2008年から始まったふるさと納税制度。任意の自治体に寄付をした額に応じて税金の控除と返礼品が受け取れる仕組みだが、その返礼品のラインナップにゴルフ関連商品も多くあることはご存じだろうか。これからふるさと納税を利用するゴルファーへ向けて、仕組みの基本からざっくり解説した。

そもそもふるさと納税って?

そもそもの話、ふるさと納税とはどういった仕組みなのか。総務省のふるさと納税ポータルサイトの制度説明を抜粋すると、『自分の選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に、寄附額のうち2000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度』とある。

控除額にも上限は設けられており、家族構成や年収によって変動する。たとえば年収が500万円で妻子持ちだと仮定すると、控除上限額はあくまでも目安に過ぎないが、およそ6万円。

各種保険料の控除額や株式の譲渡益など、多くの要素が関連し個々人の状況によって変動するため、詳細な控除上限額を知りたい場合は、ふるさと納税を受け付けている各自治体の情報や返礼品をまとめた各ポータルサイトなどで提供されているシミュレーションツールなどを使うと良いだろう。

ふるさと納税は通年申し込み可能だが、控除額が反映されるのは寄附した当年の所得税と翌年度からの住民税。厳密には所得税は還付、住民税は控除という形を取る。

また注意点として、ふるさと納税を利用した場合は原則確定申告とともに寄付金受領証明書の提出が必要になることは覚えておこう。この手間を緩和する手段として、年間5自治体までなら申請書と本人証明書類を自治体に送るだけで確定申告なしにふるさと納税が利用できる「ワンストップ特例制度」という制度も用意されている。

長々と説明してきたが、ふるさと納税についてざっくりまとめると、控除上限額の範囲内であれば2000円の手数料を払うことで任意の自治体に税金の一部を先払いできる仕組み、というわけだ。

返礼品にはゴルフ関連商品も多数

もちろん、ただ先払いできるだけではない。ふるさと納税が消費者にもたらす大きなメリットが、返礼品だ。本来自身が居住する市区町村に対し納税するところを、ふるさと納税で任意の自治体に納めることで、寄附額に応じた地産品が受け取れるのだ。

たとえば兵庫県神戸市であれば神戸牛といったように、その土地ゆかりの特産品、それも食べ物が返礼品としてメジャーどころだが、ゴルフに関連する返礼品も多くある。実際にふるさと納税を利用した経験のある神奈川県在住の40代ゴルファー・Aさんはこう語る。

画像: ふるさと納税の返礼品として、ゴルフボールやプレー券、ゴルフクラブなどを用意している自治体も多い

ふるさと納税の返礼品として、ゴルフボールやプレー券、ゴルフクラブなどを用意している自治体も多い

「私の周りでは食べ物を返礼品として選んでいる人が多かったですが、どうせならモノとして残るものが良いなと思い、趣味であるゴルフで検索をかけてみたんです。すると、たくさんの自治体でゴルフにまつわる返礼品の選択肢があったんです。僕の場合はゴルフシューズを返礼品としていただきました」(A氏)

2020年11月27日現在、「さとふる」や「ふるさとチョイス」をはじめ、ふるさと納税により受け取ることができる返礼品をカテゴリ別や寄付金額別で検索することのできるサイトは多くある。

実際にふるさとチョイスに掲載されているゴルフ関連品をチェックしてみると、たとえば千葉県横芝光町は、同町にある「カレドニアン・ゴルフクラブ」のプレー券(寄附金額17万円から)を用意している。横芝光町の例に限らず、地域周辺ゴルフコース、練習場の利用券を返礼品として用意する自治体は多くあるようだ。

同様に各自治体で多くラインナップされていたのがゴルフボール。岐阜県関市ではブリヂストンゴルフの「ツアーB JGR」ボール1ダースが1万5000円以上の寄付金の返礼品としてあったり、愛知県稲沢市や福岡県福智町をはじめ、ご当地のゆるキャラをプリントしたオウンネームのボールを用意する自治体も多く見られた。

その他にもキャディバッグ、ボールマーカー、GPSナビまでラインナップは豊富。もちろん寄付額も相応に求められるが、ゴルフクラブを返礼品とする自治体もある。

兵庫県市川市では「東邦ゴルフ」が手がける「匠ハイグレードウェッジ」の52度(寄附金額3万3000円から)、北海道弟子屈町では「Bose Iron Factory」の「HAYABUSAウェッジ」の54、56、58度3本セット(寄附金額12万円から)など地クラブも豊富。

一方大手メーカーで言うと、宮崎県都城市にダンロップゴルフのクラブ生産工場があることから、同市の返礼品としてゼクシオ11/Xシリーズや、秋に発売されたばかりのスリクソンZXシリーズのクラブがラインナップされている。

番手にもよるが、ゼクシオイレブンドライバーであれば寄附金額28万4000円から。ZX5ドライバーは24万円からとなっている。本数が多いセット品はそのぶん高額で、たとえばスリクソンZX7アイアンの6本セットは32万円以上の寄附が必要だ。

ゴルフクラブほどの高額な返礼品となると必要な寄附金額もやはり高め。しかし、先ほど述べたように各自の収入や世帯構成によって控除額の上限が変わるため個々人の状況によって選べる返礼品にも限りがあるものの、控除額の範囲内であれば単純に返礼品のぶん得をすることができるわけだから、税金の先払いで最新ドライバーや木になる地クラブをもらえるのは大きなメリットと言えるだろう。

とくに消耗品であるゴルフボールはゴルファーにとっても常に需要があり、各自治体やモデルによって金額は異なるが、1ダース辺りおよそ1万~2万と比較的お手ごろな寄附金額であることも大きなポイント。今までふるさと納税を活用していなかったというゴルファーも、これを機に利用してみてはいかがだろうか。

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