来週に迫ったマスターズに向け、ブライソン・デシャンボーは飛距離アップに取組中。400ヤードを出したとSNSでは報告しており、他の名手たちもそれに追随している。途方もない飛距離アップに成功している世界のトップにあやかって、僕らが飛距離アップするにはどうしたらいいのか? プロゴルファー・永井延宏が提言!

今年のマスターズは名手たちの「飛ばし比べ」になる?

コロナ禍の産物である秋のマスターズ。いよいよ来週となりましたが、秋色のオーガスタ以上に注目されるのは、ブライソン・デシャンボー。

デシャンボーの描いたストーリーどおりに、9月の全米オープンを制し、その後はマスターズに向けてのトレーニングに専念するためトーナメントを欠場。400ヤードドライブでのオーガスタ攻略に向けて努力する様子は彼のSNSでも紹介されていて、先日400ヤード達成をアップしていました。

画像: 肉体改造やそれに伴うドライバースペックの見直しにより、大幅な飛距離アップを果たしたブライソン・デシャンボー(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

肉体改造やそれに伴うドライバースペックの見直しにより、大幅な飛距離アップを果たしたブライソン・デシャンボー(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

その姿に感化されたのか、ロリー・マキロイやダスティン・ジョンソンなど、ツアーを代表する飛ばし屋たちも、今の自分のヘッドスピードをワンランクアップさせるトレーニングに励んでいました。

ゴルフファンにとってオーガスタは、美しいメモラブルなホールにおける過去の名選手たちの印象的なプレーが記憶にあるので、この秋のマスターズでは「あんなところまで飛ぶの!」と驚かされるのかもしれません。

この飛距離偏重傾向のパワーゴルフには、既存のゴルフコースデザインが機能しなくなるなどの問題も提起されており、R&AとUSGAは、近々ドライビングについての調査をおこなうとの報もありました。

Q:プロの飛距離が伸びたのはなぜ!? A:積極的に努力したから。そして…

私が、この流れを見ていて感じるのは、ゴルファーが飛ばしのための努力を、積極的におこなったことに尽きると思います。

この400ヤードドライブに際し、デシャンボーは何ひとつルール違反を犯しておらず、彼の努力の賜物です。

そして、ここまでボールを遠くに飛ばすための努力と技術を導いたのは、慣性モーメントの大きい大型ヘッドのドライバーであるのは間違いないです。

そのヘッド特性を活かして、ゴルファーが出力を上げる努力のひとつとして選択しているのが、軽くて強靭なシャフトです。

これも、ある意味道具の進化で、過去には作れなかったような、軽くて硬いシャフトが登場し、デシャンボーは48インチでオーガスタに挑むかも? とコメントしています。

クラブが進化したから飛ぶのではなく、進化したクラブを使いこなすから飛ぶ

ここから我々が学ぶべきは、クラブの進化によって飛距離が伸びているのではなく、ゴルファー自信が、飛距離アップのための努力をおこなっているということです。

そのゴルファーに対して、「努力すれば飛距離は伸びる」という伸びしろを与えたのが、大型ヘッドの大慣性モーメントドライバーです。

画像: テーラーメイドのSIM(左)やピンのG425 MAX(右)をはじめとする、大型の大慣性モーメントドライバーの特徴を生かしてプロたちが努力を重ねた結果が今日の飛距離アップだと永井は分析

テーラーメイドのSIM(左)やピンのG425 MAX(右)をはじめとする、大型の大慣性モーメントドライバーの特徴を生かしてプロたちが努力を重ねた結果が今日の飛距離アップだと永井は分析

その飛ばすための努力を簡単にいうなら、「歯を喰いしばって全身で振りぬく」でしょう。しかし、こう書くと、ほとんどの方が「無理!」と拒否反応を示してしまうか? と思います。

でも、「飛ぶ!」と評判のドライバーに興味を持って試打にいくと、「振りやすいシャフト」「楽にボールがつかまる」というスペックをあてがわれてしまうのが、最近のフィッティングやクラブ開発の現状ではないでしょうか?

そこには、飛ばすために「歯を喰いしばる努力」はゼロで、むしろ自ら「最近、足腰が弱くなり振れなくなってきた」などと自己暗示をかけて、アンダースペック方向を好むゴルファーも見られます。

月刊ゴルフダイジェストのガチンコ飛び比べ企画で勝つドライバーの傾向

月刊ゴルフダイジェストの人気企画で、その年のぶっ飛びドライバーを決める「D-1グランプリ」は、ベスト16から1対1の対戦型勝ち抜きトーナメントで優勝を争います。

今年のトーナメントに際し、私は誌面で対戦予想をさせて頂きましたが、的中率は9割。その勝ち負け予想の基準は、ヘッドのスペックや重心特性ではなく、どっちが「歯を喰いしばって打つ」感覚を引き出せるかどうか? でした。

結果的には、海外ブランドが総じて強く、日本メーカーは「歯を喰いしばる」という意味では弱かったのでは? と感じる結果になりました。

力学的にも自分の出力を上げずに飛距離が伸びるというのは、難しいと思うので、飛距離アップを望むなら、自分でできる範囲でいいので、なにかしらの努力が必要です。

筋力アップによる出力アップにヘッドスピードアップ。スウィング改善による効率アップなど、少しだけ努力してみてはいかがでしょうか?

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