ゴルフにはスコアの壁がつきもの。初めて100を切った、90を切った、70台を出した、という瞬間は誰もが鮮明に覚えているものだ。一方、スコアの壁よりさらに高くて難しいのがハンディの壁。「ハンディ5の壁」を自力で乗り越えた関東在住匿名5下シングル氏によれば、ハンディ5の壁を超えるための技術には、100を切るレベルのゴルファーにも参考になるエッセンスが含まれているという。

ゴルフには「スコアの壁」とか「ハンディキャップの壁」といったものが存在します。100の壁、90の壁とかってやつですね。この「壁」は先に進めば進むほど高く、堅牢になってきます。私自身はいまハンディキャップ「0(ゼロ)」の壁に挑んでいるわけですが、これは非常に高い壁で、見上げると首が疲れちゃうくらいです(笑)。気長に頑張ろうと思います。

さて、今回はちょっとレベルの高い話で、私がもっとも直近で超えることができた壁、ハンディキャップ5の壁の“超え方“を考えたいと思います。念願かなってシングルの壁を超え、次に直面するのが、シングルの壁よりさらに高いハンディ5の壁です。

100の壁、90の壁はマネジメントの良し悪しで超えることができたり、たとえばドライバーを替えたらOBが減って途端に100が切れた、90が切れたということがありますが、ハンディの壁の場合は、一度きりの好スコアではダメで、一定期間いいスコアを出し続ける必要があります。上達しないと超えられないから、難しいんです。

私個人の経験によった話になってしまいますが、ハンディ5の壁を超えられたきっかけは、「ボールがフェースに乗る感覚」がわかったことでした。なんだそんなことか、と思うかもしれませんし、そんな感覚自分にはわからないから関係ないと思われるかもしれませんが、そんなことは実はありません。

画像: 「ボールがフェースに乗る感覚」がわかったことがハンディ5の壁を超えられたきっかけだったと、匿名5下シングル氏はいう(撮影/有原裕晶)

「ボールがフェースに乗る感覚」がわかったことがハンディ5の壁を超えられたきっかけだったと、匿名5下シングル氏はいう(撮影/有原裕晶)

インパクトは1万分の5秒という極めて短い時間なんだそうです。それでも、たとえ100を切るか切らないかの人でも、打った瞬間に「おっ、今のは芯喰った!」とか、「げげっ、ヒールだ!」とかがわかる。人間ってのはすごいもんなんですね。その感覚が研ぎ澄まされていくと、ボールを打つ、当てる、叩くという感覚ではなくて、フェース面に載せて運ぶような、そんなイメージが出てくるんです。私よりもさらに上手い人になると、インパクトからフォローにかけて球筋を操る、みたいなことを平気で言ってきます。1万分の5秒の間に起きていることをコントロールできるわけがないんですが、感覚的にはできちゃうわけですね。達人の領域で、私はまだそこに達していません。

そうなると、ボールをコントロールすることができるようになります。コントロールすることと、フェースにボールを乗せる感覚を磨く感覚は、強く連動しているんです。プロや上級者がクラブの打感にこだわるのは、ここに理由があります。心地よいからという理由だけで打感の軟らかいクラブを好むのではなくて、コントロール性を求めると、どうしてもある程度打感の軟らかいものが必要になるんです。弾きすぎるクラブだと、真っすぐは飛ぶけど、操るのは難しいんです。

なにがいいたいのかというと、やがてはシングル、5下、スクラッチプレーヤーといった道を歩もうと思うのであれば、このフェースにボールが乗る感覚を磨くのが近道だということです。「無理!」と思われるかもしれませんが、たとえばアプローチならどうでしょう? インパクトでフェースにボールがくっついて、まるで手で放り投げるようにアプローチできた経験がありませんか? もし一度でもその経験があるなら、それはあなたが「できる」ということです。感覚を磨くことで、やがては何回かに1回、究極には毎回できるようになってきます。そのためにも、まずはアプローチを徹底的に磨くのは非常に有効な方法です。

そして、その感覚がショートアイアンでも出せるようになり、ミドルアイアン、ロングアイアン……やがてはドライバーでもボールがフェースにくっつき、自在にコントロールできる感覚が味わえていたならば……私より先に、スクラッチプレーヤーに到達しているかもしれません。私も負けずに、がんばって練習します!

This article is a sponsored article by
''.