腕だけでクラブを振ってしまったり、体が横に流れるようなスウィングになってしまう。とくにビギナーにありがちなスウィングのミスだが、「それらのミスを自然に解消できるとっておきの練習器具がありますよ」というのは、国内外の最新ゴルフクラブや練習器具など様々なゴルフギアに精通するプロゴルファー、ノリーこと堀口宜篤。詳しく話を聞いてみよう。

スウィング中の下半身の動きが直感的に理解できる

ゴルフ上達のための練習器具って色々ありますが、仕事柄実際に自分で使ってみたり、あるいはレッスンさせていただくお客様に試していただいたりする機会も多いです。中でも特にビギナーの方々に好評で、僕自身も感心したのが「モーフレックス」という器具。

画像: モーフレックス

モーフレックス

異なる高さの三段構造になっており、地面に置いてつま先あるいはかかとを段差の部分に乗せ、主に足や足首のトレーニング・ストレッチの補助に使用します。

段差の高さや角度についても人間の足を科学的に分析し、たとえば中間の段差につま先を乗せるとつま先に70%、かかとに30%プレッシャーがかかる、といったように調整されていて、海外ではリハビリなどにも使われているそうです。

日本ではあまりなじみがない器具かもしれませんが、コレ、ゴルフの練習器具としても使うことができるんですね。

「初心者の方にオススメだよ」と海外の友人が送ってくれたんですが、第一印象は「どう使う器具なんだろう」でした。でも実際に使ってみるとこれがすごく良くて、今ではお客様へのレッスンでも使っていますね。ある程度ゴルフに慣れた方はもちろんですが、とくに初心者の方に効果的なんです。

その理由は、ゴルフの上達といううえでキモとなる「スウィング中の下半身の動き」が自然に見につくから。使い方は簡単で、モーフレックスの一番低い外側の段差に両足のつま先を乗せてアドレスし、スウィングするだけです。

画像: 両足のつま先を一番低い段差に乗せてアドレスし、スウィングする

両足のつま先を一番低い段差に乗せてアドレスし、スウィングする

よく「腰を回す」なんて表現が使われますが、そう教えられたビギナーの方は下半身全体が横に流れながら回ってしまうことも多いです。クラブを回そうとし過ぎて体全体が横に流れてしまう方も良く見かけますよね。

でも段差の上に乗ってバックスウィングを取ると、つま先が高い位置にあるのでかかとが浮き上がらない状態になり、自然とスウィング中に両ひざやつま先が横に流れづらくなります。この状態でバックスウィングで左ひざ、ダウンスウィングで右ひざが体の前面に出るようなイメージでスウィングするだけで、自然と下半身の適切な動かし方が分かるわけです。

画像: モーフレックスにつま先を乗せた状態でスウィングすることで、下半身が横に流れづらくなり、正しい下半身の動きを直感的に理解できる

モーフレックスにつま先を乗せた状態でスウィングすることで、下半身が横に流れづらくなり、正しい下半身の動きを直感的に理解できる

実はスウィングの下半身の動きって、教える側としてはなかなか説明しづらいんです。スウィングする際の上半身の動きは比較的教えやすいんですが、下半身の動きって感覚によって全然違いますからね。骨盤の位置がズレるだけで。体格の違いがあれば体を回す際の感覚も人によって違ってきます。それが直感的にわかるのは大きいですよ。

かかとが浮かないから、初心者にありがちなボールを見ようとし過ぎて前傾が強くなり過ぎる動きも防げますし、初心者に限らずゴルフに慣れた方でも、つま先が上がりかかとに体重がかかることで、骨盤の上に上半身がしっかり乗っている状態を作ってどっしりとした構え方が身に付けることができたり、より正確に体の中心線を確認しながらスウィング中の下半身の動きがチェックができたりします。

ただ、残念ながら僕の知る限りモーフレックスを国内で入手する手段はなく、海外から取り寄せるほかないです。その代わりと言ってはなんですが、つま先を乗せる段差さえあれば同じ体験ができそうだ、ということには触れておきます。

例えば自宅であればふすまなどの段差を利用したり、練習場であれば複数本クラブを持っていくでしょうから、使ってないクラブを地面に置いてシャフトを段差代わりにしても良いですよね。みなさんも手ごろな段差を見つけて試してみてはいかがでしょうか。

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