2020年も様々なクラブが発売されたが、中でも「テーラーメイドのSIM MAXレスキューが作ったフラットなユーティリティの流れが2021年以降も続くのかに注目しています」というのは、国内外の最新ゴルフクラブや練習器具など様々なゴルフギアに精通するプロゴルファー、ノリーこと堀口宜篤。詳しく話を聞いてみよう。

2020年は、ユーティリティもたくさんのモデルが発売されていましたね。ドライバーとフェアウェイウッドの飛距離性能の増加に合わせて、ユーティリティもさらに飛ぶようになったな、という印象があります。

なかでも個人的にビックリしたのはピンのG425。前モデルのG410と比べてもかなり飛距離アップしているんですよ。個人的には、G425は飛び過ぎてしまう、という印象を持つくらい。もちろんシャフトの組み合わせで変わるとは思うんですが、球が強すぎるんですよね。

画像: ピン「G425ハイブリッド」

ピン「G425ハイブリッド」

実際にお客様のなかにも、今までのセッティングで「G425を入れると飛び過ぎてしまう」という方や、逆に「ちょっと飛距離が落ちてきたから少しカバーできて良かった」という方もいました。

実はG425の良いところって、ユーティリティだけどライ角がフラットで、かつネック調整機能が搭載されている点なんです。一般的なユーティリティってロフト22度でライ角は61~61.5度くらいのアップライトでつかまり感が強いモデルが多い印象ですが、G425はロフト22度でライ角59度、さらにネック調整機能で最大で57.5度までフラットにできるんですよね。

フラットに調整してさらにつかまりを抑えることもできるので、結果振り抜くことができて高い球で打っていけるんですよね。あとは引っ掛かる心配をしなくて良いのも大きいです。

とはいえ、そもそもユーティリティってお助けクラブという立ち位置ですから、つかまえやすいようアップライトになっているのも当たり前と言えば当たり前なのかもしれません。ネック調整機能がついたユーティリティというのもかなり珍しい部類ですが、フラット方向に調整できるだけで、ある程度振っていけるゴルファーにとってはかなりありがたいんですよね。

フラットと言えば、今年ロリー・マキロイ、ダスティン・ジョンソンがバッグに入れて話題にもなったテーラーメイドのSIM MAXレスキューもフラットなユーティリティでした。飛距離性能や人気度で言っても、2020年のユーティリティのなかではG425と同率1位という印象のクラブです。

画像: テーラーメイド「SIM MAXレスキュー」

テーラーメイド「SIM MAXレスキュー」

SIM MAXレスキューに関しては、ライ角自体はロフト22度のモデルで60.5度と平均的な部類ですが、フェースアングルに工夫がなされているのか、構えたときにフラットに見えるんですよね。

今までプロにとってはアップライト過ぎて採用されづらかったユーティリティが、SIM MAXレスキューはフラットなことでつかまり過ぎず、結果としてプロにとって真の意味でお助けクラブになったわけです。

よくよく考えてみると今までフラットなユーティリティが流行したことって、僕の覚えている限りではないんです。まだ小さな渦かもしれませんが、個人的には2020年に生まれたフラットなユーティリティの流れが来年以降も続くのかに注目したいところです。

テーラーメイドとキャロウェイに関しては年明けにはニュークラブが発表されるのが例年のお約束となっています。もしユーティリティがラインナップされていたら、ライ角にも注目して見てくださいね。

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