に、アマチュアゴルファーからは「どのメーカーも前のモデルより飛ぶっていうけど、僕の飛距離は全然変わらないよ」「なに使っても同じだよ」という声が聞かれるのも事実だ。

「もしかしたら、最新モデルで飛ばせない人の多くはボールをつかまえる、つまりインパクトでスウィング軌道に対してフェース面をスクェアからややクローズにすることができていないのかもしれません。フェースが開いた状態でインパクトしては、いくらフェース面の反発性能が高くても、ボール初速は出ませんからね。ボールをつかまえることで初速を出す。これは興味深いです」(中村)

ではインプレスUD+2ドライバーのつかまり度合い、そしてボール初速性能はいったいいかほどのものなのか。中村が、同じくプロゴルファー・堀口宜篤とともに調査を始めた。

ミスヒットでも球がねじれずしっかりつかまる。だから遠くへ飛ばせる

さて、二人の試打者はプロなので、ボールをつかまえることができる。人によってやり方は微妙に違い、インパクト前後でアームターンを積極的に行うタイプもいれば、フェース面をシャットに保った状態のままスウィングし、体の回転でボールをつかまえていくタイプもいるが、ボールをつかまえられないプロはいない。

軌道とフェース面の関係によりフェードを打つタイプ、ドローを打つタイプは分かれるが、どちらにも共通するのはインパクトでフェースはほぼスクェアであること。それができているからこそ、プロは飛ぶ。ヘッドスピードでいえば男性アマチュアと変わらない女子プロが250ヤード飛ばせる理由もここにある。「つかまえる」ことができているのだ。

なので、UD+2をプロが普通に打つと「普通に飛ぶ」という結果となる。たとえば堀口がヘッドスピード44.2m/sで普通に振った場合の飛距離は262ヤード。ボール初速は64.7m/sと高く、打ち出し角11.5度、スピン量2850rpmと理想的な数字が並ぶ。弾道はキレイな中弾道ドローボールだ。

画像: プロゴルファー・堀口宜篤が試打したのはロフト10.5度、シャフトは純正の「Air Speeder for Yamaha M421d」Rフレックスだ

プロゴルファー・堀口宜篤が試打したのはロフト10.5度、シャフトは純正の「Air Speeder for Yamaha M421d」Rフレックスだ

さて、ここからが核心部分。続いて、アマチュアの使用を想定して、インパクトで思い切りフェースが開くように打ってもらった。ダウンでフェースが返ってこず、いわゆる“振り後れ”の状態でのインパクト。右に出たボールが右OBまで飛んでいく。そんな弾道を想定して、打ってもらう。

「つかまっちゃうね!」

結果は、堀口のこの一言に集約される。飛距離は251ヤードと、ナイスショットに比べれば落ちているが、キャリー自体は7ヤードの差。ボール初速は62.3m/sと微減に留まり、なにより球筋はフェアウェイにしっかり残るレベルのフェード!

「一言でいうと『えげつなくつかまる』。このヘッドは絶対に逃げないですよ。これははっきりしてると思います。ほかのドライバーだと逃して打っちゃうと弾道も逃げちゃいますけど、これは違う。『右から右』のスライスに悩むゴルファーが『まっすぐからまっすぐ』になるでしょうね」(堀口)

画像: 堀口がいつも通り打った場合の弾道が左、あえてフェースを開いてインパクトした場合の弾道が右だ

堀口がいつも通り打った場合の弾道が左、あえてフェースを開いてインパクトした場合の弾道が右だ

本来、フェースを開いたインパクトをすればインパクト効率は大幅に下がり、ボール初速はガクッと落ちる。しかし、結果はわずか3.8%落ちただけ。なぜか? そこに踏み込む前に、もう一人の試打者、中村修の試打結果を見ていこう。

画像: プロゴルファー・中村修も、堀口と同様ロフト10.5度、シャフトは純正の「Air Speeder for Yamaha M421d」Rフレックスで試打

プロゴルファー・中村修も、堀口と同様ロフト10.5度、シャフトは純正の「Air Speeder for Yamaha M421d」Rフレックスで試打

とはいえ、中村の試打結果も堀口の試打結果をそのままトレースするような内容となった。普通に打てば、普通にナイスショット。思い切り逃がして打っても、「本当に今の逃がして打ちました?」と取材班がいぶかしむほど、いいショットになってしまう。「いや、普通だったらドスライスのインパクトだから」とは中村の弁だ。ちなみに、ナイスショットのボール初速は67.6m/s。思い切り逃がして打った場合のボール初速は66.3m/s。こうなるともう“ほぼ同じ”である。普通に打てば普通にナイスショット。逃して打ってもナイスショット。なんでこんなことになってしまうのか。

「まず第一に、言われている通りつかまりが非常にいいからですよね。ではなぜつかまりがいいのか。その理由は、まずは中間から先端にかけてしなやかに走ってくれるシャフト。そして、ダウンスウィングでなにもしなくても自然にフェースをターンさせてくれる大きな重心角でしょう。この2つの相乗効果で、自分からつかまえに行かなくてもボールがつかまってしまう。インパクトの条件が良くなることで、簡単に初速が出せるんです」

画像: 重心角が34.5度とインプレス史上最大に設定されていることによって、しっかりとボールがつかまると中村は言う

重心角が34.5度とインプレス史上最大に設定されていることによって、しっかりとボールがつかまると中村は言う

ゴルフは静止したフェース面にボールを当てる競技ではなく、ゴルフクラブをスウィングして静止したボールにフェース面をブツける競技。そうである以上、フェースをボールにスクェアに戻しやすいという性能は、本来なにより優先されるべき。

冒頭のユーチューバーが語ったように、インプレスUD+2はそれを「すごく真面目にやっている」。そのことの証明が、ネック形状に表れていると中村は分析する。

画像: フェースをスクェアに戻すつかまり性能が高いです、と中村

フェースをスクェアに戻すつかまり性能が高いです、と中村

「アイアンでいうグースネックのように、シャフトの軸線上よりもわずかにフェース面が後方にあるんです。でも、構えたときの見た目はまったく変じゃない。こうすることにより、フェース面がスクェアに戻るための“間”ができるんです」(中村)

画像: ミスヒットでも球がねじれずしっかりつかまる。だから遠くへ飛ばせる

フェース面がスクェアに戻ることが、初速を出す=スライスを防いで気持ちよく飛ばすための絶対条件。シャフト、ヘッドの重心設計、ネック形状と、すべてがボールを「つかまえる」というひとつの方向を向いていて、高い精度でそれが実現できている。それがインプレスUD+2なのだ。

そして、今回の試打でもっとも驚きだったのは、中村が「手元が前に出てしまって、ヒールに当たってスライスするインパクト」を再現した試打。スライスに悩むアマチュアに非常に多いパターンだが、結果を先にいえばなんとドローボールになってしまったのだ。

画像: 左は中村が普通に打った場合、右はあえてヒールヒットした場合の弾道なのだが、いずれもキレイなドローになっている

左は中村が普通に打った場合、右はあえてヒールヒットした場合の弾道なのだが、いずれもキレイなドローになっている

写真の右と左、どちらが逃がして打った場合なのかわかるだろうか。どちらもキレイなドロー弾道を描いているのだが、実は右側がどヒールで当たった場合結果の弾道なのだ。

「ヒールに当たっているので本来であればどスライスです。しかし、インプレスUD+2は前述したようにシャフトがしなり、重心角が大きく、ネック形状がややオフセットであることで、フェースがしっかりターンしている。そのため、スウィング軌道に対してフェースが開きにくい。だから、たとえヒールヒットしてもこのような結果となるのです。フェースがオープンな状態でヒールを食った場合と、結果は比べるまでもないでしょう」

試打結果の報告は以上だ。インプレスUD+2はつかまる。そして、つかまるから、初速が出る。そのことは十分に証明された。

打音、テクノロジー、まだまだ語るべきことはあるが……

このクラブを語ろうと思えば、語るべきことは他にもある。初速をさらに高めるテクノロジー「スピードボックス」は、それだけでひとつの記事になるくらいの発明だ。ヤマハの本拠地である浜松にできたR&D(研究開発)センターで重ねられたテストにより徹底的に磨かれた打音へのこだわりも尋常ではない。

画像: スピードボックスによって「初速を向上しつつ打音も気持ち良い感じに仕上がっています」と堀口

スピードボックスによって「初速を向上しつつ打音も気持ち良い感じに仕上がっています」と堀口

しかし、ここではあえてこう断言するに留めよう。ヤマハ「インプレスUD+2」はつかまる。つかまるから、初速が出せる。つまり、スライスせずに、ビックリするほど飛ばせるのだと。アマチュアゴルファーにとって、それ以上のベネフィットはないと思えるからだ。

テクノロジーは年々進化を続け、クラブは極限まで大きくなり、軽くなり、反発性能は限界まで高まり、慣性モーメントは最大級となっている。そんな中、インプレスUD+2が伝えてくるのは「それでも、インパクトでスクェアに当たらなかったら初速は出ないよね」というシンプルなメッセージだ。

ボールがつかまるから、真っすぐ、遠くに飛ばすことができる。インプレスUD+2は、そんな“当たり前の理想”を叶えてくれるドライバーなのだ。

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