1.5メートルをPGAツアーのトップは80〜90%決めてくる
ゴルフに熱心に取り組んでいる方は、パット数なども記録しているかと思います。「今日は30パットを目標にするぞ!」といったように、ラウンドの指標にする人も多いかと思います。
このパット数、シングルクラスと90を切るレベルのゴルファーだと、数字的にはあまり違いがなかったりします。大体、30〜36パットくらいでしょうか。
ただ、実際はシングルプレーヤーのほうがパーオン率が高い場合が多いため、その数字の中身は違うというケースがほとんど。パーオン率が高いと、3打目をアプローチで寄せた場合と比較したときに長いファーストパットが残るケースが多いため、どうしてもパット数は増えますからね。
そして、数字には表れない部分で、パットの技術にも目には見えない差があります。たとえば1.5メートルのパッティング。PGAツアーのトップ選手がこれを沈める確率は80〜90%。非常に高い確率で決めてきます。私は、まさにこの距離を沈められるかどうかが、上級者と中級者を隔てる壁になっていると思います。5回打って4〜5回の命中率ですね。
感覚的には、シングルクラスだと5回中3〜4回入れてくる。それに対して、シングル手前のゴルファーだと、5回中2〜3回というイメージです。1.5メートルのパットを打つ頻度は高いので、即、スコアに直結します。ハーフ2、3打変わってしまうかもしれません。
どうしてこの差が生まれてくるのか。理由は単純で、ショートパットの練習量の違いです。シングルクラスのゴルファーの多くは、朝、ゴルフ場に早めに着いて、コースの練習グリーンで1メートルをずーっと練習していたりします。カップの回りを上り、下り、横とラインを変えてひたすら打ったり、工夫しながらも、必ず短い距離を入念に練習します。スコアに直結することをわかっていますから。
やや余談ですが、シングルはロングパットとショートパットを重点的に練習しますが、多くの人は5、6メートルをなんとなく練習しているように見受けられます。それよりも、重視すべきはショートパットです。1〜1.5メートルをとにかく磨いてください。
1ラウンドのパット数がいくつだったかも大切ですが、それよりも1.5メートル以内をどれだけミスせず決められたか。それを指標にしてラウンドしてみると、どこでスコアを取りこぼしているのかが一目でわかると思います。「1メートル以内は大概『OK』だから関係ないよ」という人は、上達するためにはぜひ“OKなし”でお願いします(笑)。