「樋口久子 三菱電機レディス」の初日にホールインワンを達成した渋野日向子。実はその際、渋野はなんとティアップをしていなかったのだという。その理由は一体なぜか、渋野を指導するコーチ・青木翔に話を聞いた。

プロアマ問わずパー3ではティアップするのが普通。ではなぜ渋野日向子はティアップしなかったのだろうか。その当日の会見で記者から「ティアップをせずに打つケースが多い?」と質問を受けた渋野は「海外に行ってから(ティアップしないで打つことが)増えた」のだと話していた。

ではなぜ海外遠征を経て“ティアップをしない”ケースが増えたのか、青木翔はこのように語る。

「アメリカの厳しいピン位置に切られた硬くて速いグリーンの、思ったエリアに止めるためにはスピン量が必要だと考えました。ティアップすると入射角の幅は広がるのでやさしくはなりますが、地面に置いた場合と比べてフェースの芯よりも少し上で当たることもあり、スピン量が足りなくなることがありました」(青木)

画像: 三菱レディスの初日、8番ホールえホールインワンを達成した渋野日向子(撮影/姉﨑正)

三菱レディスの初日、8番ホールえホールインワンを達成した渋野日向子(撮影/姉﨑正)

そこで、フェアウェイから打つのと同じようにティアップせずに打つことにしたのだという。

「ティアップしないことで、しっかりとスピンのかかるスコアライン3本目で打つことでき、スピン量を確保する効果を狙っています」(青木)

今まで戦っていた日本ではなく、海外を転戦する中でなにが必要か試行錯誤した結果ティアップをしない選択することが多くなったというのがことの真相だ。そしてそれは、ホールインワンという結果につながった。

とはいえ、試合は「ホールインワンを達成した試合では予選落ちしている」というジンクスを打ち破れず惜しくも予選落ちという結果に。しかし、このノーティアップがいい例であるように、海外遠征を通して渋野の引き出しの数は確実に増えている。今週開幕する「TOTOジャパンクラシック」ではどんな技を見せてくれるのか? 楽しみにしたい。

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