最近のドライバーのトレンドは「高慣性モーメント」。ミスヒットしても曲がらないというのがそのメリットだが、それを打ちこなすにはどうしたらいいのだろうか? ギアライター・高梨祥明が大慣性モーメントを前面に打ち出すピンの「G425」ドライバーから紐解いた。

人気のPINGドライバーは本当にブレない!だからこそ大事にしたいクラブ選びの基本

ここ数年、破竹の勢いで市場を席巻しているPINGのドライバーだが、最新作の『G425』シリーズを打ってみて、“高慣性モーメントヘッドもここまできたか”と改めて実感した。メーカーが「ブレない弾道」をキャッチコピーにしているように、本当にフェースの向いた方向に、素直に、真っ直ぐボールが飛んでいくのである。

画像: 話題のPING G425ドライバー。MAX、LST、SFTの3モデルを同時発売することで、幅広いゴルファーに“狙い通りの”ブレない弾道を提供する。オートマチックヘッドだからこそ、モデルバリエーションが必要なのだ(写真/高梨祥明)

話題のPING G425ドライバー。MAX、LST、SFTの3モデルを同時発売することで、幅広いゴルファーに“狙い通りの”ブレない弾道を提供する。オートマチックヘッドだからこそ、モデルバリエーションが必要なのだ(写真/高梨祥明)

PINGは創始者であるカーステン・ソルハイム氏が自宅ガレージでパターヘッドの自作を始めた1950年代後半から今まで、慣性モーメントの大きいヘッドの開発に没頭してきた。ヒール・トゥ・バランスのパター、キャビティバックのアイアン、大型ヘッドのドライバー、その全てが慣性モーメントの大きなヘッドデザインであり、「芯を外してもエネルギーロスやサイドスピンを発生させずにある程度真っ直ぐ飛んでくれる」という意味での寛容性(やさしさ)を得るために生み出された革新なのである。

もっとも、カーステン氏が存命だった時代には大型ドライバーヘッドはなかった。90年代では今日のようにヘッドを大型化する技術が確立されていなかったこともあるが、技術があったとして、果たしてここまでの大型化をカーステン氏が望んだだろうか? と考える時がある(これは余談です)。

さて、打点が多少ズレても真っ直ぐ飛んでいってくれるゴルフクラブを目の前にした時、我々はどのような視点でモデル選びをすればいいのだろうか? 普通に考えれば、それほどミスに寛容なら“適当に買ってしまってもいいのではないか”と思うかもしれない。しかし、高慣性モーメントクラブの父である、カーステン・ソルハイム氏が、やさしいクラブ作りと同時に何をやったのか。そこにこそ、やさしいクラブを味方につける大きなヒントが隠されていると私は思う。

それが、クラブフィッティングである。

アイアンのライ角を合わせるのもイメージ通りにボールを飛ばすため

カーステン氏は、『EYE2』などのミスにやさしいキャビティバックアイアンを生み出すのと並行して、独自のカラーコードシステム(ゴルファーごとの長さ・ライ角の提案)を用いたフィッティング販売を積極的に行った。フィッティングというと敷居が高いイメージを持つゴルファーも多いと思うが、PINGのフィッター養成研修を受けてみると、その目的が実にシンプルなものであることに気づく。それはゴルファーがイメージした通りの方向・高さに安定してボールを飛ばすこと。決して、カラーチャートシステム通りの推奨クラブを販売することではなく、実際に打ったゴルファー自身が“この弾道がいい”と納得するカラーコードをベストとすることなのだ。

簡単にいえば、ユーザーは自分が狙った通りの方向に、安定してボールが飛んでいくクラブを打ちながら選べばいい。それがカーステンの提唱したダイナミッククラブフィッティングである。フィッターは常に“どうですか? イメージした方向に飛んでいますか? 先ほど打ったクラブとどちらが理想に近いですか?”と、ユーザーに確認しながらフィッティングを進めるわけである。

慣性モーメントの大きいヘッドを“オートマチック”といい、旧式のクラブを“マニュアル”と呼ぶことがあるように、オートマチックヘッドの利点でもあり弱点なのが、ユーザーの思い通りに操作しにくいということである。たとえば、ダウンスウィングでフェースが開いてしまった!それを力技でスクェアに持って行きにくいのが“オートマチック”、つまり高慣性モーメントヘッドなのだ。

だからこそカーステン氏は、スウィング中に余計な調整を加えないで済むように、購入前に“フィッティング”することを推奨し、そのためのシステム作りに投資をしたのである。

「ミスにやさしいヘッドだから、どれを使ってもなんとかなる」というのは、実は大きな勘違いである。自分の感覚でなんとかできてしまうのは、意外に“マニュアル”で難しいとされるコンパクトヘッドモデルなのだ。

まとめると、ヘッド体積が大きく、ヘッド重量も重い大慣性モーメントドライバーをフル活用したいなら、いつものように振って自分が“狙った方向”に飛び出していくヘッド、スペックを購入前に見つけることが最も重要である。話題のPING『G425』ドライバーもMAX、LST、SFTと3種類のモデルがある。試しにそれぞれに同じシャフトを装着して打ってもらえばわかるが、それぞれに振り心地や飛び出す方向、高さが変わってくる。

どのヘッドなら安定して狙った方向に打ち出せるのか? 最初にそれさえきちんと選んであげれば、多少打点がズレてしまっても、まあまあ狙った方向に飛びやすい。それがブレない高慣性モーメントドライバーである。 

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